乃木坂46ファンになったきっかけ

 乃木坂46の曲にしっかりと触れたのは、映画『心が叫びたがってるんだ』(2015)。

 実写映画化もされましたが、私が見たのはオリジナルの、アニメ映画の方です。この映画のエンディングに使われていたのが、乃木坂46の

『今、話したい誰かがいる』(13thシングル)

 でした。ですが、見に行った当初はそんなことは知りません。
 スタッフロールになって曲が流れ始めると、歌割ごとの声の変わり様や、人数の多さで、グループアイドルが歌っていることはすぐに分かります。

「なんだ、アイドルの曲か」

 と思いました。
 しかし、段々と曲に引き込まれて行きました。サビの曲調と、

『目の前にはいつもヒントがあり 紛れもない過去の答えがある』
『話したい誰かがいるって いいもんだ』

 といった歌詞がとても心に刺さりましたし、何より映画の内容によく合ったものでした。
 タイアップはよくありますが、当時の私は、映画やドラマの内容と全然関連が無いのに有名歌手の曲だからという理由で使っている場合が多い、と思っていました。なので、映画の内容にズバリ合う曲を持って来たのが、良い意味で衝撃だったのです。
 映画の内容もとても好きだったので、この映画は2回、映画館で見ました。2回目は、エンディングで流れる『今、話したい誰かがいる』を楽しみに待っていた記憶があります。
 上手い、とは思いませんでしたし、この曲はツタヤでレンタルしたものの、継続して他の曲を聞いたりはしませんでした。カップリングの曲も、特にピンと来なかったと思います。でも、アイドルでも良い曲はある、と心底から感じられたのは、大きな変化だったように思います。

 次の転機も、やはり映画でした。しかし今度は、乃木坂46が多数出演した『あさひなぐ』。
 私はこの映画で、西野七瀬を知りました。桜井玲香も、松村沙友里も、伊藤万理華も(白石麻衣と生田絵梨花は、知っていました)。
 この映画も、私はとても好きです。もちろん原作が良いからこそですし、私は演技に関してはあまり気にしないこともありますが、皆良い演技だったと思っています。
 このぐらいからやっと、YouTubeにあるMVを見始めます。『裸足でSummer』『サヨナラの意味』といった定番の名曲を、2017年になってやっと知った訳です。橋本奈々未は既に卒業していました。

 実際にCDを買い始めたのは、その年の末頃から。1つのシングルに6曲ぐらい含まれる、という商品構造を全く理解していなかった私は、たくさん曲がありそうだから、という理由でまずアルバム(それも通常盤)を買い、その後、シングルを買い始めたのは『シンクロニシティ』からになります。

 私が音楽に求めるのは、そっと背中を押してくれるものか、しんみりさせてくれるものか、のどちらか。私がオッサンなので、可愛い恋愛ソングはピンと来ない場合が多いです。曲調も影響しますが、歌詞の意味に対して感じる部分の方が大きいかも知れません。
 そうした傾向によくマッチした曲が、乃木坂46にはたくさんある。マッチしない曲が表題になることは、少なくとも近年では全く無い。だからこそファンになって、今もファンであり続けています。

 そんなわけで、私が一番好きなのは『シンクロニシティ』。『Sing Out!』も大好きで、『インフルエンサー』はそうでもない、という私なりの好みが出来上がっています。表題曲以外だと、『雲になればいい』『空扉』『路面電車の町』『アナスターシャ』といったところ。

 曲については今後、色々書いて行こうと思います。

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