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今日からキミは

職場の休憩室で1人ソファに座り紅茶を飲みながらnoteを開いて記事を書こうとしてる。

今日は遅めのお昼休みでもう3時をまわったところだ。このお昼休み中に記事を一本書けるかどうか。パンを片手にスマホの画面を凝視している……

すると、休憩室のドアがコンコンッと、
誰かが来たようだ。

休憩中に誰かが来ることなんて、日常茶飯事。なんとも思わない。


「はい、どーしました?」

そこにあらわれたのは、上司のBさんだ。
上司B「ちょっといいかな?」

「さっき患者さんから電話が、あってね。
昨日もらったお薬の種類がちがうって会社にクレームがあって、その件で飛んできたんだ」

僕は調剤薬局に勤務している薬剤師。

処方せんに記載された、お薬を集めて、それを患者さんに説明して渡す仕事だ。

えっそんなミスがあったんですか。それは大変。今からその患者さんのところに正しい薬を持って謝罪に行きます。

「申し訳ございませんでした!」

おじぃさん「君は今日は何の日か知ってるのか? とっても大切な日なのに、薬を間違えて、気分が悪いぞ。どうしてくれるんだ!」


「本当に気分を害してしまい、申し訳ありません」


すると、おじぃさんは、ホッと笑顔になり、「君は今日、誕生日だろう!」

一瞬意味が分からず、いや、僕の誕生日は3月だし、誰かと間違ってるのか?

それより、正しい薬と交換しなければ!すみません。お薬なんですが、正しい方を持参しまして、こちらと交換させていただいてもよろしいでしょうか?

おじぃさん「君は今日が誕生日だ!」


薬は間違っていない。ちゃんとここにいつも飲んでる薬があるよ。ほれ大丈夫。

君は薬剤師さんだろう!
おめでとう。

今日は薬剤師でエッセイを書く人が誕生した日だった……


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