マウンティング哲学
能ある鷹は爪を隠すので、マウントするには相手を選ばないといけないよねっていう話をしようと思います。
例えば「芸能事務所にスカウトされちゃった」という自慢を仲良し4人組の中でしたとします。一度もスカウトをされたことがない人からしたら「わぁ◯◯ちゃんすごい!!」という称賛の声で溢れるかもしれません。
でも、もしその仲良しグループの中に何度もスカウトされたことがある人がいたとしたら?
世の中には「え…スカウトって街歩けば必ずされるもんじゃないの?」みたいな本田翼並みの美女もいるんです。
その場合、必死のマウントも美女にとってはノーダメージですし、マウントをとろうとした彼女はとんだ大恥をかくことになります。
そう、頭のいい人は、やみくもな自慢をリスクだと考えているのです。
MARCHを高学歴だと捉えてドヤ顔でマウントを取る人もいれば、いや所詮MARCHなんでwという自虐的な使い方をする人もいます。
港区タワマンの15階に住む人は、外で埼玉のアパート住みに対してマウントを取ることはできても、同じマンションの45階の住人には頭が上がりません。
つまり、同じステータスでも誰と比較するかによって、その価値は大きく変動するのです。なので、「自分の立ち位置をメタ認知する」ことのできる頭のいい人ほど、自慢をリスクだと捉え、マウントを取りません。
そして、上には上があることを知っている頭のいい人ほど自分に自信がない。
言い換えるとバカな人ほど楽観的で自信があるんですね。この辺は、橘玲氏の「バカと無知」に書いてあります。
なので、そういう身の程知らずな自慢大会を飲み会などでしてしまうと、あーやってんなと周りから思われ、こっそりと馬鹿にされるので注意が必要です。
とはいっても、じゃあ自信満々のタワマン低層階住みと、「俺なんか全然だよ・・・」って自虐しまくるタワマン低層階住みどっちが幸せなの?って言ったらそりゃ間違いなく前者だと思います。
限りなく自分のことをメタ認知しようとすると、どこまで行っても満足することなく嫉妬に苛まれて辛くなるので。
だから他人と比較した相対的な自分の価値というのは自信に繋がりにくいです。
人間の幸福度っていうのは他人との比較の中に生まれる相対的な自分の価値で決まるわけですから、自分の価値を客観視できている頭のいい人ほど幸福度が低いのかもしれません。
では、どうしたら自分に自信を持てるのかというと、ここでは二つ挙げたいと思います。
※今回は「他人と比較しないで自分の価値基準で生きよう!」みたいな綺麗事は書きません。
①周りのレベルを下げる
②複数の得意分野を掛け合わせてトップになる
①周りのレベルを下げる
地方で可愛いと人気だった女の子が、東京に出てきた瞬間に周りのレベルの高さに圧倒されて平凡な子に成り下がったというのは、よくある話です。彼女がもし「わざわざ東京に出てこなかった」場合、こういった事態は起こらなかったはずです。
周りの人たちに可愛い可愛いとチヤホヤされ、地元1のイケメンである農家の息子と結婚して、港区女子のシビアな世界に足を踏み入れることなく、他人に羨まれながら人生を終えることができたはずです。
つまり、あえて自分の能力よりもワンランク低い環境を選ぶことで相対的に幸せになろうということです。
ただ、このデメリットとしては、成長意欲が失われること。常に自分より下の人間とつるむことで、自分がそのレベル以上にいく機会はほぼありません。
②複数の分野を掛け合わせてトップになる
そんなこと言われても東京に挑戦したい!そんな人もいると思います。
井の中の蛙が大海に出てもなお自己肯定感を保ち続けるには、得意分野を複数持ち、その複数の分野を掛け合わせた時にトップになることだと思います。
例えば、「自分より可愛い子」はたくさんいる。
でも、「自分より可愛くて、乗馬もできて、頭も良くて、話も面白い子」という複数の条件を掛け合わせるとライバルは意外と減るのではないでしょうか。
そのためにはもちろん自分磨きは必要だし、どの分野においても自分より優っている人に出会った際に絶望感に打ちひしがれるというリスクはあるのですが、価値判断の基準の設定は自分次第なので、
例えば、字が綺麗とか、Twitterのフォロワーが多いとか、そういう小さな基準でもいいんです(笑)他人と比較する癖がやめられない人は、そういう小さなところで優越感に浸れるポイントを探すことが、人生を生きやすくするためのコツかもしれません。
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