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【TEL相談】息をするのもつらい・・・引きこもり男性のご相談



敬愛してやまないテレフォン人生相談から、感銘を受けたお気に入りの回をピックアップし考察していきます。


今回は、重度の引きこもり状態の男性が、加藤先生に助けを求めたご相談です。

・パーソナリティ:加藤諦三
・回答者:マドモアゼル愛(心についてのエッセイスト)


■ご相談者の現状と相談要旨


24歳男性 重度の引きこもり状態

✔眠りが浅く、朝6時頃目覚める。落ち着かないので部屋をウロウロ・・・

✔食欲はあまりないが、食事はできる。自分で吐くこともある。

✔食事は部屋ではなく、母と祖母がいる台所でとる。一緒に食べるわけではない。

✔入眠剤を飲めば眠れる。眠れた感覚ではなく寝て起きると朝になる。

✔病院からは入院を勧められるが、決断ができない。

✔加藤先生のファンで、先生なら辛い現状をなんとかしてくれると思い電話した。

■主なやりとり

とにかく生きているのも辛いというか、息をするのも辛いんだよね?
どうしたらいいか分からないんだよね?こうやって電話しているのも辛い?

加藤諦三

相)・・・つらいです。息苦しいと言いますか。

よくテレフォン人生相談に電話しようと思いましたね?

加藤諦三

相)加藤先生の本を読ませてもらって、たくさん読ませてもらって・・・。
ずっと人生相談も聞いていてファンだったので、先生ならなんとかしてくれると思って・・。

電話してくれて本当にありがとう。電話するまでに大変だったと思うよ。
今も苦しいと言っていたけど、自分の救われたいという気持ちで行動したから、これが突破口になるんだよね。

僕も実は、青年時代にひどいノイローゼになっていてね。僕も加藤先生の本をずっと読んで救われた1人なんですよ。
そして今は、その加藤先生と一緒にお仕事させてもらうようになって、人生って筋書きは最後まで分からないなって気がするよね。

あなたも、筋書きをあきらめちゃダメだよ。
生きている以上必ずどこかで何かの力が守ってくれている。

マドモアゼル愛

相)何かの力が守っている・・・

例えば、思うように食べられないご飯だって、水だって、呼吸だって、今すぐ辞めたらあなたは死んでしまう。
やはりあなたを活かそうとする力がある。
苦しいと思う呼吸の中にそういう力があるんだよ。その応援の声をあなたは身体で感じた方がいいよ。
その力を使って、少しでもよくなろうと思って電話してくれたわけじゃないの?

マドモアゼル愛

相)そう考えたんですけど、手首切ったりしてみて・・・

電話してくれたんだから、よくなりたいとあなた自身が思っているんだよね?

マドモアゼル愛

相)はい

僕は一番苦しいときに息を止めてみたんですよ。
苦しくなって1分後くらに「はぁ~」と息を吸ったとき、間違いなく自分は生かされているんだなと感じて、僕はそこから立ち直っていった。

マドモアゼル愛

相)はぁ~・・・(呼吸してみる)

あなたにとって周囲の人がすべて敵かもしてない。僕は、恨むべき人は恨んでいいと思う。
あなたは悪くないのに、あなたを悪者にして元気を奪った悪者が回りにいるんだよ。その人たちのことは恨んでいいじゃない。恨めば自分の気持ちが育っていく。

でも世の中恨みばかりではない。
そんなあなたを生かそうとして、ご飯や空気という形で生かしてくれる本当に大きな存在があるんでしょ。
苦しい人だけがそれに気づける切符を持っている。

マドモアゼル愛

マドモアゼル愛先生に本当にいい話を聞いたと思うんですけど、あなたは生かされているっていう。

ちょっとでも外にでられるのであれば、自分の母親というものを見つけるんだよね。
例えば「この木が自分のお母さん」って。とにかくその木の前でいろんなことを全部言う。枝を掴みながら全部話しをする。
木が嫌であれば夜空の星をみつけてもいい。それが「母なるもの」なんですよ。それが今自分を守ってくれているんだと。

加藤諦三

もうひとつ、何か決めることができないかな。
例えば朝起きたら歯を丁寧に磨くとかでいいんだけど、どんなことでも必ずこれをやるって事を。
そういう形で頑張りながら、自分を入院までもっていくことはできないかな。せっかく医療がここまで発達しているから、そのお世話になってみるのがいいと思いますよ。

だから、それまでね。愛先生が言ったように「自分を守ってくれる何かがある」「生かされているんだ」ということを信じて生きてみてください。

加藤諦三

■感想&考察

私自身も、加藤先生と愛先生の言葉から何度も勇気をもらっています。
愛先生もお辛い過去を加藤先生に救われていたとは・・。

「息をするもの辛い = 生きていることが辛い」
辛いことに目が向いている間は、そこから逃げることが目的となります。
時には、そのようなネガティブアプローチも自己防衛的には正しいのかもしれません。

ただ、先生方は、「大きな存在(力)を受けて生かされている」と、辛さに向いていた相談者の視点を広げてあげています。

視点をスイッチすることができれば、知覚を自身でコントロールできるようになります。

相談者はとてもお辛い状況と察しますが、その辛さは、もしかしたら知覚の癖で自身が作りあげた部分もあるのかもしれない。。。

相談者のこの一歩が、素敵な人生の筋書きの1章節になりますね!

「苦しい人だけが、大きな力に気づける切符をもっている」
「人生の筋書きをあきらめない」

今回も、とても勇気をもらえる言葉に出会いました。

(余談)スピッツのロビンソンを聞きたくなります

♪「大きな力で 空に浮かべたら ルララ 宇宙の風にのる」


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