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”「ライフジャケット」は着けさせない方がいいのでは?”という意見について思うこと。

先日、”子どもには「ライフジャケット」は着けさせないほうがいいのでは?”というメッセージをいただきました。以前なら、息を荒げて「なんでやねん!」とつっかかっていたかも知れません。今回は、自分でも驚いたのですが、以前とは全く違う考えと感情が湧き出てきたので、ちょっとそのことについてまとめておきたいと思います。

なぜ「ライフジャケット」は着せない方がいいのか?

”子どもには「ライフジャケット」は着けさせない方がいいのでは?”という意見をくださった方と少しやり取りをしました。そして、その方の考えを伺ってみると、こんな感じでした。

自転車の子どもに「ヘルメット」を強要することに、かなり違和感があります。子供のうちから危険を感知する予知能力を養う機会が削がれるみたいで。人間の身体は、身体だけでどれくらいの浮力があるか?と言うのを体験させることもかなり大切な経験だと感じているので、そういうチャンスを奪ってしまいそうに見えます。あまり、着けることばかりを強調しすぎると、着けさせないで遊んでいる人に対して、横から「ライフジャケット着けていないじゃないですか!やめてください!」と言い出すような方が出てきそうで、どうかな…と思っています・

いろんな意見があると思いますが、着ける、着けないという2つの選択肢での”子どもに「ライフジャケット」を着けさせない方がいい”ということではなく、「ライフジャケット」を着けないで、”身体が浮くことを体験することも大切”ということです。

やり取りをしていて、”おっしゃるとおり”だと思いました。ただ、おそらく以前のボクだったら「絶対に着けさせた方がいいと思うんです!」とつっかかって、納得していただけるまでやり取りを続けていたと思います。これを読んでくださっている方は、どうお考えになるでしょうか?

おそらく”子どもたちに「ライフジャケット」を着けさせたほうがいい”という意見と”子どもたちには「ライフジャケット」を着けさせない方がいい”という2つの選択肢で考えてしまうと、なかなか折り合えないかも…と思います。

でも、今回のやり取りで思ったことは、それとは全く違う視点でした。このやり取りをさせていただいたおかげで、自分自身が発信して届けたいことを再確認できた…という感覚さえあります。

選択肢の中に「ライフジャケット」が入っているかどうかを考える。

このやり取りをしていて思ったのは、”子どもには「ライフジャケット」を着けさせない方がいいのでは?”とおっしゃっていた方の中に、すでに「ライフジャケット」があるということです。おっしゃっているのは、詳しく言い換えると、

「ライフジャケット」を着けたら、もちろん安全なのは分かっているけれど、ずっと着けていたり、着けることばかりを強要し続けていると、「ライフジャケット」を着けないということを経験できなかったり、着けないという選択肢が許させなくなるのでは?

ということだと思うのです。こう考えると、確かにそのとおりだと思います。

こういったご意見を初めて聞いた時に、”着けさせる方がいい”か、”着けさせない方がいい”かという2つの視点で議論してしまうと、どうしても折り合えないことが想像できるのですが、詳しく話をすると「確かに…」と思う点が出てきます。

ただ、今回、ご意見をいただいて、さらに思ったのが、この”子どもたちに「ライフジャケット」を着けさせたほうがいい”という意見と”子どもたちには「ライフジャケット」を着けさせない方がいい”という意見も、実はすでにどちらの意見にも”「ライフジャケット」という選択肢がある”ということです。前提として、「ライフジャケット」って大切だよね…って思っていらっしゃるということです。

「ライフジャケット」についてあんまり知らない人をイメージして、話題を広げたい。

繰り返しになるかもですが、おそらく、この”子どもたちに「ライフジャケット」を着けさせない方がいい”とおっしゃった方は、事故が一瞬で起こってしまうこと、水辺は本当にリスクが高い場所だということを知っておられるんだと思います。さらに、「ライフジャケット」のことを十分知っておられて、準備もしっかりしておられる方でしょう。その上で「着けない」ということも経験させておくことが必要だとおっしゃっているんだと思います。

ただ、子どもたちに関わる方々の中には、水辺の活動での「ライフジャケット」という選択肢がイメージできない方もまだまだ多くいると思うのです。水辺の事故は一瞬で、命に関わってしまうことも、まだまだ全く知らない方もいます。

だから、「子どもたちにライジャケを!」では、あまり水になじみのない方に、まずは”水辺では「ライフジャケット」があれば安全性が飛躍的に向上すること”、そして”命を守るために大切なものだということ”がイメージできるようになることがアタリマエになるようっていくことを願って発信を続けていこうと思っているのです。

つまり、まずは「ライフジャケット」が選択肢の1つになって、みんなの中で「ライフジャケット」がアタリマエにイメージできるようになってから、さらに”着けさせるかどうか”という議論ができたり、”着けさせるかどうか”を選んだりできることこそが目標だということです。

こう考えると、「子どもたちに『ライフジャケット』は…」という言葉で、みんなが語ること、その後に続く言葉はどんな言葉でもいいと思うんです。

・子どもたちに「ライフジャケット」は、絶対必要だよね。
・子どもたちに「ライフジャケット」は、着けさせなくてもいい?
・子どもたちに「ライフジャケット」は、どんなのがいいのかな?
・子どもたちに「ライフジャケット」は、着けている人って多いのかな? など

まずは「ライフジャケット」が選択肢の1つになっていくように…これからも発信を続けていきたいと思います。もしも、ご意見がありましたら、ぜひ遠慮なく、教えていただきたいです。どんどん議論しましょう。そして、どんどん「ライフジャケット」のことを広めていきたいと思うのです。


今回いただいた、”「ライフジャケット」は着けさせない方がいいのでは?”という意見については、そういった意見をいただけて、考えさせてもらえたことが本当にありがたいことでした。本当にありがとうございました!これからもひたすら発信を続けていきますので、「子どもたちにライジャケを!」のこと、応援どうぞよろしくお願いします!


思いはただ1つ…子どもたちの命を守ること。

「子どもたちにライジャケを!」
http://lifejacket-santa.com/


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