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きょう心にしみた言葉・2023年9月26日

いろいろな人の助けを受けながら、娘はたまたま病気になりやすい体質で、今は心の病気という症状で表れているけれど、これが別の形で出る人もいるんだ。どこの家でも起こるうることかもしれないと思えるようになったんです。
子どもが病気になることは、決して幸せな出来事ではありません。でも、それこそが幸せを知るきっかけになったのだと思います。ニコニコ笑顔で学校へ行く娘の姿に、何事もなければ気づけなかった幸せを感じています。                                                              

「16歳の迷っていた僕への手紙 ′12」(学びリンク編、学びリンク発行)から

「16歳の迷っていた僕への手紙 ′12」は、12組24人の親子の体験談集です。子どもたちは、不登校、いじめ、心の病に立ちすくみ、親たちは、戸惑い悩みながら、懸命に子どもに向き合ってきました。それらを乗り越えていった親子の体験をそれぞれの立場から綴っています。
冒頭の言葉を語ったお母さんの娘さんは、自律神経が弱く、中学3年で不登校になりました。通信制高校かサポート校への進学を考えて準備をしていたところ、娘さんは医師から心の病と診断されました。やはり、この進路しかないと思い定めた時、娘さんが言った言葉は「全日制の高校に行きたい」でした。迷い心配しながらも、娘さんの意志を尊重して送り出した女子高でしたが、またも不登校になりました。この時が親子とも一番苦しかったといいます。しかし、先生やスクールカウンセラー、何より家族や親族のサポートによって、娘さんは学校に通えるようになりました。
「悩んでいた時の自分にひとこと」と尋ねられると、娘さんは「絶対笑える日が来るよ。必ず幸せになれるよ!」と答えました。
この本の中には、心にしみる言葉がたくさん出てきます。「娘が不登校を乗り越えて新しい目標を見つけていく姿に、正しい道は一つではないと教えられました」「自分の体験を話せるようになったら、克服できているんだよ」「悩んでいた時の自分にひとこと」と聞かれ、こんな言葉で返した娘さんもいます。「もっと苦しみなさい。今は苦しむ時期だから」。その言葉に横には、満面の笑顔の写真が載っていました。


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