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おむつ交換台でのヒヤリハット③

どんなおむつ交換台なら安心ですか?

「おむつ交換でのヒヤリハット①②」では、赤ちゃんや一緒にいる上の子についてのリスクとその対策方法についてご紹介しました。

「それより、親が離れても安全なおむつ交換台を作ればいいんじゃない?」と思われたかもしれません。

では利用する親目線で、安全だと思うおむつ交換台ってどのようなものでしょうか?

転落防止用の高い柵がある場合

ベビーベッドのように、子どもが立ち上がっても落下できないくらい高い柵があると、確かに安心感がありますね。
自宅でも、ちょっと子どもから離れる時は、子どもにサークルベッドへ入ってもらえますし。

ただ、おむつ交換するときって、手前側だけは柵を下ろさないと作業できないんですよ。
その時、一瞬でも目を離すと「おむつ交換でのヒヤリハット①」で紹介したような落下事故が起こるおそれがあります。

ほんの一瞬、子どもから離れるだけのために、前柵を上げてロックをする親がどのくらいいるでしょうか?

何より、「高い柵があるから大丈夫」といった気持ちで離れるのが危ないです。

おむつ交換台のベッド面が広い場合

ベッド面が広いと、赤ちゃんが寝返りしてもすぐには落下しないで済むし、荷物が置けるので、作業もしやすそうですね。

でも、広いってことは動きの激しい時期の赤ちゃんにとっては天国です。😁

あっちゴロゴロ、こっちゴロゴロ、ベルトで抑えようとしてもさっとすり抜けたりします。
そんな時に限ってウンチだったりして、「頼むからおとなしくしてー!」と、つい叫んでしまうことも…。

また、広いからといって、赤ちゃんを寝かせるベッド面に荷物を置くのはとっても不衛生です。
不特定多数の人が使用するため、床に置いてあった荷物をベッド面に置いてしまう人だっているかもしれません。 😱

おむつ交換台のベッド面は、作業のしやすさや衛生面も大事で、単に広ければ良いというものではないんです。

落下防止ベルトがある場合


「おむつ交換でのヒヤリハット①」で紹介しましたが、おむつ交換台に備え付けられているベルトは寝返りなどの横づれ防止用です。
ベルトと身体にちょっとしたすき間があれば、子どもはクルリと回転して抜け出すことが出来ちゃいます。

ではジェットコースターのような拘束性が高いベルトやガードを着ければ安全でしょうか?

100%抜け出せないベルトを着けていれば落下はできないでしょう。
おむつ交換は、子どものお尻を上げなければ新しいおむつと交換できないので、かなり作業しにくくなるかもしれませんね。

おむつ交換台の開発時、親子モニターを何度もしましたが、皆さんに必ず次の質問をしていました。

「普段からおむつ交換用のベルトを使っていますか?」

この回答に、約9割の人が「ベルトは使わない」と回答しています。

そのほとんどが、「子どもの目の前に(自分が)いるし、すぐ終わるから」という理由でした。
その他、「寝返りの激しいときだけ使っていた」とか、逆に「まだ寝返りしないから」など。

利用者にとっては自然な回答だと思います。
ベルトを使う場合は、あくまでもサポート部品として活用してもらいたいですね。

手洗い場所が近い場合

作業中に手が汚れたとき、さっと手洗いできたら便利ですよね。
近くに手洗いがあるんだったら、子どもから目を離しさえしなければ、安心だと思いませんか?

でも落下事故は、わずか数秒で起こるんです。数十秒ではないんです。

手洗い中、子どもが落下しそうになっても必ずキャッチできる自信がありますか?

また、近くに手洗いシンクを置くと、子どもに水が跳ねてしまうかもしれません。

業者向けのプランブックでは、設計ポイントとして手洗い近くにベビーキープを設置するように推奨しています。
おむつ交換中に汚れた手はウェットティッシュなどで簡易的に拭き、作業が終わったらまず、子どもをベビーキープやベビーカーに座らせましょう。
それからですと、安心して手洗いができますよ。

おむつ交換前の準備・確認を忘れずに

未来のおむつ交換台は、今よりもっと使いやすく進化していくでしょう。

それでも、子どもから目を離さない、離れないは、大事です。

子どもがぐずっているからと慌てておむつ交換する前に、まずは作業前の準備、上の子を確認をしてください。
そして作業のあとで、また楽しいお出かけを続けてくださいね♡

ベビーキープでハラハラ①|河村 眞弓 / 赤ちゃんとのお出かけ環境プランナー (note.com)
おむつ交換台でのヒヤリハット①|河村 眞弓 / 赤ちゃんとのお出かけ環境プランナー (note.com)

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