あえて、手作業で稲作をする 畦の草刈り1
ミニチュア作家のいわなり ちさとです。
紹介した作品は販売します。気軽にお問い合わせください。
農業を第一次産業と名付けて、収益性のことを優先しているのはいかがなものだろうか?
江戸時代に、士農工商という身分制度を作り、農を上に置いてみせたのと同じ匂いを感じるのは私だけだろうか?
人の努力だけでは乗り切れない自然との関係から収獲というものは成り立つというのに、自然のありようを考える前に、機械を使ったり、農薬や化成肥料を使うことで問題を解決できると思うのは底の浅い、机上の空論に思えてならないのです。
そして、数字だけを押し付けられて、優遇されることのない分野であることは未来の食料危機に対する危機感の無さと国を誇る気持ちの無さの両方を感じます。
息子がどんなにきつい作業をこなし、それでも収獲の喜びに満足している姿を見ていると食べ物を作ることと人の関わりの大切さを多くの人が知ってほしいと思います。
たまたま、私自身が水を自由に使える小さな田んぼを借りて稲作をすることになりました。
私は勤め人の娘。
一度も稲作に関わったことはありませんでした。
最初のきっかけはグループで稲作をすることになったこと。
その田んぼに一番近いところに住んでいたので、グループトップの人にあなたが主になってやりなさいと一声かけられました。
疑問もありましたが、トップの人は習いごとの師匠だったので、抗えずにやることになりました。
草刈や代かきなどすべてが初めての経験。
苗は買うように話がついているということだったのに、忘れられていて入手するまでドキドキ。
いつ、田植えをするかもはっきりわからず、相談してやりましたが、あとになって遅かったと叱られたりしました。
でも、いろいろ辛いこともありながら、稲を育てるということは楽しいことだとわかったので一生懸命やりました。
これは神様からの贈り物だったのだと思います。
一緒にやった人たちはこの感動を味わっていないので、続かなかったのです。
稲は強くて、自力でどんどん大きくなっていきます。
今年も梅雨が明けて、暑くなったらぐっと大きくなっています。
一本だけの苗だったことを思うと大きく成長しました。
先日は畦の草を刈りにいきました。
去年は田んぼの中に長い草が生えるので抜きに通いました。これはきつい作業でした。
今年は稲より大きくなる草はほとんどなく、水草がほとんどです。
畦の草は大きくなったので、刈ることにしました。
去年はそれをする余力がなかったのですが、今年は少しランクアップかな?
もう8時には30度になるので、朝5時に起き、5時半から1時間の作業をしました。タイマーをかけて無理に長い作業をしないように気を付けて開始。
去年は一緒にする人の都合に合わせて6時半とか7時開始だったので、暑さが堪えました。作業が終わるともう何もしたくなくなりましたね。
5時半開始は正解です。散歩してる人など見かけます。この暑さに対抗するために時間の使い方を考えるのは大切。シャワーを浴びて、次の仕事をする気になれます。
田んぼの3方にススキやセイタカアワダチソウが群生しています。
でも、ただただ無心に鎌を使って刈り、根から抜けるものは抜きました。
刈る前の画像は撮り忘れましたが、田んぼの向こうに林立する草を見てもらったらわかります。
刈った草は右に寝かしています。枯れて肥料になるでしょう。
一人で黙々とやったので、あと1mほどで一辺の畦の草刈りが終わりそうなところまでできました。
去年、猪が出現したので、畦は刈っておかないと電柵を置くことができないので、夏の間に終わらせます。
草刈は成果が目に見えるので途中は辛いけれど、がんばり甲斐があります。
5時半からの1時間だと汗はしっかりかきますが、苦しさはほとんどありません。一緒にやっている人には子供がいて、朝一番にやることはできないので、別々にやることにしました。
去年はもう一人手伝ってくれる人がいましたが、今年は抜けちゃったので、一人作業です。でも、一人だと作業が進みます。
国際情勢を見ていて、もし海上封鎖でもされたら、食料は入ってこなくなるし、燃料もなくなるなと思います。
そうなったら、食べるものは国内で自分たちで調達しなければなりません。
お金を出してお店で買えばいいというのは今だからのことです。
また、燃料がなくなったら農業機械なんてただの大きなごみです。
手で作ることを知っておくことはとても大切なこと。
もちろん、規模はとても小さくて食べていけるほどの量はまだ収獲できません。それは追々です。
やり方を知っている人間がいれば、これから困った時に教えることができます。そのために実験している気分です。
前期高齢者でも、経験がなくてもやる気と根気があったら農作業はできます。稲作は忙しい時期が決まっていて、落ち着きますから、畑より楽ですが、それを理解する人は案外少ないです。
それはJA主導でこうすべきというノウハウに縛られるからだと私は感じています。
田んぼをするのに、自分たちの食べる分を作るならJAの存在は不要です。
私は多年草化という、稲本来の力を引き出すやり方をしているので、年々作業が楽になる予定です。ただ、気候に左右されるので絶対とはいえませんが、、、
体を動かすことも私にはありがたいことです。
まさか、60歳を越して農作業をするとは思いもしませんでしたが、ありがたいことだと思っています。動かさないと動けなくなりますもんね。
面白い稲作を一緒にやってみたいと思う方は声をかけてください。
一緒にやりましょう。去年の草抜きが大変だったので、びっくりして離れた人がたくさん。今年は去年の半分も通ってないんですけれどね。
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