雄一

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雄一

不定期投稿です。 おんなじ気持ちの人がいたら嬉しいです。 小説のようなそんな物も作っていきます。 スキもフォローも気軽にしてください! 目指せフォロワー500人!

最近の記事

空が溢れるその前に。

「空が好き」 そんな君の言葉に僕は、時間も音も感触も何もかもがゆっくりに感じた。 「おはよう」 何気ない挨拶から僕の毎日は始まる。 教室に入るといつも僕より早くきているメンバーが 会話をしている。 一応みんなおはようと返してくれるが、 僕はその一言しか学校ではほぼ話さない。 別に僕はそれで満足なのだ。 その挨拶一言で少なくとも僕より早くきている奴らは、 僕を根暗なやつ、世に言う陰キャラだとは思っていないはずだ。 しかも、僕はよく笑う。 教室でバカなことをしている奴を

    • 執筆

      仕事を変え、新しい日々に圧迫感と焦燥感を覚えた。 しかし、今までになかった、達成感と安堵感。 ようやく、自分の言葉を綴れる時間ができた。 現代のPC業務から離れ、原稿用紙に、2B鉛筆で 文章を書く。 わからない漢字を調べる時間でさえも、 なぜか新鮮味を感じてしまう。 この時間が苦にならなくなったのはいつからだろうと、懐かしむ。

      • 最初の贈り物

        生まれて初めて触れる本。 あなたの記録を記憶する本。 そんな本に出会ったことはありますか? 友人に子供が産まれました。 生まれた時から一緒にいるような幼馴染。 そんな一生の友人が父親になりました。 その子はまだ小さい手で目一杯の力で僕の人差し指を握りました。 俺たちにもこんな小さい時があったんだな でも写真なんてないから似てるかどうかもわかんないな。 そんなことを話しながら、数時間くつろいでいるとふと友人がこんな話をしてくれました。 この子には自分が生まれた時どん

        • やっぱり本がいい。 あの触感、あの字、あのページをめくる音。 読者を惹きつけるための表紙の書き方。 経営の戦略と作者の気持ちが全て乗った一冊は、 最高だ。 最近は本離れが多いと聞くが、23歳で本の魅力に また触れてしまった気がする。 タバコより、お酒より、何もよりもかっこいい。 最近のおすすめ載せておきます。 ぜひ手に取って読んでみてください。 不定期で紹介しようと思います!

        空が溢れるその前に。

          揺蕩う

          オレンジ色の蛍光灯が光る下で本を読む。 これが僕にとっての最高のひとときだ。 何も考えずに、ただひたすらに脳内に押し寄せてくる言葉の情報を整理し、理解している時間が心地よくて仕方ない。 紙をめくる音、10ページに1回すするコーヒー。 どこからか聞こえてくる虫の声。 隣人の生活音。 少し動くごとに鳴る椅子の軋む音。 耳を澄ませているわけでもなく、耳に入ってくる音に揺蕩っている。 僕は空が好きではない。 小説のように、自分が思った通りの結末もなく、 晴れて欲しい時に雨が降り

          深夜5時

          深夜5時、眠りにつくかつかないかの狭間。 窓を超えてくる虫の声に揺られながら、 隣で眠る君の寝息に包まれながら、 キッチンの炊飯器の炊飯が始まる音を聴きながら、 今日に向けて夢を見ようと思います。 皆さんにとっても僕にとっても最高な1日でありますように。

          深夜5時

          朝月

          澄んだ空に浮かぶ月。 空は蒼に満たされていて、どこか儚い明るさが柔らかく僕らを包むような雰囲気。 まだ沈んでいない月がまるで自分がこの朝を創り出しているかのように浮かんでいる。 自らが光っているかのような。 自らが蒼を創っているかのような。 知らないうちに沈んでしまう朝月。 少しの寂しさと少しの期待が、今日も始まる。

          「コーヒーとフィナンシェ」第一話

          #創作大賞2023#恋愛小説部門 「いらっしゃいませ。何名様でしょうか。」 人差し指を立てる。 「1人です。」 「1名様で。お好きな席どうぞ。」 「すいませーん」 「はい!お伺いしまーす。」 「アイスコーヒーとバタークッキーください。」 「コーヒーとバタークッキーですね。かしこまりました。少々お待ちください。」 東京の住宅街にある小さなカフェで週5のバイトを始めた。 ここで働いているのは訳がある。 僕は小説家を目指している。 よく聞く。コンビニで働くといろんな人を見れて、

