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金川ちゃんアリの卵進んでる~!!:『芸人動画チューズデー』のこと

 テレビ東京系『芸人動画チューズデー』(MC かまいたちの濱家)の初回が放送されました。この番組は、乃木坂46四期生が初めて、レギュラーアシスタントとして起用されたバラエティ番組になります。
 起用されたのは金川紗耶。私的な注目メンバーである彼女の起用ですので、ちょっと書いてみました。

・最近のKanagawa

 開き直ってバカを自認しつつもMC等では有能さを示す田村、『沈黙の金曜日』で毎週ポンコツ炸裂中の弓木、おバカいじりが解禁された?二代目頭No王の中村麗乃など、続々とおバカが存在感を示している中、どうもおバカキャラ(キャラと言うより、純然たる知識、語彙力、記憶力不足なわけですが...)を不本意に感じていそうな金川の、年明け頃からの露出の少なさが、気になっていました。
 そんな中でのレギュラーアシスタント就任の報でしたので、嬉しい驚きでした。

 思えば金川は、選抜という点では後塵を拝していますが、外仕事に関してはラジオも、モデルも、テレビも、常に四期生の先陣を切って来ました。
 ただラジオは、北海道出身ということがモノを言っての、北海道ローカルラジオでの起用でした。
 モデルも、遠藤さくらと並ぶ『スタイル抜群組』(田村真佑・談)である金川なら、ごく自然なことです。
 しかし北海道ローカルならともかく、関東圏をはじめとする各地域で放送されるテレビレギュラーに関しては、他にも様々な起用が考えられたはずです。

 『これ余談なんですけど』で、かまいたちとは一度共演している金川ですが、この番組は毎回アシスタントが変わるため、出演は二回だけ(収録は恐らく一回)。乃木坂46からは早川も出演しています。
 全然漢字が読めない金川の様子は楽しめましたし、濱家に、
「やんちゃん、めちゃめちゃ可愛いな」
 と言われていたことも印象に残っています。
 ただそれは、私が乃木坂46のファンだからであって、普通にバラエティトーク番組として見ていた層は、気にもしなかったでしょう。たった2回の出番では、そんなものだと思われます。

 しかしながら、毎週出るとしたら、少し話は違って来ます。テレビの衰退が叫ばれる昨今であっても、バラエティの地上波レギュラーの威力はまだまだ大きいです。
 運営としては、賀喜を起用して顔を売りたかったのではないかと推測しますし、進行の手際を考えれば田村や早川、三期生から梅澤でも、何ら不思議ではありません。
 しかし金川を出したということは、彼女のようなキャラクター、手際も滑舌も物覚えも悪いけれど面白さが期待出来る、という面が求められた、ということなのでしょう。

・良かったこと①:爆食い

 私は関東在住なので録画もしていますが、視聴回数アップのためにTverで見ました。同じ体験をした人は多いでしょうが、最初に表示された衝撃的なサムネイルに、いきなり笑ってしまいました。

チューズデーアリ

 蟻の卵かけご飯を金川が食べること自体は、そこまで意外というわけでもありません。バラエティで体を張ることに異常な執念を燃やすことは、『おはつちゃん』の富士急ハイランドロケや、『乃木坂工事中』のビリビリペンステークスでも証明済。
 だとしても何故、ひと口めであれほど大量に食べた上に、更に食べ続けようとしたのかは理解に苦しみますが、そうしたワケの分からない行動も、彼女の魅力。面白かったので文句なしです。
 恐らく本人は何も考えておらず、負けず嫌いの発動と、第二のイモトアヤコを目指す気持ちで、思い切ってやっただけだと思います。
 柴田と映っていた自撮り動画は、意味不明過ぎてウケませんでしたが、初回の実験としてはそんなこともあるでしょう。

