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きょう心にしみた言葉・2023年2月13日
愛といのち
愛を感じられる人
その人は
人を愛せる人
人を愛せる人
その人は
いのちを感じられる人
愛といのちは
頭では理解できない
数字では表せられない
心だけが感じられるもの
豊か過ぎる国に住む人は
貧しい国で飢えている人が見えない
病んだことのない人には
病む人の心の痛みは感じられない
愛といのちの二つは
愛する人を亡くした人
貧しく生きている人
そして病む人にこそ切に感じられる
愛を感じられる人になろう
いのちを感じられる人になろう
愛を失った人や病む人の友になろう
詩「愛といのち」から
聖路加国際病院名誉院長や上智大学日本グリーフケア研究所名誉所長を務めた日野原重明さん(1911-2017)の詩と、子どもたちの心温まる描写で知られる画家、いわさきちひろさん(1918-1977)の絵で構成した詩画集「しかえししないよ」。日野原さんが94歳から104歳までの10年間に書きためた12編が収められ、その中のひとつが「愛といのち」です。「いのち」がどれほど大切か、「いのち」をどすれば守れるのか。優しい言葉の向こうには、「いのち」を見つめ続けてきた医師としての強い思いが見えてきます。詩画集の題名「しかえししないよ」に込めた意味について、日野原さんはこう綴ってします。「どうすれば、いのちを粗末にする争いごとをやめられるか。やられたら、より強い力でやりかえすのではなく、ぐっとこらえてやりかえさないこと。これこそが真の強さではないでしょうか」。残念なことに世界情勢は全く逆の方向に動いていますが、それだからこそ、「いのち」とともにかみしめたい言葉です。
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