【歯列矯正】カナダでインビザライン【BEFORE/AFTERあり】
2023年5月にカナダでインビザラインによる歯列矯正を始めた。
この度2024年4月に無事矯正が終了し、保定期間に入っている。
今のところ1日5回ぐらい「インビザラインやって良かったなぁ〜」と思っているので、n=1として経験談を共有しておきたい。
※口内写真があります。
BEFORE
それまで歯並びを気にしたことはなかったが、ある日ガタガタな部分に気付き、よく見たら交叉咬合(一部上と下の噛み合わせが逆)になっている。
一度気になると以降気にせずにはいられなくなったので、他人の歯並びは絶対に指摘してはいけない。
かかりつけの歯医者が腕利きなので、そこが紹介してくれた矯正歯科医なら間違いないだろうとカウンセリングに行った。
カナダは医療分業が進んでいるため当然のように矯正専門医だったが、日本で受ける場合も専門医か否かは重要な判断要件だと思う。
Dr. の目視による診断の結果、インビザラインによる治療期間20ヶ月、費用はほぼ想定通りの見積もりが出た。
ちなみにワイヤー矯正の場合もほぼ同じ期間と費用だった。口内に干渉する物が少ない方が良かったので、ワイヤーを選ぶ理由は特にない。
3Dスキャンで歯のデジタル模型を作り、アタッチメントと呼ばれる突起物を歯に装着し、インビザライン矯正が始まった。
マウスピース生活
食事中を除いて、1日20〜22時間の装着が必要とされるインビザライン。
が、最初は「食事中も着けたままで(歯磨き以外)24時間装着」と言われた。
事前にリサーチしていた内容と違うので突っ込んだところ、「みんなマウスピース外したまま平気で3〜4時間ワイン飲みながらくっちゃべるのよ。あなたがちゃんと装着時間を管理できるなら、食事の時に外してもいいよ」と言われた。
欧米人の適当さに対する怨念と、アジア人の真面目さに対する信頼を感じた。笑
最初こそ違和感があったが、ものの数日で慣れ、着脱もスムーズに。
懸念していた痛みもほぼなく、最初の半年ほどは本当に動いているか疑わしいほどだった。
変化を実感したのは、矯正開始から数ヶ月経った頃の他撮り写真。特に痩せたわけでもないのに、顔がスッキリして見えたのだ。
口元が与える印象の強さを実感した。
第1クールの42枚が終わる前に再度スキャンを行い、第2クールのマウスピースを作成。届いた8枚(オーバーコレクション)を経て、矯正終了となった。
AFTER
それではビフォアフをどうぞ!
交叉咬合が治り、ガタつきが解消して歯磨きしやすくなった。大大大満足。
良かった点について、以下にいくつか挙げる。
大人になってから得難い成長
この歳になると、日々衰えていくことはあれど、昨日より今日、今日より明日どんどん良くなっていく経験は日常でなかなか得難い。
歯列矯正は、通院時に3Dイメージの変遷を見せてもらったり、初期のマウスピースと比較したりすることで、確かな成長を可視化することができる。
筋トレで、扱える重量を上げていったり筋肉量が増えたりすることで、モチベーションが上がるのと似ている。
ちなみに、地道にコツコツができるという点で、トレーニーとインビザラインの親和性は高い気がしている。
顔のノイズが一つ減る
もし生まれ変わるなら、すごい美女やイケメンじゃなくていいから、ノイズの少ない顔がいい。
目が大きいとか鼻が高いとか顔が小さいとか、際立った特徴はないが、標準的なパーツが順当に収まった感じの顔。
お察しの通り(?)私はそれなりにノイズのある顔をしているのだが、矯正により少なくとも歯並びのノイズは消えた。笑顔の自分、わりと好き。
整形するなら矯正
私は整形手術を否定はしないが、自分ではしたいと思わない。
その理由は、どこかを変えれば他のどこかに歪みが出てきて、どんどん整形したくなりそうだから。
また人工的に加えた変化は、加齢に伴う変化に対し、どこかで辻褄が合わなくなる懸念もある。
対して歯列矯正は、本来あるべき姿に戻す行為だと捉えている。
矯正して笑顔に自信が持てるようになると、他のコンプレックスに感じていた部分が気にならなくなってくる。
インビザラインは日常生活にほぼ影響なし(ただし…)
インビザラインを始めてから、自分から言わなければ矯正をしていることに誰にも気付かれなかった。滑舌への影響もほぼなし。
マウスピースを外せば普通に何でも食べられるし、特に間食が多い方でもないので、装着時間の長さ自体はそこまで苦ではなかった。
ただ、外食やお呼ばれなど自宅以外で食べる時は、あらかじめ歯磨きセットを持って行ったり、一旦うがいで済ませる→自宅でちゃんとケアするまでの時間を計算したりと気を遣う。
さらに旅行好きとしては、食べ歩きが気軽にできないのが辛い。コロナ禍で外食も旅行もできず、マスク生活の間に歯列矯正をした人は本当に賢い。
通り掛かりのカフェでお茶する
映画館でポップコーン食べる
ビール飲みながらバスケ観戦
といった、矯正終了後の夢を一つひとつ叶えていく。
提言:歯列矯正貯金
お金も労力も掛かることなので、全員歯列矯正すべきだとは思っていない。
ただ、将来的に国際社会を舞台としたいと考えている人は、歯並びを意識して損はないと思う。
カナダ人夫やその家族、友人知人を見ていても、こちらの人は歯が綺麗な人が多い。
そもそも、欧米人と比較して顎の骨格が小さいアジア人は、歯が生え揃うスペースが足りず歯並びが乱れがちな傾向にある。
なんて不公平な…と思っていたが、実は欧米では目立って歯並びが悪くなくとも、子供に歯列矯正をさせることは珍しくないそうだ。
生来のアドバンテージに甘えることなく、投資と努力をしている彼らと肩を並べた時に、実力以外の余計な部分でジャッジをされるのは不本意だ。
大谷翔平選手や藤井聡太棋士が歯列矯正をしているのは、界隈では有名な話。
もちろん彼らの場合は、身体能力や集中力に与える直接的な影響も大きい。
また「成功者だからこそ歯列矯正をする余裕があるのでは?」と思うかも知れない。
そこで、社会人になったら、30歳前後で歯列矯正の選択肢を持つための貯金を始めることを提言したい。
仮に22歳から月1万円積み立てれば、8年で100万円近く貯められる。
その時点で歯列矯正が必要でないと思えば、留学でも結婚でも何でも好きなことに使えばいい。
最後に
ここまで歯列矯正の良さを語ってきておいて、最後にひっくり返すようなことを言う。
私の場合、抜歯なしで治療可能だった。
歯を削る(紙レベルの薄さ)必要があるかも知れないと言われていたが、結局最後まで削らなかった。
健康な歯を抜くことにどうしても抵抗があり、もし抜歯が必要だったら、正直踏み切っていなかったと思う。
もちろん、必ずしも非抜歯の方が優れている訳ではない。
各々の症例や歯科医の方針によって、抜歯を伴う方が最適な結果を得られるケースもあるということだ。
抜歯・非抜歯に限らず、少なくともネットで得られる情報を鵜呑みにするのではなく、下記のような体系的な本を読んだり実際にカウンセリングを受けたりして、正確な情報収集に努めよう。
言わずもがな、歯列矯正は金額的にも精神的にも大きなコミットメントだ。
最終的には、自分で決めるしかない。
あなたが下した決断が、未来を幸せにしてくれることを願っている。
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