Technology株比較

2020年3月のコロナショック後、米国FRBを筆頭に世界に大量のマネーが投入。
1年9ヶ月という、株式市場にとっては、とても長いボーナスタイムでした。しかし、それも2021年末に終焉・反転急落。
2022年10月頭には底を打って緩やかに上昇基調が続いております。

直近の2-3年はジェットコースターのような株式市場のうねりの中で、エキサイティング且つ旨みの多い市況環境だったなと思います。

ところで、コロナショック後のボーナスタイム・株価急騰を牽引したのは米国テック企業でした。

一様に株価を伸ばし続けていたテック企業ですが、23年に入ってからは各社バラつきを見せております。

バラつきというか、Appleのみ好調(株価堅調)、と言っていいでしょう。

ある意味もう使い古された銘柄とも言えますが、とはいえ米国テック企業。

今後も注目を集め続ける銘柄であることは間違いないですし、株式のトレードに限らず、日常的な(ビジネス)コミュニケーションでもよく言及される企業群でもありますので、これらの企業のポイントは押さえておいて損はないかなと思っております。

ということで、以下の銘柄について、概要の整理・比較を行っていきたいと思います。

1. Apple 
2. Microsoft Corporation
3. Amazon.com
4. Alphabet
5. Meta Platforms

まずは、非常にざっくりとした企業の概要です。

次は各社の売上高のブレイクダウンです。
これで各社の利益の源泉が見えてきます。

主要な利益の源泉を切り口に各社を改めて要約すると、
1. Appleは機器(iPhone)販売のメーカー、
2. Microsoftはクラウド・Office製品と機器(PC、Xbox)販売のPCサービス・メーカー、
3. Amazonはクラウド(Data Center)とAmazonプラットフォームというサービスプロバイダー、
4. Alphabetは、GoogleとYou Tubeという広告媒体、
5. Metaは、FacebookとInstagramという広告媒体、
ということになります。

ひとくくりにテック企業といっても、それぞれ全くことなる事業・顧客を相手にビジネスを展開していることがわかりますね。

上記を踏まえて、各社の収益源をバッサリと整理します。

さて、ここで23年、唯一好調といっていいAppleの株価を見てみましょう。


Appleの株価の好調度合いがわかりやすいように、SP500との比較をしてみましょう。

S&P500と比較すると、以下のことがわかります。

  1. コロナショックを境に、パフォーマンスが逆転している

  2. コロナ特需の終焉(一昨年末)以降、22年はS&P500、そして株式市場全般は下落基調が続いていましたが、その中でもApple株は底堅く推移しました

  3. そして、足下、2023年に入ってからもS&P500をアウトパフォームし続けており、株式市場全般として(上昇基調ではあるものの)グズグズと動いている中、Appleはコロナ特需の最終局面に記録した過去最高値に迫るレベルへ急上昇中です。

Appleの株価推移に、過去最高値水準に達した4箇所に丸印をつけています。
ここからは、他の銘柄の値動きにこの4つの丸印を重ねる形で、どの程度Apple株が他銘柄と比較して強い動きをしているかを可視化してみましょう。

まずはMicrosoft。

そして、Amazon。

次にAlphabet(Google)。

最後にMeta。

このように見てくると、
1. iPhoneの売れ行きは好調、
2. 落ち込んだPC需要も関連サービスと併せ堅調、
3. Data Center事業(クラウド・AWS)はテック企業(米国西海岸)のコストカット圧力(人員削減も)により軟調、
4. 5. 広告収入ビジネスは冴えない展開、
およそこのように総括することができますね。

日常的な(ビジネス)コミュニケーションの中でも、これらテック企業がどのようにして儲けているのか、といったprimitiveな点がおざなりになっているなぁと感じることが多々ありますが、ある程度俯瞰して、そして、誤解を恐れずに極力シンプルにビジネスを捉えていくことで少し知識の幅を広げていく。

株式トレードで儲ける、というだけではなく、このような視点を持ってリサーとしてみると、また別の旨みを感じることがありますね。

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