僕にはパイがない

お子たちが寝たのを見計らって、
妻と友人の母二人がそーっと家を出た。
僕は留守番。

「すぐ戻るから」
と言っていた。

怪獣のようなお子たちも眠ってしまえば可愛いもの。
しかし静かな時間は長くは続かない。
一人がまずぐずり始める。
すると、その声に反応してもう一人がぐずりだす。
泣き声のアンサンブル。いや、同時多発テロだ。

「ぎゃーーー!」
「んぎゃーーーーー!」
「あうあうあうあうあーーー!!!」

片方をあやすともう片方のボリュームがあがる。

もー無理。
パイがないとこの子らは泣き止まん。
泣け泣けぇ!
ママたちが帰ってくるまで泣いておれ。

妻よ、
「すぐ戻る」
のすぐってどのくらいですか?
10分ですか?5分ですか?3分ですか?
出て行って今何分経ったのかも、泣き始めてどのくらい経ったのかもわからない。
時間の流れが遅く感じる。

僕にはパイがない。
一人はまだしも二人同時はマジ対処不能だわ。

※この内容は2015/5/4に書いたものです。

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