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あの花のこたえ

note見ました
けやき通りの香り名前わかりましたか
と、
あの香りのこたえを教えてもらったのが少し前のこと

仕事に行く楽しみができました
なんてよろこんで
思ったより上空に咲いてるんで確かめようもないですが、、
とのことで
自転車をよろよろ走らせながら上空を眺める自分を想像した

今日はカメラを持って仕事に行く
あの花を写真に残したい

テイカカズラ

あのあと何度もあの花には振られていた

一度目は満開に咲き乱れる彼らを見つけたけれど
自転車の速さに心を置いていかれて止まれなかった
悔しくて
それ以来暇さえあれば辞書やネットで名前を引いた
時間が経つと名前って忘れる
合ってたかななんて不安になったりしていた

二度目は雨、久しぶりにバスに乗った
天神の雨を眺めながらあの花を想った

三度目の正直、今日はカメラを携えて。
花は終わりかけていた
真っ白に咲き乱れていた花は淡い黄色のベールを纏って
控えめに身を寄せ合っていた
2枚、シャッターを切る
やさしい嬉しさが起こり一日のエネルギーが満ちてくる

夜、帰りは自転車を押しながら歩いた
大人になった花たちは光を反射せず
ただただやさしくそこに咲いていた
もう一度カメラを向ける
ファインダーから覗く景色には静かな夜だけが見えていた
シャッターは切らなかった

写真に写せなかったその花と夜とを見上げながら
また一年先までおあずけとなったことや
このひと月の間、私を楽しませ続けたこと
いつになるかわからない今日のお昼を現像した写真を思って
また嬉しくなった

夏の夜、甘く華やかな香りの中
わたしは自転車とカメラを抱えて
なんだか幸せな心地がしました
あの花のこたえにたどり着いた気がしました

そんな昨日のはなし

最近は
蛍を見そびれたってことと
つくしって植えられないのかな
ってこととで頭がいっぱいです

0612

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