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映画感想『ミンナノウタ』2023年公開

*画像は来場者配布カードより
*この記事は2023年8月にAmebloへ投稿したものです

ムスメが、関口メンディーが観たい!というので、映画『ミンナのウタ』を鑑賞。

清水崇監督。

テレビCMしか情報なく観たのが良かったのか、どういうこと?どうなるの?という興味を失わずに観られた。

カセットテープと一緒に入ってる手紙の折り方が、めちゃくちゃ懐かしい。
高谷家の昭和感と、GENERATIONSの現代っぽさの対比が鮮やか。

さなちゃんを含む高谷家のメンバーと、教師役の役者さんが昭和の人々をすごく自然に演じている。
その一方で、同じ昭和組のはずの、探偵役のマキタスポーツが、まったく違う昭和感で浮きまくってくる。
あれは成功なのか残念なのか、見終わって今もまだ悩む。

古くはお菊さんお岩さん、現代的なら貞子も、祟る背景を知って、見る側が少なからず「それは祟っちゃうよね」と感じるのが通常のパターン。
そこから、高谷家はちょっと外れている。

高谷家は、歪で厄介だけど、現代でも決してめずらしくない。
今でもドア一枚開けたら起きてそうな物語が、あえて見慣れたホラーの流れに包まれている、奇妙な気持ち悪さ。

後半はなかなか怒涛の展開。
同情しきれない相手がグイグイ攻めてくるし、探偵はとにかく胡散臭くてめんどくさいし、細かな伏線回収もある。

タイトルも、映画を観ると、なるほど巧いなと感じる。
誰もが聞いたことありそうな響きだけど、指してるものは全然違う。
「意味がわかると怖い話」みたいな感覚。

劇場でリピートはしないけど、テレビでやってたらもう一度見ちゃうかもしれない。


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