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きょう心にしみた言葉・2023年11月6日

Momo sensei told the students that Japan is a wonderful country because Japan has people of different colors, shapes and sizes. She said that Japan would be a very boring place if everyone was the same.

「ひとは みんな ちがっているから すてきなの
せの たかい ひとも いれば、ひくい ひとも いる。
ふとった ひとも いれば、やせて いる ひともいる。
はだの いろ だって
みんな それぞれ ちがっていて あたりまえ。
こんなふうに いろんな ひとが みんな いっしょに くらしているのが
にほん なんだよ
すてきな ことでしょう?
みんなが おんなじ ようだったら
とても つまらないと おもいませんか」

「ミオ・ザ・ビューティフル」(文・キノタ・ブレイスウェイト 絵・セツコ・ミウラ)

小学校2年生だったブレイスウェイト美桜さんは、アフリカ系カナダ人の父親と、日本人の母親の元に生まれました。そして、肌の色を理由に学校でいじめを受けることになります。「もう、学校に行きたくない」。美桜さんは、お父さんのキノタさんに打ち明けました。実は、キノタさんも子どもの頃、カナダで肌の色を理由にいじめを受けていました。
美桜さんを救うため、キノタさんは行動を起こします。それは、学校に抗議することではありませんでした。学校に求めたのは、美桜さんのクラスメイトの前で授業をする機会をもらうことでした。
キノタさんはその授業で、
▽祖先はアメリカの奴隷制を逃れ、カナダで自由を手に入れたこと、
▽アフリカ系カナダ人の入植地を作り、カナダの歴史と社会に貢献してきたこと、
▽そうしたルーツがあるゆえに自分たちの肌の色には誇りを持っていることを伝えました。
すると、子どもたちはみな驚いたような表情を見せたといいます。
キノタさんの述懐です。
「いじめていた男の子のひとりが僕のところにやってきたのです。彼は英語でこう言いました。『キノタさん、教えて下さってありがとうございました。美桜さんをいじめて本当にごめんなさい。僕たちはもう二度としません。いつでもまた学校に来てくださいね』と。僕の思いが、彼らに伝わったんです」

そして、美桜さんの経験を絵本にしました。
絵本「ミオ・ザ・ビューティフル」は2021年に自費出版されると、SNSで口コミが広がり、発行部数2千部を記録しました。
大手インターネット通販サイトでは、一時、部門別のベストセラーとなりました。

語りかけることで、信頼し合うことで、いじめはなくなりました。私たちの身の回りには、こんな宝石のような「奇跡」がもっとたくさんあると信じたいです。

この素敵な物語は、NHKが報道し、大きな反響を呼びました。


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