日記 2020/12/19

クリスマスプレゼントとして義父からもらった三輪車に娘を乗せて公園へ。まだ両足は地面に着かないので娘自ら漕ぐことはできず、ベビーカーのように手押し棒を押す形になったが、ハンドルを握ってペダルに両足を乗せた娘はご機嫌だった。ハンドルは手押し棒と連動していて、娘がハンドルを左右に振れば手押し棒も同じように動く。娘は力一杯にハンドルを握って右左に振っているようで、手押し棒ではなかなか制御ができず、真っ直ぐに進むのが難しい。一度横転しそうになった。

先ほど娘は布団に入っておやすみと言ったのだが、そのとき「さみしい」と
返された。「また明日遊ぼうね」と言ってそのまま書斎に向かおうとすると、「一緒に寝ようと言っているでしょ!」と。
「さみしい」というのは行間案件で(ここ数日ドラマ「カルテット」を見返しているから、行間という言葉がしっくりくる)、本当の心は「一緒に寝よう」、なぜそれをわかってくれないのかと言われたようで爆笑してしまった。もうそういう言葉の使い方をするようなったのだ。

『ガープの世界』読了。小説内小説含め、いくつもの悲劇が起こったが、読了感はとてもスッキリとしたものであった。これはホテルニューハンプシャーもそうで、悲劇は悲劇として受け止めつつも、世界に対する圧倒的な肯定感があるからだろう。

Tragedy is a very small tiny piece of comedy.

これは、先日、独立研究者である森田真生さんが紹介していたTimothy Mortonの言葉であるが、まさにジョンアーヴィングの小説を表しているように思う。いくつもの悲劇は起こるけれども、それはコメディの一部に過ぎない。怒り、恨み、絶望、喜びなど様々なものが賑やかに同居していることの可笑しさ。

さて、今年も残りあとわずか12日。小説以外の本はまだ数冊読むことができるだろうが、小説は1冊ないしは2冊読めるかといったところだろう。『ガープの世界』を読み終えてしばらく考えていたが、今年、夏目漱石の『三四郎』『それから』を再読したので、今年中に『門』は読んでおきたい。ということで紙の本は本棚にあるが、Kindleで電子書籍をダウンロードした。電子書籍だと割とすぐに読めてしまうから、さらにもう1冊読めるかもしれない。

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