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(秘)女郎市場(1972年9月16日公開)


監督 曽根中生
脚本 田中陽造

日活ロマンポルノというと1970年代の反権力的なシラケ世代というイメージが強いが、ポルノとコメディの相性も抜群でした。やはり下ネタが絡むと笑いは倍加するんでしょうね。

この作品、もう大爆笑です。私の中で日活ロマンポルノ三本の指に入るぐらいに笑える映画です。コンプライアンスなんて言葉自体なかった時代ですから、女を競りに出す、女郎部屋に売り飛ばすなんてシチュエーションは当たり前のように描かれます。当たり前と言うのは言い過ぎかな?とにかく緩い時代ですから、知恵遅れのアホが目利きの女衒に見込まれて品川の女郎部屋に売り飛ばされます。初物買いに訪れる客は相撲取りや座頭いち、にぃ、さんのめくら三人組など。ところがHow To SEXを知らないお新(片桐夕子)は、あろうことかドリフ並みに部屋を破壊しまくる始末。このエピソード、全部笑いが止まりませんでした。

ドタバタの終盤はややペーソス感じさせる結末になりますが、所々流れる浪曲が効いてて趣があるんですよ。原作は荒木一郎。野坂昭如の『エロ事師たち』から拝借したであろう痕跡も。

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