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四宮桜の努力とハッピーエンドの裏側を地理オタクの視点から解説してみた【hololiveERROR】【㊗️完結】


ついにhololiveERRORの最終話が公開されましたね。桜さんの努力が実を結び、晴れやかな町の姿が映されました。含みはあったものの、全員集合でハッピーエンドといった感じでした。
しかし、町の再興は彼女一人ではできません。それに私はもっといいやり方と結末があったと考えています。
この記事では動画で描写されなかった再興の過程を妄想しながら解説しつつ、真のハッピーエンドを目指したいと思います。
皆さんに納得してもらえるかはわかりませんが、願うだけでは変わらないですからね。こうした形で行動してみようと思います。良ければ最後までお付き合いくださいm(_ _)m

「違う…自分の為だったんだ」→どういうこと?

本題に入る前にこの事について軽く話しましょう。23話でこの発言を聞いたほとんどの人が「どういうこと?」や「頑張ったのにそんな事言うなよ…」と思ったと思います。そんな中私はこんな考察ばっかりしてるせいで「なるほどな」と思ってしまいました。というのも地崩れは工事で、呪いは立ち入り禁止で何とかなると考えていたからです(森に近ずかなければアレも起きなかったですからね)。
…コイツには情ってもんがないのでしょうか。

…ですが、桜の努力は決して無駄ではなかったのです。最終回が終わったあとに色々と考えなおしたところ、「あの研究が無いと呪いの被害が甚大化していた可能性がある」という結論になりました。
というかなんなら『奇跡の種』を発明出来なかったとしても彼女は青上町を救っていました。そこら辺も含めて、本編行ってみましょう!

地崩れと呪いと…あと……

まずは地崩れについてですが、まず「『地崩れ』とはなんぞや?」となったので調べて参りました。
『地崩れ』という表現は土砂災害全般を指します。土砂災害の種類は『土石流』『がけ崩れ』『地すべり』の3種類に分けられますが、このうち地盤に関係があるのはがけ崩れと地すべりだけです。そして「森は住宅地から散歩できる」という情報や、がけ崩れは長期的な雨よりも短期的な豪雨の影響が大きいということから崖崩れの可能背は低いと考えました。そのため、今回は地すべりというていで進めさせていただきます。
そして、地すべりは地下水と重力の影響で斜面が比較的ゆっくりとずり落ちる事で被害を生む災害です。地下水の量が増えると起きやすくなるため、長期的な雨が降った後に起きやすいです。

それで私が「地すべりは工事で何とかなる」と言いましたが、これには理由があります。一番は山間の町に工事がなされるかという話ですが、よくよく考えてみると女子高生が5人も亡くなる災害が起きたら普通ニュースになりますよね。それもきっと全国ネットで。

「全国ニュースレベルの災害が起きるとどうなる」「知らんのか」「(世論を気にして)税金投入が始まる」
…ということで、土砂災害対策に関しては税金と古河の財産で工事が行われたと考えています。

次に呪いの方にいくのですが、22話で「呪いの正体は公害だった。何かが原因で木々が汚染されていて、その周辺の空気が人間に悪影響を与えていた」とのセリフがありました。「木が汚染される」という表現は初めて聞きましたが、「木が弱る」なら色んな原因を考えることが出来ます。水・虫・異常気象…でも例の噂話を信じるなら汚染されているのは土壌ですよね。

それでこの公害の仕組みを軽く解説したいと思うのですが、皆さん、植物の光合成の授業を思い出して貰えますでしょうか。
思い出して貰えましたか?では問題です。光合成をする時に酸素と同時に排出するものは何でしょう?
そうです。水(水蒸気)です。

私が考えるにこの有害物質は水に溶けやすいのだと思います。そして光合成の際に水蒸気を放出するせいであの症状が起きる…という訳です。

これの何がタチが悪いって、地すべりの対策は地下水を外に出すことから始まります。もう一度言います。地下水を外に出すことから始まるのです。まぁ根本的かつ効果的な解決法なのでしょうがないのですが、その水をうっかり飲んだり水遊びをした日にはもう終わりです。終わり。オワオワリ。
地下水は最終的に川と合流して海に注ぐので昔から生態系に悪影響を及ぼしていたでしょうが、工事を行うと更に上流から汚染水が流れてくるのでさらに様々な水生物が影響を喰らうでしょう。

ここで桜さん…いえ、四宮教授の研究成果が生かされます。汚染物質が検出できたということは、中和剤を地中に埋めたり放出する地下水に混ぜればいいのです。教授が考えていたのは「原因」だったので物質の検出には成功していたでしょう。
呪いを科学的に証明し、それが有害物質のせいだとわかった。それらを判明させただけでも既に彼女は青上町を救っていたのです。

公害の事と森に入らなければいい事、そして地下水に触れてはいけない事を町に知らせれば十分彼女の役目は果たされたと言えるでしょう。しかし彼女は研究を続けた。そして奇跡の種を発見した。私があえてあの研究の『自分のため』な部分を言うとしたらここですね。しかし結果的に中和剤と桜の木のお陰で有害物質の脅威は青上町から消え去ったわけです。

でも経済はズタボロ…それでも…

これで地崩れも呪いも解決しましたが、一番の大問題が残っています。それは産業の喪失です。
あの様子だと青上町は林業で栄えていた町といえるでしょう。そして古河は木を切る林業とその木で建築する建設業を主な事業にしていたと考えています。(「(木を切るなと言われた後に)この町が発展したのは古河のおかげ」「青上高校の校舎は古河が建てた」というセリフから。)

