見出し画像

福岡県田川市お試しテレワーク体験レポート〜人と人が関わり合うことで新たな文化が生まれるきっかけづくりがしたい!山中 誠さん〜

2021年10月に2泊3日の日程で開催された「~新しい働き方と地域のくらしを体験~ 福岡県田川市お試しテレワークツアー」の体験レポートが届きました!

レポートしてくれたのは大阪在住で新規事業開発支援プログラムの企画、運営担当をされている山中 誠さん。

画像1

山中 誠
兵庫県伊丹市出身、大阪市在住

プレシード期(アイデア段階)の新規事業開発支援の約4ヶ月間の行政が実施するプログラムの企画、運営担当としてはたらく。
参加者は大学生からシニアベンチャー、大手企業の新規事業担当者など様々な方に参加いただき、ゼロから新規事業化したプロダクトやアイデアを形にして起業した方を創出に携わった。
現在、サービス・アプリなど開発中。
趣味は読書、漫画、映画です。最近、アートにハマりだし、福岡県立美術館、田川市美術館にも行きました!

Q. なぜ今回のテレワークに参加しようと考えたのですか?
参加したきっかけは今回の参加者から情報を共有いただき、応募しました。
普段から情報交換をよくしていますが、なかなか関西・大阪を中心に生活をしていると情報をキャッチアップするので、こういった機会があってよかったです。
また、コロナ禍でなかなか旅行ができず、LCCの行き先が分からないガチャ「旅くじ」、キャンペーンのように、きっかけがあるとそれに乗っかりやすいため、今回のツアーには同様にきっかけがあり参加することができました。

5年以上前のことですが、人口をV字回復させた島根県海士町や限界集落の日本海に近い兵庫県の海上に行ったことがあります。
都会に住み慣れているが故に、田舎や自然にあこがれるということがあるのかと思います。
そういったこともあり、まちづくりや地方創生といったことに興味があり、これから奈良県桜井市のまちづくりに関わっていきます。
今後やってみたいこと、にてもう少し記載をします。

はたらき方として、オンラインで面談や打合せなどがしやすく、個人でサービスを企画開発中のため、固定の場所である必要はなく、自由度が高いため、個人的には対象像とあっていると感じました。

Q.どんなテレワークツアーでしたか?

初日
・現地、田川後藤寺駅集合、オリエンテーション、後藤寺商店街内散策
・いいかねPalette施設見学
・自由時間(テレワーク時間)
・交流会

2日目

・自由時間(テレワーク)
・田川伊田駅見学、駅舎内レストラン昼食
・伊田商店街、封宮見学
・佐野畳屋視察
・自由時間(テレワーク時間)
・交流会

3日目

・自由時間(テレワーク時間)
・リアカーゴ塗装ワークショップ
・ツアー振り返り会
・田川伊田駅にて解散

画像2

今回の宿泊先兼テレワーク施設の「いいかねPalette

各地を周った様子を感想と共に記載していきます。
※当初9月に開催予定だった本ツアーが10月に延期となったため、2日目の自由時間まで参加をしました。

●1日目
田川後藤寺駅に現地集合からスタート!
ぼくは伊丹空港から飛行機で向かい、帰りは新幹線で帰宅しました。どちらも片道4~5時間ほど。

商店街内の「おしごとテラスkatera」にて、オリエンテーション、参加者自己紹介などを実施。

画像3

さっそく商店街内を2グループに分かれて散策。

まずは本屋さんに立ち寄り。

画像4

本や漫画だけでなく、アイスクリームやコーヒーメーカー、可愛らしい小さなイスと机があり、隠れ家的に憩いの場ということを感じさせられました。

画像5

本屋内の休憩場所。

元は化粧品の販売店であり、更にその前は銀行だったようです。
前近代で既存の商品・サービスと変わらないものの空間にモノと人、歴史、文化の変遷が感じられますね。
じっくり聞きたかったもの次へ!

続いて、羽子板のひな人形のお店。

画像6

女の子のツアー参加者(左)と店主(右)

羽子板発祥の地であり、女の子には悪をはね除けるという意味合いで羽子板を贈り、男の子には弓で勇ましく倒す人になるようにという意味合いと解説いただきました。
弓は4本で東西南北を示すとい 言っていました。
感心したことと同時に、羽子板を贈ることがまるで「銀の匙」のようだと話したところ、店主からは、そうなのよ!と少し声が大きくなり嬉しそうにしていました。
異文化や歴史を知っていると知の深化となるので、知と共に旅をすることは楽しいものですね。

