猫とモノクロと作曲の定休日

先日の投稿「悲しい訃報を受けて」が思いのほか反響があった。数名のお客様からどんな曲か聞きたいと言っていただいたけれど、もう思い出として大切に心に閉まっておきたい。

そこで、この仕事に通じる音を用いて、オーディションの時に演奏した中の一曲のコード進行を使い録音してみた。原曲の面影が全くないことからも、もうすっかり思い出になったのだなと。

何かを作る時、選ぶ時、生まれる前の出来事がベースになっている。過去に最大限の敬意を払い今に活かすことは、この仕事で最も大切にしていることの一つ。一昨年の暮れから再開した音楽制作も、今年始めたばかりのモノクローム写真も、わたしが生まれる前の時代の像を現代の技術で再現してる（つもり）。

昨晩23時から今日の16時までの17時間のうち、ご飯、トイレを除く16時間、わたしの上で過ごした猫さんも、保護される前の悲しい日々があったかと思うと無碍に降ろすことなんてできない。大運動会が始まる20時までの空き時間、オーディションを思い出しながら録音して過ごした。猫とモノクロと作曲の定休日。