旅好きブロガー&ライターの旅する理由
7月は、岡山、名古屋、東京、そして3年ぶりの韓国と旅続きだ。
大学生の頃、旅の楽しさを知って以来、私は毎月のように旅に出ている。
お金がある時も、無い時も。
旅の魅力はいくつもある。
・日常を離れられる
・新しい体験、経験ができる
・見たことのない景色が見られる
・美味しいものを食べる
・親しい人との想い出を作ることができる
・環境を変えて自分と対話できる
・離れていた友人と会える
経験、体験、内省、再会、記憶。
いくつも理由はあって、人それぞれだ。
振り返ると、私にとってこれまでの旅する理由は「新しいものとの出会い」「人との出会い」そして「自分との出会い」だ。
新しい体験
旅は私の視野を格段に広げてくれた。
ドバイに着陸する機内から見た一面砂の世界にそびえたつ高層ビル。
何棟もの高層ビルが建設され、鳴り響く工事の音。
白人、アラブ人、東南アジアの人と多様な人々があふれるコスモポリタンの様相は、高齢化が進みインフラの老朽化が目立つ四季と水の豊かな日本との違いを体感させてくれた。
南イタリアの街にそびえる重厚なカテドラル(聖堂)では、カトリック教徒でもない私ですらひざまずき神の恩寵を讃え祈りたくなる様式美を備えていた。
ベトナムの湿気を帯びた温かい風は、それが1月だとは信じられないほど寒さに強張っていた神経を解きほぐしてくれた。
目で、耳で、肌で感じる違いは、私の感覚を広げてくれた。
目で見ること、音で聞くことはできるかもしれない。
けれど、全身で感じる空気感は現地に行かなければ分からない。これだけはこれからも変わらないだろう。
人と出会う
旅に出るもう2つ目の理由は、人だ。
人との一瞬の出会いも新鮮だし、長いこと一緒にいる友だちの新しい一面を見るのも楽しい。まとめて「人との出会い」と言ってみる。
ナポリの町でイタリア語の分からない私たちに懸命に話しかけてくれた白髪のマダム。
イギリス・カンタベリーのランゲージスクールでピンクのダッフルコートを着ていた高校生の私に「とても高校生には見えない」と話しかけてくれたスペイン人の学生さん。
思い出すのは、香港で食べたアラン・デュカスの味の分からなかったディナーでも、ドバイ・ヒルトンで食べた豪華なアフタヌーンティーのメニューでもなく、その時向かい会っていた母、そして親友の顔だったりする。
人との出会いを求めて旅に出る。
他の人のストーリーに触れたくて会いに行く。
自分と出会う
そして3つ目の理由は、「自分と出会う」。
大学院を卒業する年の3月、クアラルンプールのペトロナスツインタワー前の広場で2時間、ノートに書き綴った想い出とこれからの決意。
蒸し暑い日の午後、思いつくまま、ノートに書きつづった内容は、日本での想い出や離れた人たち、これからの自分への不安と期待だったことに心底驚いた。
「結局、旅に出ても自分からは逃れられない」という当たり前のことが、すとんと胸におちた。
その時の経験があったから、その後の人生では「どこか違う場所へ」と思うことが減った。
「どこか違う場所へ」と望むことが良いとか悪いとかではなく、自分自身の考えの指針、1つの軸を持つことができた。
「自分を客観的に見て向き合う」ことができた初めての経験は、当時世界最大の高さを誇り、雲を超えてそびえたつタワーの存在と共に私の記憶に残っている。
私が旅をする理由だった。
これからの旅は「伝えたいものに出会う」
これからも私は新しい体験と人との出会い、そして自分を見つめるために旅に出る。
でも、最近はそこに新しい理由が加わった。
それは「旅で出会ったこと、考えたこと、応援したいことを文章にして伝えたい」。
何年もブログを書いたり、ライターのお仕事もしてきて今更だ。
けれど日本にも、世界にも「伝えたい」モノ・コト・ストーリーがなんてたくさんあるんだろう、と心が震える。
「こんなに素晴らしいものがある」「こんな経験をした人がいる」という素晴らしさを届けたい。
そのために、書きたい。書く力をつけたい。
今日がその第一歩。
さぁ、次はどんな「伝えたいもの」に出会える旅になるのか。楽しみだ。
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