今や国民的漫画、アニメとなっている『鬼滅の刃』のグッズも販売しており、古き良き伝統工芸とイマドキのものがミックスされ、さながら温故知新のようです。

画像7

あそぶ羽子板ではなく、上品な飾る羽子板。

続いては寝具の専門店。

画像8

町内会で使う会場にて。

創業130年ほどで、いい品を安くということを信念に、そして眠りで日本を救いたいという想いを大事にされています。
睡眠で問題を抱えている人は20人に1人以上もの人が抱えているため、非常に重要な問題です。
近頃、スリープテックや映画館で眠ることができる映画を上映するなど睡眠に関する取り組みが着目されています。都会であれ、地方であれ、どんな人でも非常に重要なことです。
今回のような異なる環境下、異なるベッドでも自身はどれだけ眠り回復することができるか?を予め知る機会ともなります。

商店街では、お祭りで人がびっしり詰め寄るほどであったとアルバムと共にお話いただきました。

画像9

商店街のお祭り時のアルバム。

今となってはシャッターが多くなっている状況でありながら、関わった方々はノスタルジーに浸るような、カコはよかったということを話していなかったのが良かったと思いました。それは月に数回の町内会や子供向けのワークショップなどを開催しているため、イマの取り組みがあるからだと感じました。

話の中で「場の集まりが、商売のはじまり」と言っており、三人寄れば文殊の知恵のようだと思いました。目的ありきで集まるからではなく、会話の中から商売や取り組みが生まれているので、そういった自然発生的にコトが起きるのが素晴らしいと思います。

続いて、今回の宿泊兼ワークスペースの「いいかねpallet」

廃校した小学校を約6000万円かけてリノベーションし、GAFAのようなおしゃれなワークスペースや飲食スペース「おいとま食堂」などに様変わり!
小学校の懐かしい様子を思い出しながら、施設内を見学しました。

画像10

施設内入り口前。

施設内で行われているアーティスト・サダさんによるインスタレーションアートは強烈でした!

画像11

ゴミ袋のタワー。

写真のように、ゴミのタワーで、隠れ家のようにゴミの中に入ることができます。
色々なゴミが袋詰めされているので、ゴミの異臭がすることもインスタレーションアートならではの視覚、嗅覚での体験でぼくの中では一番印象に残りました。
作家の山口周さんの本で、現代はソリューション過多で、ゴミを生産し、ゴミを消費しているというようなことが記載されており、まさに体現しているように感じました。
廃校した小学校という場の中での演出で、数年前から言われているSDGsや地球温暖化を考えさせられるものです。
アートの話でそのまま脱線し、海外から来たものが東京からはじまり、名古屋、大阪、最後に九州と美術展の開催は東から西へと流れています。それ故、ツアー前に個人的に行った美術館は小さく、大阪や東京と比べると展示数は少ないように思えました。その反面、先ほどの商店街のように身近にアートがあり、暖色系ベースで色合いも優しいように感じられました。

画像12

レストランの入り口。

画像13

入る瞬間からワクワクしますね。

画像14

レストランの中。こんな独創的なレストランははじめて!

画像15

移動途中の、あの有名なドアが遊び心の空気を漂わせていますね。

画像16

学生時代に行ったことのない憧れの屋上。

画像17

本やマンガも多いレストスペース。本棚の裏には卓球台もあり。

いいかねpalletの施設案内が終わり、自由時間にて、メールやSlackの確認などテレワークタイム。

画像18

なかにはzoomで打合せをしている方や寝転がって作業をしている方もいました。自由気ままでいいですね。

時間はあっという間に、夜になりお楽しみのBBQ!

画像19

曇り模様だったので、星空は少ししか見えませんでしたが、贅沢なひととき。

楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、ドミトリーで就寝。
耳栓をもってきましたが、扉の開閉の音やドライヤーの音、いびきなどが深夜に鳴り響いていたので、HSPやミソフォニアの人はドミトリーならではということもあり注意です・・・

●2日目
自由時間終了後、田川伊田駅に移動し、駅舎内レストラン昼食。

画像20

駅周辺はフリースペースあり。

画像21

田川伊田駅舎 鉄板焼き 神様の宝石でできた料理店「ジャムと球根とフラワーと。」

画像22

あげたての天ぷらを一品ずつ提供。熱々で美味しかったです!

お腹を満たした後は、風治八幡宮(ふうじはちまんぐ) 封宮(ふうじぐう)へ
桃を邪悪な存在に対して投げて、封印したことが由来で、悩み事や災いを封印することができます。桃は古典で桃を投げたという一説が由来です。

画像23

画像24

2トン以上ものお神輿 大迫力でした・・!

