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田舎移住に迷ったら?迷いを払拭する決断のステップ

こんにちは。都会と田舎のデュアルライフ6年目、マーケター/移住コンサルタントのコウスケです。

今回は都会から田舎に移住する際に最初にしたことって何かという話をしたいと思います。
田舎移住へのファーストステップは家を借りることでも、ご近所さんに挨拶することでもありません。移住を「決める」ことです。移住って人生を左右する大きな決断です。こういう決断をするのってかなり勇気必要だし、とっても大変なんですよね。仕事を変えなくちゃいけなかったり、文字通り生活環境がガラリと変わるわけですから。まさに人生のターニングポイントにたどり着いているといった感じでしょう。

このままの人生を送るのか
未知の領域へと足を踏み出してみるのか

どちらが正解かは誰にもわかりませんし、どちらがお好みかはその人のタイプによります。ただし、大きく変化することは確実です。
そんなとき、何を考えどのようにして答えを出せばいいのか、僕自身の経験も踏まえつつそのヒントをまとめました。

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ありとあらゆる情報を書き出せ

2011年、僕の生まれ故郷の福島県南相馬市が大変なことになりました。当時僕は東京の広告代理店で働いていました。仕事は超順調、個人の業績も右肩上がりで次のボーナスが超楽しみ、という状況でした。次のボーナス後に昇格も昇給もする、人間関係も良好、仕事も楽しい、このまま安定した会社員人生を歩んでいくのか、それとも大変な状況になってしまった地元に軸を置くのか、という選択をすることになったのです。

最初、いいとこどりをしようと会社員しつつ退勤後や休日を使って復興支援活動しようとトライしてみましたが、そもそも広告代理店はクソ忙しい業種。終電前後の退勤後や容易に潰れる土日祝日なんて満足な活動なんかできません。それでも、仕事を早退もしながら夜に都内で復興支援してくれる企業との打ち合わせを行い、金曜夜中にレンタカーや夜行バスで現地入りして月曜朝に都内に戻る、というような生活をしてみました。
結論は、二足のわらじは無理!!!

体力的にきついのもそうですが、復興支援活動の方がワクワクしている自分がそこにいたのです。でも、今の順調な仕事を手放すのも不安・・・。そんな時、僕がしたのはとにかく書き出してみるということでした。仕事柄マーケティングをかじっているので、様々な分析手法を知っていました。それらを少しアレンジして、

・客観的に見たメリットとデメリット
・自分を取り巻く状況、人間関係
・自分の主観的な感情。何が楽しくて何に不安を持っているのか
・時間軸で未来予測。1年後、5年後、10年後、自分はどうなっているのか


他にも貯金額や今請け負っている仕事の納期など様々なシミュレーションをしてみました。ひたすらノートに書き出して、キーワードを整理していくという作業です。
書く、そしてそれを眺めてみるという工程は自分自身の考えを客観的にしてくれます。一時の気の迷いじゃない、勢いじゃない理性的な決断をする際にとても役立ちます。


そもそも何で田舎移住がしたいの?

何を書き出そうかなと悩んでいるならまずは目的を書いてみましょう。何をするにもまず大事なのが「目的」です。動機とも言えるかもしれません。
田舎に住みたいと思ったきっかけがあるはずです。まずはそれを思い出してみてください。

どこかに行った時にふと思い付いたのか、元々理想の暮らし像があったのか、はたまた都会の暮らしに嫌気がさしたのか。何にせよ、それぞれきっかけがあり、田舎暮らしをしてみたいと思うようになったのではないでしょうか。そして、目的はきっかけと大きく関係しています。その時感じた気持ちや考えたことを叶えるため、というのが目的になりやすいからです。

例えば、喘息で都会の空気では生きづらいので空気が綺麗な田舎に住みたいという目的があるならば、ある程度街が栄えている場所よりも、山や海が近い山村や漁村を探すことができます。

まずは原点回帰、何で田舎に住みたいんだっけ?というのを考えてみてください。


自分を信じて自分で決める

とにかくバババーっと書き出してみると、色々なことが見えてきます。僕の場合、どこからどうみても会社を辞めて地元に戻ることは客観的にデメリットしかなかったのです(笑)論理的に考えて決めようとすると今の会社に残る一択でした。

しかし、素直にその選択を選べない自分がいました。何でかな?と考えを深めてみると、
「やってみたい」
「チャレンジしたい」

という自分の素直な気持ちが出てきました。
当時、福島は放射能汚染がひどいと言われ、ベクレルもシーベルトもあまりどんなものかわかっていなかった状況。命に関わるかもしれない。でもやってみたい。

心の奥底から湧き上がる素直な気持ちというものは、メリットとかデメリットとか全部吹っ飛びますね。損得とか抜きで子どものように単純にやりたいと思えることなので。

ただ、不利益をいとわない決断というものは、最初に素直な気持ちを見つけられたとしても、一時的な気の迷いじゃないかと思ってしまったり、または人に指摘されてしまったりします。その中で自分自身納得して決断することができるのは、客観的に書き出したノートがあるからです。

これだけ考えて、色々考えた上で決められたと自分の決断に自信を持つことができます。
実際、僕が仕事を辞めて南相馬に帰ることを決めた時、両親にも仲間や友人たちみんなから反対されました。それでも押し切って行動に移せたのは自分でこれだけ考え抜いたのだという根拠があるためでした。
もちろん、移住をしないという決断もあると思います。自分自身を信じて、また悩み考えたプロセスを信じて決断してみてください。


百聞は一見にしかず。現地に行ってみる

移住で失敗する人の特徴の1つとして、条件のみで移住先を選んでしまうことです。自治体からの補助金が厚いとか、子どもの教育支援がしっかりしているとか、景色が良さそうだとか、机上のデータや写真だけでは見えないことがたくさんあります。

当然ですが、パンフレットや自治体のホームページなんかはいいことしか書いていませんからね。例えば北海道のある自治体などでは、暑すぎなくて快適な夏を過ごすことができ、冬は最高のパウダースノーでウインタースポーツを楽しめるというイメージを推している訳ですが、冬の暖房費がどれだけかかるかとか、夏は観光客だらけで地元民の肩身が狭いとか、外食産業が観光客価格で高いとか、街を漂う空気感や肌感覚など実際に行ってみないとわからないことがたくさんあります。

移住は転勤とは訳が違います。縁もゆかりもない土地であることも多いことでしょう。一度足を運んで視察をしてみることをおすすめします。

住みやすい田舎の選び方についてはまた次回まとめたいと思います。
購読いただきありがとうございました。

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