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食雑記

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日々の食卓、食卓での会話、食材やレストラン、食に関する本や映画、イベントなど、食にまつわることだけ書く日記のような「食雑記」。節気毎に更新。
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2021年2月の記事一覧

鯖のきずし

1月に3週連続、鯖のきずしをつくった。きずしとは関西の言葉で、関東でいうなら、しめ鯖だ。 毎週買い出しに行く伊丹の公設市場に魚屋があって、まるまるとした鯖が安く売っていた。値札に「きずしできます」と書いてあったので、恋人とふたりで顔を見合わせ、やってみようか、と買ったのが始まりだった。 店長さんに、きずしにチャレンジしようと思って、と言ったら、じゃあ3枚に下ろして、塩までしときます?と言われたので、言われるがままにそうしてもらう。家に帰って、レシピを探す。塩を落として、砂

きつねうどんのしくみ

とにかく甘めの味付けの料理が苦手だ。母は料理に砂糖をあまり使わなかったから、甘味の薄い家庭で育ったというのもあるし、実家を出たあとに出会って夢中になったイタリア料理も砂糖を使わないので、単純に好みということもあるのかもしれない。 先日、恋人が昼食にきつねうどんをつくってくれた。人生で数えるほどしか食べたことがない料理。もっと甘くしてもよかったかな、と言っていたお揚げさんは、それでも私には甘かった。ただ、関西の食文化の典型みたいなものを苦手と思ってしまうと、ただただ苦手なもの