見出し画像

クリームの調理性

おはようございます😊Bonjour(ボンジュール)

こんにちは😊Bonjour(ボンジュール)

こんばんは😊Bonsoir(ボンソワール)

ねねとです(˶ᐢᴗᐢ˶)Je m'appelle Neneto.
                    (ジュ   マペル   ネネト)


  クリームを泡立器で撹拌すると、泡がかたくなり、菓子のデコレーションができるようになる。
  クリームは牛乳と同じ水中油滴型のエマルジョンであり、空気泡を含んで泡立クリームになると、泡は水中空気型になる。

  液、脂肪、空気泡を三者混合した形を、泡立クリーム断面図で示すと、下図のように、脂肪は固まった脂肪球となって、砂糖を溶かした乳清の中に点在し、空気泡はこの液で包まれて液中に分散している。

泡立クリームの断面図

①クリームの泡立ちに影響する要因  

  クリームの泡立ちに影響する要因としては、次のⓐ~ⓖのようなことが考えられる。

  ⓐたんぱく質   泡立ちをよくするためには、泡のたんぱく質膜をつくるだけのたんぱく質が必要である。
  クリームの原料乳をあまり細かく均質化しすぎると、脂肪球の表面積が増大して、たんぱく質は脂肪球に取られてしまい、よく泡立たなくなる。
  したがって、原料乳の均質化は、脂肪の浮上を止める程度に抑えておく。

  ⓑ脂肪粒子の大きさ   脂肪粒子は大きいほどよく泡立ち、しっかりした構造になる。
  泡立てたときの脂肪は固体化しているが、粒子が大きいほど温度に影響されず、安定していて液化しにくい。

  ⓒ脂肪の量   脂肪量が35%以下だとよく泡立たない。
  脂肪が多いと、泡の持続性がよく、泡立ての時間も少なくてすむ。

  ⓓ粘度   脂肪量が多いほど粘度が高くなり、粘度が高くなると泡立ちがよく、しっかりした泡になる。
  日本のクリームは、乳脂肪が47%であるが、外国には35%のホイップクリームもあって、この場合、ゼラチンなどを混ぜて泡立クリームの劣下を防いでいる。

  ⓔ酸度   酸度が低い方がよく泡立ち、0.3%以上になると泡立ちは悪くなる。
  これは酸によるたんぱく質の変性によるものと思われる。

  ⓕ糖度   添加する砂糖量が多いほど、泡立ちのクリームはやわらかくなる。

砂糖添加による起泡の影響

  上図の実験結果によると、無添加の場合は、オーバーランも多く、かたさは最もかたいが、砂糖の添加量を30%にしたときに、最もやわらかくなる。
  ふつう砂糖添加量は、10%またはそれ以下のようで、粉糖が使用されている。

  また、砂糖を泡立ての途中で添加すると、泡形成がよくなるという報告もある。

  ⓖ温度  7~8℃になると脂肪が凝集してくるので、よい泡立ちになる。

泡立温度と起泡性

  上図は泡立温度と起泡性の関係である。
  ここではクリームの温度を5℃、10℃、15℃の3段階に分けたところ、温度が高くなるにつれて泡立時間は8分、6分、4分と少なくなり、オーバーランや泡の粘度やかたさも減少する。
  すなわち、温度が高いときは泡立時間は短かく、ホイップクリームの粘りは少なく、泡はやわらかいことになる。

  これに反して、温度が低ければ、泡立てに時間を要するが、撹拌回数がそれだけ多くなり、作られた泡は小さく数は多い。
  それで、細かくてかたい泡になる。
  できたホイップクリームは口ざわりがよく、つやのあるよいものとなる。

  生クリームは5℃で保管し、ホイップ開始時に5~7℃、できあがり時に15℃を超えないようにすると、よい泡立ちになる。
  オーバーランは100くらいで、生クリームの2倍の容量になるのがよい。

  [注]   オーバーラン   100ccの生クリームを泡立てて、200ccになったとき、「200-100=100」すなわちオーバーラン100%という。

②ホイップの失敗の原因と処理の仕方

  生クリームでは、ホイップが最良になっているかどうかを見分けにくく、すぐにオーバーホイップになることがある。
  これは、とくにクリームの温度が高かったり、室温が高いときには起こりやすい。

  オーバーホイップ、つまりホイップをしすぎた場合、脂肪が粒状になって結合し、泡は消え、ホエー(乳清)は分離する。
  この状態では、水中油滴型のエマルジョンが破壊されてしまっているため、これを泡立器で撹拌するぐらいでは元の水中油滴型の状態にもどらない。

 このような場合、粒状の乳脂肪を取り出し、これを少し暖めて撹拌する。
  そして、クリーム状になったら、前に取り除いたホエーを少しずつ加えて、撹拌しつづけると油中水滴型すなわちバターの状態にすることができる。
  しかし、容積は小さくなり、口ざわりも悪くなる。

  ホイップクリームは、よい泡立状態になっても、そのまま放置しておくと、泡の表面がかたくなって、なめらかさや弾力性がなくなってしまったら、少量のクリームを加えて少し撹拌すれば、ふたたび弾力のあるホイップクリームになる。

  また、このような状態になるのを防ぐには、初めは6割程度泡立てておき、使うときに使う分量だけ取りだし、そのときに不足の泡立てを補なって使うようにするのも一方法である。

参考文献

・竹林   やゑ子『洋菓子材料の調理科学』

学ばせていただいております。
感謝いたします。

さよなら👋😊Au levoir(オ   ルヴォワール)
よい一日を☺️Bonne journée!(ボンヌ  ジュルネ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?