続いて、田川伊田駅側の商店街

画像25

田川市内には2つ大きな商店街があります。
どちらもシャッターは多いものの、アーケードが天窓になっており、日中は自然な光で明るく、シャッターアートが可愛いらしいです。

画像26

一息休憩できる箇所が所々にあるのはいいですね。

画像27

アートを背景にまた一息。

画像28

田川市は炭鉱で有名で、2つ大きな煙突が特徴で商店街からも見られます。

画像29

日本酒や焼酎、ワインなど酒屋さんで、福岡県の日本酒を購入!

商店街を見回った後は佐野畳屋の見学へ

画像30

株式会社佐野畳屋 店主(写真左)

畳を手縫いで治す工程を生で見られたのは感慨深いものです。
畳のやわらかな香り、さらさらとした音、艶やかな手心地、手際の良い洗練された畳づくり、それと共にい草ビールと焼き芋をいただき、五感で味わうことができました。

画像31

畳の裏返し作業(畳の面を剥がし、上下逆さまにして貼り直しの作業)

画像32

畳のブックカバーやコースター 
これであればいつでも畳を感じられますね。

昼過ぎのおやつタイムも終わり、いいかねPalleteに戻り自由時間

入り口付近にある楽器を自由気ままに演奏しました♪

画像33

アコーディオンからDJ機材、太鼓、ピアノなど吹奏楽以外のいろんなジャンルの楽器。
アーティスティックな彩を楽しむことができました!

画像34

アフリカの楽器「カリンバ」弾くだけで心地よいメロディを奏でられます。

Q.参加前と参加後で田川市への印象は変わりましたか?
2日間しか滞在していませんが、印象としては総じて良い方に変わったと思います!
普段、都会に住んでいるので人混みに慣れているものの、それはそれで疲れてしまうことがあります。単純に都会と地方をメリット・デメリットで相対的に比較しがちですが、都会があるかた地方の魅力があり、地方の魅力があるから都会の魅力があると思います、
田川市は人混みすぎず、博多駅まで1時間弱で電車・車でアクセスできるので都会にいきたいと思った週末にあそびにいくときには、そこまでハードルが高い訳ではないと思います。ただ、電車・バスの場合、最寄り駅の路線数、最終の時間が18時ぐらいになるため、都会から移住を考えている人は田川市に限らず、「動き方」を想定しておいた方がいいと思いました。
また、今回は時間の都合上スーパーに行くことができませんでしたので、実際に移住を想定した際に、車でどのくらいの距離で、どのぐらいの物価か、を何度か経験すれば、よりリアルにイメージできるため、ツアーや旅行に参加される方はこの視点はかなり大事だと思います。よく田舎は物価が安いとはいうものの、その通りのものもあれば、流通量の違いが大前提から違うため、ものによりけりだと思います。

Q.今後福岡県田川市とどう関わっていきたいですか?また今後やってみたいことがあれば教えてください
今後、知り合いの奈良県のまちづくりをしていく方がいますので、お手伝いをしていきます。そのため、今回のツアーを参加する上で、どのようなツアーをしたら面白いと感じてもらえるか、ヒントをいただきました。
田川市とは、まちづくりの成功や失敗のノウハウなどの情報交換をしたいです。特に成功事例よりも失敗事例の方が大事だと思っています。なぜならそれぞれ地域特有の地形、都心部へのアクセス、人口など前提条件がまったく違うので、同じことをしても成功するとは限らないからです。
また、地方から地方へのテレワークやツアーなどができればと思います。都心部から移住するIターンや地方から海外への取り組みグローカルの、その次の人の流れは「地方から地方」への人材の流動性が高まると思います。よく言われる2拠点生活も地方と地方をしながら、使わないシーズンは民泊として貸し出すなどすることでコストを抑えながら住むといったライフスタイルも変容していくと思います。
そういった地方の人が別の地方の人と関わることで、コモディティー化ではなく、新たな文化が生まれるきっかけづくりをしたいです。

Q.このテレワークツアーはどんな人におすすめですか?
テレワークで仕事ができる人はもちろんのこと、そうでない人でもライフスタイルや活動範囲も限られていて、地方創生に関心がある方
活動拠点を地方にシフトを検討している方
フットワーク軽く行動ができて、社交的にコミュニケーションを取れる方

何はともあれ、自分で体感し、どのように思ったか、が重要ですので、週末や有給消化などを利用してみるのをおすすめです!

画像35

山中さん、ありがとうございました!

福岡県田川市でのテレワーク・移住に興味がある方へ

◎ 体験ツアーで滞在したいいかねPalette

画像37

LivingAnywhere Commons 田川 (いいかねPalette)

◎田川市の移住・定住相談窓口

画像37

住めばいいとこ!田川市の移住・定住相談窓口

◎子育て支援施設の入居者募集中

画像38

【福岡県田川市】子育て支援施設の入居者を募集します!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?