しかし古河は木を切るのをやめた。反対運動があっただけでなく自らの行いで娘を亡くすことになったので当然と言えば当然ですが…建設業も町の人がいてこその事業ですし、古河にこの町の経済は頼りっきりですからね。そうなったら普通は衰退しか道がありません。それこそこの地に骨を埋めるつもりのジジババ以外は引っ越してしまうでしょう…

…ですがこの町にはもう1つの選択肢が残されていました。属している市の都市開発計画でこの町をニュータウン化することです。
というのも青上町をニュータウン化するのはお役所目線でも色々と都合がいいのです。ひとつは大量の税金を使って工事したのに人が居なくなるのはあまりにももったいない事。もうひとつは林業労働者と災害や呪いがトラウマになった人達が一気に引っ越したせいで発生した『空き家問題』も解決しなければならなくなったことです。

ですがこの町には匠がいます。そうです、古河の建設部門です。
空き家の地権を買い取って古河の建設部門がリフォームや建て直しをすれば、都市化は進むし古河に雇われていた労働者も町内に引き止められるので労働者人口の流出も抑えることができます。

ですがこの計画を遂行する上で2つの懸念点がありました。ひとつは「開発反対派をどうやってだまらせるか」ということ。もうひとつは「そもそも地滑りや悪い噂でいい印象のない田舎に引っ越してくる人がいるのか」です。

まず開発反対派ですが、これは地滑り対策工事と開発の着手を交換条件にすれば条件を呑むでしょう。「そんな血も涙もない」と思われるかもしれないですが、実は工事の費用は国は出してくれません。地滑り等防止法では『主に負担するのは都道府県』『市町村に利益がある場合は市町村一部負担(今回は集落のすぐ近くで起きたので負担有と推測)』『他の行為によって工事をするハメになったら、原因者が一部又は全部負担(今回は七星パッパの過剰な伐採が原因だったのでしっかり絞られる)』となっています。
そのため市や七星パッパは「折角高い金出して工事したのに、活かさずに人がいなくなるのはもったいなさすぎる」となるわけです。この工事とニュータウンの開発を同時に進めれば「未来の青上町への投資」っていう見方ができますからね。一悶着あるとは思いますが、最終的には反対派も口をつぐむでしょう。

そして「引っ越してくる人がいるのか問題」ですが、いくつかの理由で問題ないと考えています。
まず地滑りは工事がしっかり行われたので心配しなくてもいいですね。呪いも科学的に証明された上で対策も取られましたし憂う人はもういないでしょう。
最後に山ぎわの田舎で不便じゃないのか問題ですが、青上高校から市街地の様子が見えることからそこまで離れてないないのでしょう。それに盆地の端っこの山ぎわにニュータウンが建設逸れることは珍しいことではありませんから。私の住む盆地では「市街地から車で30分圏内」にニュータウンが建設されていますが、あの様子を見れば青上町は問題なさそうですね。

市街地がこれだけ発展してれば住むところも必要ですしね


こうして、廃れる運命だったはずの青上町は奇跡的な再興を果たしたのです。こうやってシナリオを考えてきましたが、どれか一つのパーツが欠けていればこの結末はなかったでしょう。そう、すべては桜さんの努力で人が住める土地になった事で全ての歯車が噛み合ったのです。

ですが…これは真のハッピーエンドではありませんよね。経済を立て直して、地崩れと呪いからこの町を守って……まだ守らなければならないものがありますよね。そうです。この町の未来のために散らした彼女の命です。このシナリオなら奇跡の種はいらない。公害を突き止めた時点で彼女を説得して研究をやめさせれば彼女の命は助かります。
しかし彼女はずっと一人で研究していました。誰なら彼女を止められたでしょうか…

簡単です。そもそも一人で研究していたのが間違いだったんです。だって地崩れから生き残ったのは彼女だけじゃない。そう、鈴のブレスレットをつけた転校生です!!
転校生が桜の研究を支え、共にこの壁を乗り越えたなら、共に止まるタイミングもわかったはずです。そもそもあそこまで追い込まれてなかったかもしれません。
こうして桜さんが生きた状態で呪いを浄化できた未来を、この町の、この記事の、そしてこの物語の真のハッピーエンドとしたいと思います!!

あとがき

ここまでご覧いただきありがとうございました!地理オタのERROR考察も色々とやってきましたがいろんな方に楽しんでもらえたり協力してもらえてとても楽しかったです!それに楽曲コンテスト採用者の方々にも見つけてもらえたのホントに嬉しかったですね…!
最終的には考察というより解説になってしまいましたが、無事ハッピーエンドに導くことができて良かったです。…しかしながら、私達はあの転校生の素性を知りません。なんなら生きているのか死んでいるのかすらわからない状態…なんですよね?(ガチ考察班に丸投げ)
きっと今日の9時に発売されるゲーム完全版で明かされることでしょう。(というかそうであってくれ)
残念ながら筆者が持ってるPCはWindows7とChromebookのみなので誰かが配信してくれることを願うしかないのですが……え?願うだけじゃ変わらないって?うるせぇPC買う金ねぇんだよ(´TωT`)

それでは、私のERROR考察に少しでも関わってくれたすべての方に特大の感謝を!
本当にありがとうございました!!


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