・良かったこと②:表情豊かなリアクション

 とは言え、最も良かったのは、ワイプでの反応が表情豊かだったことでしょう。
 濱家がいる以上、そもそもアシスタントなど不要です。金川の仕事はまず、乃木坂ファンを引っ張って来ることですが、画面上で求められるのはワイプ・リアクション要員としての仕事でしょう。順位を争う芸人達の表情よりも、濱家と金川を中心にワイプで抜いている(カメラの台数を減らして予算削減しているのかな?と邪推してしまいます)ようなので、尚更です。
 恐らく、蟻の卵を食べるような『爪痕』よりも、こうしたことの積み重ねにより、信頼度が上がって行くはずです。
 金川は普通にしていれば、言い間違いや読み間違い、勘違いを連発しますし、濱家がそれをちょっと弄って小さな笑いになれば、それで十分。アイドルファンは爪痕を求めたがりますが、無理に爪痕を残そうとするのは恐らく逆効果で、大きな笑いは、笑いのプロである芸人たちに任せれば良いのです。

 その程度のことは当然、周囲から言い含められているでしょう。
 ただ私の偏見ですが、金川はそうした注意はコロッと忘れて、深く考えずに、驚いたり、渋面をしたり、笑ったりと、素直なリアクションをしているように思います。
 例えば、ランジャタイの国崎が
「動画は撮ってきてない」
 と言い出したくだりです。
 これはもちろん、順位が低くて放送されないかも知れない、という事態に備えての、フリというかボケというか、そういう類いの発言です。
 濱家はすぐにツッコミましたが、何度も言い張る国崎に、金川は濱家の背後で頭を抱えて、
「あれ、この人達の動画見たはずなんだけど...」
「この人、何でこんな変なこと言うんだろう」
 と本気で困惑している、ように見えました。

チューズデーリアクション

 他には、錦鯉の長谷川が口の横から割り箸を通した際に、本気で感心していた、なんてこともありました。
 こうした素直過ぎるリアクションを見せられる素朴さと、ワイプの半分を首が占めるほどの首の長さ&小顔というスタイルの良さを併せ持っているのは、金川だけの強みでしょう。
 そうした素朴なキャラクターが失われなくて良かった、と勝手に思っています(万が一演技だとしても、あれだけの名演技が出来るなら、騙されて悔い無しです)。

・イジリのこと

 イジリ、というのは、昨今はあまり好意的には受け取られません。単なるいじめ、嫌がらせではないか、という意見が多くなっており、慣習的にイジリをしてきた芸人にとっては、住みにくい世の中でしょう。私自身も、『愛のあるイジリ』など存在するのか、懐疑的でした。
 今回の番組冒頭でイジられた金川も、内心は複雑だったかも知れません(顔には出さなかったですが)。
 ですが個人的見解としては、濱家の言い方も優しかったですし、グループのメンバーが一件に関してはもちろん、金川に関してもほぼ発言しない中で、ガス抜きの効果を果たしてくれたように思えます。
 本人がいないところで匂わせのようにネタにする奴は正直好きではありませんが、今回の濱家は、ポジティブな効果だったかな、と思います。

・番組の今後

 最初、番組の内容を知り、Twitterでショート動画を投票して順位付けして、最下位以外を放送する、という手順を見た時は、
「なんか面倒くさいなあ。こんなやり方で盛り上がるの?番組続くの?」
 と思いましたが、投票はしました。

 実際に番組を見てみた感想としては、期待していたより何倍もくだらなくて、面白かったです。個人的には錦鯉が一番笑えました。
 自称文化人みたいな連中が何を言おうが、日本のお笑い芸人は凄い、ということを思い知りました。笑いの基準など文化によって違うのですから、ローカルスタンダードで一向に構わないのです。
 単純に番組自体が面白いですし、金川にとっても良い機会になりそうな番組で、良かったです。

 ただ、テーマ自体はいずれはネタ切れになるでしょうし、その時は芸人を変えるという形で続けるにしても、限界はあると思います。私が面白いと思っても、視聴率が振るわず打ち切られるのもよくあること。番組が長く続くかは正直微妙ですが、気にしても仕方ありません。まだしばらくは、楽しめるでしょう。今後もTVerで見続けます。

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