          「コーヒーとフィナンシェ」第一話

          明日とは

          明日とはどこからが始まりなのか。 0時00分00秒 この時から昨日の明日はもう今日になっている。 目が覚めればとっくに明日は来ていて。 明日を待ち望めば待ち望むほどに明日までが遠く感じてしまう。 なら明日に期待しないほうが早く今日が終わる、と そんなことを思う時もある。 でも、今日は今しかなくて明日の今日は昨日になっていて。 それでも人は明日に期待をしてしまう。 明日を生きるのがどれだけ幸せなことか。 朝、目覚めた時、熱いくらいの日差しが、カーテンの隙間から僕

          明日とは

          流れるように溢れるように 落ちていくあなたは。 まるで水のように溶けていきました。 暗闇の中の月は、深い雑踏に紛れて、 照らし続けるのはあなただけじゃない。 頷くように吹く風は残酷にもあなたの背中を押して 飛び上がる心情は遥か彼方へと消えました。 こぼれ落ちたあなたは次に咲くのはいつかと 冷たい水を待つような綺麗な蕾に見えました。 儚い夢を持つあなたは次に叶うのはいつかと 柔らかな愛を待つような澄んだ空に見えました。 なぜかあなたを追ってしまう私は、 弱くもどかしい心

          タバコ

          ベンチに座る。 ポケットに手を入れる。 タバコを1本箱から取る。 タバコ咥え、火をつける。 少し大きくタバコを吸う。 ため息のような煙を吐く。 夕暮れに染まる世界は少しうるさく感じた。 都会でも田舎でもないようなこの町に住んで10年も経つ。 仕事はバイク屋の店員。 土日休みで給料は手取りで25万。 この町ではかなり高待遇だろう。 彼女もいない。至福は仕事終わりのタバコだ。 このタバコ一本のために、仕事中はタバコを1本も吸わない。 帰り道。 無造作においてあるベンチに

          タバコ

          どこでも住めるとしたら。

          どこにでも住めるとしたらどこで生きていきますか。 そんな問いをされたのは意外に衝撃的だった。 人生で初めてくらいの衝撃だった。 住みたいところはたくさんある。 綺麗な海が見える場所、雲に隠れないほどに高く眺めのいい場所、好きな映画、アニメの中の世界、 好きなものが溢れている場所、上京するのもできる、海の中、緑に囲まれた場所。 いろいろなものが想像できる。 あれもいい、これもいい、なんてやっているとキリがないが、あれはいらない、これはいいやとやっていてもキリがない。

          どこでも住めるとしたら。

          気配

          読み方によって意味が変わるらしい。 「けはい」と読めば、そこに何かある気がする。 そんな意味になる。 「きはい」と読めば、きくばりができる。 となるらしい。 こんなような漢字がたくさんあるなとふと思った。 上手、色紙、生物。 読み方が違えば意味が違う漢字は意外と考えれば考えるほど出てこないものだ。 だから、いや、なぜか人に例えてみた。 いいように見える人。悪そうに見える人。 これはもしかしたら真逆の人間かもしれない。 いいように見えて実は詐欺師。 悪いように見えて実は心優

          社長になりたい。

          僕は社長になりたい。 工場で働く毎日にもううんざりだ。 でも、社長になるにはどうしたらいいのか。 実際はすごく簡単らしい。 でもそんなことは誰でも思いつくだろう。 思い描く社長像はこうだ。 1〜3年 下積み時代として自らの足でお金を稼ぐような行動をして月100万の売上金を作る。 3〜6年 初めて社員を雇い、さらなる事業拡大を目指す。 この頃にはもう月500万ほどの利益が出ている。 もちろん車はメルセデスです。 6年目以降 社員も数人でき、少数精鋭で月1000万の利益を出し、さ

          社長になりたい。

          ためいき

          朝起きると外は一面雪が積もっていた。 急いでフード付きのダウンを着て、玄関の前の雪を片付け、車の雪を落とす。 エンジンをかけて、車の中を温める。 この朝のルーティーンをこの冬は毎日している。 一人暮らしを始めてはや三ヶ月。 なぜだか何年もこのアパートに住み続けている気分だ。 そんなに不満はないが、唯一不満を挙げるとすれば 上の階に住む夫婦が夜中に外でタバコを吸うことだ。 それのせいで朝、玄関がタバコの匂いでいっぱいになる。 朝は強い方だ。 そりゃ、起きてすぐに雪を片付けら

          ためいき

          今日という日を。

          何気ない一日。 忘年会の二日酔いが残り、鼻がツンとするような  寒さの朝に、彼女は言った。 「いろんな君がみれて嬉しい」と。 正直意味がわからなかったが、何だか少し心が 和らいだ気がした。 そのままトイレにいき、手を洗い、顔を洗い、 水を飲んだ。 外は季節的には真冬だというのに、雨が強く降っている。 今年は雪が少ない。 だから、彼女をどこかに連れて行ってあげよう。 そう思えるような1日だった。

          今日という日を。