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クチナシかな 違うかな

仕事終わりの帰路、けやき通りを自転車で抜ける
夏夜の空気を肌に纏いながら まだ涼しげのある風を切る

ほわっ

何か花の香りがした
なんの花だろう

駆け抜ける自転車には抗えず
夜の空を仰ぎながら後ろになったあの香りを引き寄せる
間に合わない
信じられないほど華やかな香りだった
気になる、、戻るかな、、
自転車はわたしの思考をさておいて家へ向かっている
のんびり屋さんな意識を家路に戻す

自然と頬が緩む
不思議な喜びが込み上げる

毎度こんなことがあるから
わたしは知らぬ間に自転車通勤が好きになっている

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