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柑橘の塩漬け

昨晩、ふと思いついて参加した、イタリア食文化のオンラインセミナーで、塩レモンが登場した。南イタリアのアマルフィで暮らすイタリア人の講師は、毎年庭で大量に実るレモンを塩レモンにするというのだ。

塩レモンは大好きな調味料だ。レモンと塩と時間さえあれば、他のものには真似できない味がつくれる。今使っているのは、もう何年も前に漬けた年季の入ったものだが、基本モロッコの調味料と思っていたので、モロッコ料理やペルシャ料理にしか使ってこなかった。なので、イタリアでも発酵調味料である塩レモンをつくるのか、と驚いた。伝統的な食材の保存法である塩漬けを、その土地でたくさん収穫できるものに適用しただけとも言えるから、あたり前といえば、あたり前だけど。

画面に映し出された生のレモンは、とても大きくてデコボコしている。スフザートと呼ばれる、アマルフィにしかない品種で、皮も厚く、香りも素晴らしいとのこと。サラダで丸ごと食べられるくらいなので、苦味も少ないのだろう。

柑橘類は、世界中でさまざまな種類があって、その土地に適したものが生育している、日本には柚子という素晴らしい柑橘があるでしょう?柚子を塩漬けしてみてもいいかもしれませんね、と言われて、ハッとした。そういえば最近、自分がよく知っている手法を、その土地らしい別の素材で置き換えてつくってみる、という実験をあまりやっていなかった。早速、橙と柚子でやってみよう。


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