百貨店のレストランに行くのは特別なことだったなぁ。
ミニチュア作家のいわなり ちさとです。
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私より年上だった地元唯一の一畑百貨店が今月閉店しました。
小さい頃は誕生日に、百貨店の上階にあるレストランでお子様ランチを食べさせてもらえるのが特別な贅沢だったものです。
そして、屋上の噴水ジュース自動販売機でジュースを買ってもらうこと。
若い人は知らないでしょうね。
今から思い返すと危険な感じの濃い色のついたジュースでしたが、それはワクワクしたものです。舌がジュースの色に染まるのです。
こちらに噴水ジュース自販機のことが書かれています。
ハレの日とケの日をきちんと区別し、日々はつましく晴れの日は豪華にという考え方が当たり前でした。
今の時代、ケという言葉すら知らない人が多いことでしょう。
孫たちも平気でイクラの寿司が好きなんていうのです。決してそれが悪いわけではなく、時代の流れです。廻る寿司が安いからこそ。
でも、一年に一度のお子様ランチを楽しみにし、指折り数えられた私の子供の頃はケの日のつまらなさもあったけれど、ハレの日の満足感は大きいものだったと思い返します。
メリハリのある生活を送ることが難しい時代です。
私はこの年になって幸せなのは編物をしている時間だったり、仲のいい友人とのおしゃべりになってきました。
モノではなく、充実した時間こそ宝物。
百貨店の閉店に伴って私の子供時代を振り返りました。
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