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春のような温かさがいつもある学校に…優しさのカタチ 〜心の宝物14

コロナ機の学校

彼女の選択


 4年生は元気いっぱい。その元気にどんどん拍車がかかり、自分たちでも持て余し気味な程のある日の朝の教室で、彼女の姿が目に留まりました。
 朝の会。おしゃべりをしている子、静かにしようと呼びかける子。司会する子の声も通らないほどの周囲の喧騒の中、彼女は静かに落ち着いて、前に立つ仲間に注目していました。姿勢は崩さず、かといってそれほど張り切った様子でもなく、自然体で、柔らかな表情で、前に立つ仲間に穏やかに善意を送る。彼女の生き方が自然にカタチとして表れている。そんな印象を受けました。感じたままを伝えました。
「ありがとうございます」
 はにかんだ優しい笑顔と温かいものが返ってきました。

優しさのカタチ


 静かにしようと全力で呼びかけた人。声は出さないけれど、目で、表情で、姿勢で、全力で支えようとした人。どちらも、その人を大切にしようと自分で考えて決意した人。自分や仲間の笑顔の成長のために行動した勇気ある人。
 みんなちがってみんないい。声を出して呼びかけることが得意な人、表情で、目で、想いを届ける人。優しさには、いろいろな表し方があることを、あなたの姿から学ぶことができたよ。ありがとう。

先生になります


 2年後、最上級生となった彼女は児童会の中心となりました「今よりももっと優しく温かい学校に」を彼女自身のキーワードとし、自治的な活動を工夫し、日々全校に語りかけ、コロナの沈滞や閉塞とは無縁の、春のような温かさがいつもある学校を実現します。
そうして「小学校の先生になります」と夢を抱いて、卒業していきました。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか ありのままで。
どうか 幸せで。

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