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カウンセリングで手紙を書くことが大切な理由(ナラティヴ・セラピーの文書化の実践)


◆ナラティヴ・セラピー「プラクティス・シリーズ」


昨日は、ナラティヴ・セラピー「プラクティス・シリーズ」第6回目の「文書化の実践」に参加しました。
ナラティヴ実践協働研究センター(Npacc:エヌパック)(ナラティヴ・カウンセリングの実践、専門訓練、そして協働研究)主催のワークショップです。

「プラクティス・シリーズ」は、ナラティヴ・セラピーの「ワークショップ・シリーズ」等である程度ナラティヴ・セラピーを学んできた人が、プラクティスを通じて、理解を深め、技術を磨いていくためのものとして位置づけられて行われています。

私は、「ワークショップ・シリーズ」を受けて、「プラクティス・シリーズ」は今年度の受講で2回目です。
ナラティヴ・セラピーは、カウンセラーだけでなく、キャリアコンサルト、組織開発の方、人事労務の方等様々な方が学んでいます。

私の仕事も、行政機関での労働相談と少しだけキャリアコンサルティングですので、ナラティヴ・セラピーのスキルを学んでもなかなか実践という場面では使うことがありません。
また、スキル(技術)の習得は、自転車に乗れるようになるのと同じ「手続き記憶」ですので、繰返しの練習が必要となります。

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◆手紙を書くこと(文書化の実践)

今まで主流に行われてきたカウンセリングでは、決められたカウンセリングの時間内でクライアントと関わるというのが基本的な考え方ですので、カウンセリングの後に、クライアントに手紙を送るということは、主流的な考え方ではありませんでした。

「ナラティヴ・セラピー」では、カウンセリングの後に文書を送ることが推奨されています。

会話というものは、本質的に儚(はかな)いものである。特に有意義な
セッションの後、クライアントは刺激的な新しい考えを持って光り輝く外
に出ていくが、数区画も過ぎれば、深遠な意味を持って⼼に残った⾔葉を
正確に思い出すことは難しいだろう。・・・⼀⽅で、⼿紙の⾔葉は、会話の
ように⾊あせたり消えてしまうことはなく、時間と空間を超えて残り、セ
ラピーにおける取り組みの証⼈となり、それを不朽のものにする。
– Epston, 1994, p.31
– Epston, D. (1994). Extending the conversation. Family Therapy Networker, 18(6), 31‐37, 62‐63.

「プラクティ・シリーズ」文書化の実践の資料より

デイビッド・エプストンが、治療的文書の価値について行った非公式のリサーチでは、よい治療的文書は、よいセラピー4・5回分の価値に相当することになる(「人生の再著術 マイケル、ナラティヴ・セラピーを語る」(マイケル・ホワイト著 小森康永・土岐篤史訳 ヘルスワーク協会)とされている。

◆文書化の実践のワーク

・ワークでは、3人ペアになり、話し手、聴き手、オブザーバーの役割をします。
・練習なので、問題の話ではなく、成し遂げたこと、取り組んでいること、取り組もうと考えていることなどの話を語ります。
・聞き手は、話し手にインタビューをして、語りたいことをしっかり表現できるようにします。
・その後、聴き手とオブザーバーが、話し手に手紙を書くという流れでした。

わたしのケース

わたしは、現在「無料カウンセリング」のクライアントさんを募集するために、noteとアメブロブログを書いていること、ブログにはそれぞれのワールドがあること、ブログは書き続けることが大事なこと、わたしがカウンセリングを本格的に学ぼうと思った理由、わたしにとって生きるということ等を話しました。

メンバーだったお二人の了解もいただいていますので、お二人の手紙で、わたしのこころにジーンと感じがところの一部をここにあげさせていただきます。

「人が生きるということ」について考えられた時、ちょっと語ることができる場を作るこがと、さわさんの人生にとっても大切な取り組みなのだとうところに至ったのだと想像しました。(Aさん)
・リスニング実践を7回も受けられ、SVにも参加し、更にご自身でもカウンセリングをする場を作っていきたいと、集客のためにブログを書くなど、ご自身が叶えたいことに向かって進む力強さを感じました。(Bさん)

実際のセッションではありませんので、語る時間、手紙を書く時間も十分とは言えませんが、いただいた手紙は、迷った時にわたしを助けになるものだと思っています。

わたしもキャリアカウンセリングのセッションの後に、時々メッセージを送ったりしていたこともありますが、カウンセリングの枠組みの中に位置づけるものとしての手紙の大切さをこころに留めておきたいと思います。

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