嫌だったナースの仕事が天職だと感じ始めた今日この頃の私...
今も訪問看護師として働いている私ですが、振り返るとナースなんて2度とやるもんか!!って何度も思ってました。なので、今までも何度もナースの道を外れながら生きてきたんですよね。
そもそも天職とは?
でも、最初から天職なんてわからないんですよね。
ナースという仕事は、職人のようなもの…ベテランの域に達するまでに時間がかかるんです。
新人の頃
昔はこうだったんだよ...っておばちゃんナース達が色々昔の武勇伝的な厳しかったナース時代の話をしてくるのを想像してもらったらいいんですが…
私の新人時代にも数名いました。
こうなりたくないなぁ〜って聞いてたんですが、私もそうなりつつありますw。
病棟では、おばちゃんナースにカルテを投げつけられたり、チッって舌打ちされたり、
つい数日前まで看護学生で実務経験もないのに「もうあなたは看護師です!」って言われたり、プリセプターもいない時代でした。
プリセプターとは?
先輩ナースが新人ナースにマンツーマンで指導する制度で、指導者をプリセプターと呼びます。
私の新人時代は今で言う、パワハラ、モラハラやマタハラなんて日常茶飯事なわけです。その頃の私は、ナースの世界に白衣の天使なんているんか?って毎日疑問に思ってたわけです…正直、将来こんな人たちになりたくないって思ってましたからね。
転職回数多すぎ!な私のナース人生
私の場合はもう既に、履歴書に書く欄が足りないぐらい転職してます。
欲張りなので色んな職場が経験できる応援ナースや派遣ナースなどを活用していた時期もあるんですね。
その期間を利用して、海外旅行へ数ヶ月行くっていう生活もしてました。
それぐらい、ナースなんてお金が稼げたらいいじゃん〜って感じだったんです。
日本では転職回数が多いと仕事できないナースなんだろうって思われるので、皆さんは真似しないように…履歴書に書くのも面倒ですしね。
※派遣もそれぞれ職務経歴に入ってしまうので注意!そして、病院では派遣期間は看護師としての年数にカウントされないケースもあります※
私が転職や派遣先で心掛けていたのは、人の3倍働いて、時間内にどこまで学べるか?絶対に何か1つは学びを手に入れる!ということでした。この考えはいまだに変わってません。
転職が多いと「旅人だね...」って呆れた顔で言ってくる上司もいますが、プライベートでも旅人なんで仕方ないよね。って思ってますw
訪問看護に興味があることに気がついた
転職を重ねているうちに色々な職場の特徴を考えて働くようになりました。
病院
クリニック
施設
訪問看護
など経験してみて、各職場の良いところと嫌なところのリストを作り
なんで、その職場にエントリーしたのか?
退職するときには、なんで退職しようと思ったのか?
メモに残すようにしてました。
気がついたのは、在宅(施設や訪問看護)が楽しい!って思っていることでした。
もちろん、働く条件として何が大事か?私が大事にしている価値観とは?
ということリストアップし
・最低限必要な生活費:最低限これだけあったら生活にゆとりがある手取り金額
・夜勤の有無
・職場までのアクセスが便利で交通費が支給される
・社会保障(医師国保ではないこと)
・きちんとした月の休みが最低9日はあること
・病院で働くのがなぜ嫌なのか?
などなど色々考えました。
そうすることで、私は病院のように
書類に追われ、患者さん達の生活スタイルに寄り添えなかったり
ナースや病院のスケジュールやルールに合わせてもらっているような職場が好きではないことに気がついたんです。
「これは、食べちゃダメです。」
「ああしてください。こうしてください。」
「消灯時間ですよ。テレビ消しますね。」
自由じゃない…
わかるよ
もちろん、病院は治療の場ですから仕方ないんですが
危ないからっていって身体抑制(赤外線センサー・センサーマット・ベルト・抑制帯・つなぎの衣服など)するのも嫌だったんですね。
転倒・転落したらレポートを書く→仕事が増える→身体拘束せざるおえない
みたいな悪循環
その点、施設や在宅では身体拘束ができないし、他の点でも
その人らしく過ごせる場所が在宅(施設)での看護なんじゃないか?って
感じました。
訪問看護師として管理職までやってきましたが
そういう役付きの仕事は好きじゃないし
仕事の内容が事務的な事が増えて、時間給に換算したら割に合わない。
なぜか、一度でも役付きの仕事をしていると転職しても役付きから逃げられないことが多いんですよね。管理職が嫌だから、退職しているのにね…
割に合わなくても、仕事してたのは利用者さんがかわいいから…
なぜ、仕事が楽しいのか?
病院では本当に書類やナースコールに追われて患者さん達に向きあう時間なんて正直ありませんでした。
そんな中、訪問看護師という仕事に出会い
利用者さんとその家族と向き合い
利用者さんの病状や認知症状に合わせて、臨機応変に対応する。
一緒に泣いたり、笑ったりして感謝されることが多くって楽しい仕事だなって思うようになりました。
訪問看護では限られた時間の中(1訪問30分から90分)でどこまでできるか?というスキルも試されるわけです。
やっぱり、神やな〜
認知症のある利用者さんに「やっぱり、神やな〜」「一番好きな看護師さん」って言われたりする事で、好きな仕事は相手にも伝わるんだってことに気がつきました。
認知症がある人たちは結構、気分のムラもあって怒鳴られることも少なからずあるんですが感謝されることの方が多いんです。
また、家族からも
「どうしたら、そんなに優しくできるんですか?」
「イラッとしないんですか?」
って
聞かれることも多いんですけど、
好きな仕事だから…
としか答えようがありません。
天職と感じるまでに時間がかかる
こんな、ナース人生ですが
ナース=天職と思うまで約20年以上はかかっています。
ナースなんて2度とするもんか!って何度も感じ…
でも、看護師以外にできる仕事なんて見つけれず
保育士取ってみたり、自宅で事業できないか?って考えている時期もあります。
利用者さんを守るため、訪問看護ステーションの看護管理者をやったこともありましたが(半年管理者が立てれないとステーションが閉鎖になります。)
サービス残業ばかりで休みもなく、何のために生きているのかわからなくなった時期もありました。
私は、管理職(管理監督職)とかではなく現場で直接利用者さんや家族と関わってる時間が楽しいんですよね。
全ては経験したから気がついたことでもあるわけです。
看護技術も落としたくない。そう思って医療依存度の高い施設など
色んな職場で働きましたが無駄な経験は1つもありませんでした。
病院では最新のスキルが学べたり
在宅ではその人らしく生活してもらうには?チームで考えて在宅でできる治療や療養をする。
などなど
それぞれメリットもあるんですよね。
今はゆるーーーーーく現場を楽しみながら、そこそこの収入と最低限の休みが確保されている。そんな職場で訪問看護師をしているわけですが、私自身の生活環境を整えることでハッピーに働ける。心底、楽しんでるわけです。
そんな状態で働けば、こんな私でも神に見えるんでしょうか?
新人の頃、ナースなんて仕事2度とするもんか!!って思ってた
このわたしが
ナース=天職
という風に思うと思ってませんでしたから…
私を待ってる人がいる
私が訪問するのを楽しみに待っていてくれる人がいる。だから、訪問看護師は辞めれない…
きっと、ナースが私にとっての天職だから…
今、ナースという仕事や他の職種の人にも言いたいのが天職なんて最初はわからないってこと。
辞めずにずーーーーっと、やってきたから
今、ようやく
ナース=天職
って気がつくことができた。
楽しいことばかりじゃなかったけれど、
きっと、みんな誰かの神だから…
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