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はじめに

幼い頃の私は、母によく「片づけなさい」と言われる、いわゆる「おそうじのできないこども」でした。掃除機をかける、家周りの掃き掃除、窓ふき、机の片付け、etc。できることならやりたくない。「おそうじ」は、聞いただけでマイナス反応を起こしてしまう存在でした。

父はといえば、よく掃除をするひとでした。家の中を掃除するときは必ず最初にはたきを掛けていたし、掃き掃除をすればちりひとつないのではないかと思うくらいキレイにゴミを取り切ります。父が植木の手入れをしたときにはよく掃き掃除担当に任命されました。嫌々やっていた私に「どうせやるなら気持ちよくやれ」と𠮟られながらほうきとちりとりを持った思い出は今でも鮮明に憶えています。

そういった自分を取り巻く環境や目にするものすべてが何かひとつのかたまりとなって、私のそうじ意識を苦手にしていました。そして、そのまま大人になりました。

転機はおそうじ商品の販売でした。市販品でないオリジナル商品は世の中にまだ知られていません。商品を売るにはどうしたら良いかを来る日も来る日も考えました。頭の中はいつも商品のことでいっぱいでした。

ようやく出たひとつのこたえは、自分自身が商品を好きになること。そうすれば自信をもってひとにすすめることができるのではないかと思いました。商品を試しては気がついたことやそうじ全般との共通点を見つけたりして無我夢中でメモを取りました。そのうちに、「これをブログにしてみたらどうだろう」という気持ちが芽生えました。そうしておそうじブログの「OSOJI JIKARA」は誕生しました。

おそうじが苦手なひとを対象にした内容は、毎回まるで自分自身に問いかけるようでした。そして、やっているうちにふとあることに気がついたのです。

「今までよりもおそうじがイヤじゃはないみたい」

わたし自身の好奇心がおそうじにリンクした瞬間でした。好奇心と言う字には「好き」という字が含まれています。私は商品を知りたいという気持ちがきっかけになって、おそうじに興味を持つ(持たざるを得ない)状況になり、やがてはおそうじが好きになり始めたのです。

「おそうじ」というひらがな表記にしているのも、今となってみると掃除と漢字で書くとなんとなくとっつきにくい感じがしませんか?少しでも仲良くなりたい、そんな親しみを込めた気持ちもあったように思います。

おそうじとSHAKE HAND。すると、何かチカラが湧いてきた気がします。

おそうじのチカラってすごい。

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