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広がれ!ライフジャケット・レンタルステーション「香川モデル」!

香川県教育委員会がスタートさせた「ライフジャケット・レンタルステーション」。昨シーズンの初めに、これまで誰も予想し得なかったことが起こりました。なんと、開設した初日に夏の予約が全て埋まってしまったのです。「ニーズはあると思っていたけれど、まさかここまでとは…」と担当指導主事。

香川県では、一昨年から延べ100着の「ライフジャケット」が県内企業から寄贈され、学校や園、子ども会などの団体向けにレンタルがスタートしています。この取り組みで分かったのは、ニーズはあまりないように見えていたけれど、「ライフジャケット」が準備された途端にものすごいニーズが生まれるということでした。つまり「”ライフジャケット”があればニーズが生まれる!」ということです。「ライフジャケット」のレンタルは、間違いなくニーズがあります。

自治体が「ライフジャケット」を準備するのは”義務”

あまり知られていないかも知れないけれど、このように「ライフジャケット」を準備することは”義務”になっています。そのことは、2012に愛媛県西条市の加茂川で起こった事故の裁判でしっかりと示されています。この事故は、幼稚園のお泊まり保育中に増水した川に流されて当時5歳の吉川慎之介くんが亡くなってしまうという事故でした。その裁判が2018年に終結し、「『ライフジャケット』を準備し、装着させる”義務”があった」ということが認定されています。つまり、学校や園、子ども会などの行事では「ライフジャケット」を準備し、つけさせなくてはいけないのです。

では、その「ライフジャケット」は誰が”準備”するのでしょうか?

これは、おそらく各学校や園、子ども会などで準備する…ってことが理想ですが、全ての学校や園で「ライフジャケット」を準備するのには、膨大な数と予算が必要になります。今の段階では、”義務”なのに”準備”することが難しい現状があります。全部の学校や園で”準備”することは難しいかも知れませんが、オススメしたいはまずは自治体で「ライフジャケット・レンタルステーション」を開設することです。

香川県で県内企業の協力によって開設していただいた「ライフジャケット・レンタルステーション」は、必要な時に活用できるように…という願いでスタートしましたが、必要な時に活用できる…と思っていたのですが、常に貸出されていて借りたくても全然足りない…といった状態になってしまいました。つまり、レンタルが始まっている香川でも「借りたくても借りれない時がある…」ってことが事実。自然の水辺での活用だけでなく、予防のための教育としての活用に対しても、ものすごく必要とされているのです。

実はほとんど「ライフジャケット」が浸透していない事実

「『ライフジャケット』を準備する…?そんなの当たり前じゃない?」といった声もよく聞くようになりました。だんだんと着用している子どもたちも増えてきている実感もあります。

だけど、日本では「ライフジャケット」はほとんど浸透していません。例えば、もしもあなたが担当者で、「子どもたちのために、まとまった数の『ライフジャケット』を”準備”しないといけない!」ってことをイメージした時、すぐに”準備”できるイメージが浮かぶでしょうか?

おそらくほとんどの方が「どこで準備したらいいのかな?」となると思います。そうなった時に、「よし!じゃあ100着買おう!」となっても、なかなかそんな予算はないし、メーカーもそんなにたくさんの在庫を持っているわけではないので、すぐに準備することができないのが現状なのです。

「ライフジャケット」を着けるべき!って声が広がってきているけれど、いざ準備しようとすると、”もの”がない…のが事実です。だから、”義務”だけど準備できない…、”義務”だけど着けさせることができない…という事態が起こり得るのが現状なのです。

ですが、少し時間をかければ準備することは可能です。シーズンオフの今こそ、ぜひぜひ準備のために動いていただければ…と思います。メーカーさんにもお願いをして、在庫を増やしていただくようお願いもして、協力していただけることになっています。ぜひ、各地で動きを作っていただければ…と思います。

広がってほしい!「香川モデル」!

自治体が予算をつけて準備するってことが理想ですが、それが叶わないなら、最初にお伝えした香川での「ライフジャケット・レンタルステーション」のように、企業に協力していただいたり、市民からの寄付を集めて準備することも可能です。これは「香川モデル」と呼ばれています。

事故が起こってしまってから、大きく話題にしたり、予算をつけたりするのではなく、事故が起こる前に、事故が起こらないように、話題にしたり、準備をしたりしていけたら…と心から願っています。守ることができる命があるはずだから…。


もしも叶うなら、まずは全ての都道府県で「ライフジャケット・レンタルステーション」を開設していただきたいのです。そして、ぜひ全ての市町村でも開設していただきたいと思っています。

そして、学校や園、子ども会などで必要な時にすぐに準備ができる世の中になってほしいと心から思っています。そして、いつの日か、水辺で遊ぶ全ての子どもたちにとって「ライフジャケット」がアタリマエの選択肢の1つになって、誰もが水辺で安全に遊べるようになってほしいと思っています。


思いはただ1つ…子どもたちの命を守ること。

「子どもたちにライジャケを!」
http://lifejacket-santa.com/




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