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乃木坂46のミーグリ参加者は何人ぐらいいるのか?

 乃木坂46のライブは、数万人を集客します。
 そのライブ会場で、私が常々感じていたことがあります。それは、
ミーグリ完売数が明らかに低下したメンバーにも、変わらず大きな声援が集まっている
 ということ。

 そうなる理由は、
ライブに参加するファンの方が、ミーグリに参加するファンよりも多いから
 でしょう。ライブ中心に参加しているファンにとっては、ミーグリ完売数などどうでもいいことです。そうしたファンが多いからこそ、集まる声援は変わらないのだと思われます。


・ミーグリ参加者は推計6千人

 私は以前から、ミーグリに参加しているのはファンの一部に過ぎない、と思っていました。代価から考えればそれは当然のことではあるのですが、では具体的にどのぐらいの数字なのか?そのことを考えてみようと思いました。

 結論から言うと、個別ミーグリ参加者総数は6000人程度、と私は推定しました。
 もちろん完全なヤマ勘ではなく、計算した結果です。ただし計算の際にいくつかの仮定をしているため、正確である保証はありませんが、以下の説明で判断して頂ければと思います。


・ミーグリ参加者数の推計方法

 方法としては、個別ミーグリの総売上枚数を推計した上で、各枚数購入者数は正規分布に従うと仮定して、どのような分布であれば総売上枚数と等しくなるのか、を計算して推計しました。

 個別ミーグリの総売上枚数は、完売状況からある程度推計出来ます。

 正規分布に関しては、具体的には、
①どのぐらいの枚数を買っているファンが、一番多いのか。(最頻値)
②5枚買う人、10枚買う人、30枚買う人、50枚買う人…等々がそれぞれどのぐらいの割合でいるのか。(ばらつき)

 を設定して考えて行きます。

 購入枚数が最頻値から離れるほど、割合は減って行きます。それがどのように変化して行くか(ちょっと枚数が増えるだけで急激に減るか、かなり枚数が増えても割合はあまり減らないのか)を、正規分布に従うと仮定します。
 正規分布と言われてもピンと来ない人のために少しだけ解説すると、平均(最頻値)と標準偏差(ばらつき)により、各々の場合の確率分布(割合)が決定します。
 割合をグラフにすると、山の頂上が最頻値(統計学的な用語では平均)、裾野の広さがばらつき(統計学的な用語では標準偏差)と考えれば良いです。

 実際のグラフの例が、下の図です。横軸が購入枚数、縦軸が割合(確率)です。
 オレンジ色の線がばらつきが小さい場合、水色の線がばらつきが大きい場合を示しています。ばらつきが小さいと、最頻値付近がかなり多く、そこから離れると一気に割合が低下して行きます。
 ばらつきが大きいと、その逆。最頻値付近が少なめな反面、離れてもなかなか低下しません。

正規分布説明グラフ

 本来、購入枚数がゼロやマイナスは有り得ないのですが、今回は説明用のため、残してあります。
 正規分布の場合、オレンジや水色の線の下の部分の面積は、かならず1になります。1はすなわち、100パーセント。起こり得ることの全てを網羅している、ようなイメージで捉えて下さい。


・最頻値とばらつき

 さて、まず最頻値を考えます。
 感覚的ですが、最も多いのは、10~20枚程度の購入ではないでしょうか。これは1~2万円程度に相当します。
 ミーグリでは、数枚ではほとんど話す時間がないため、基本的には多く買おうとします。しかしファンには学生もいて、ジャンジャンつぎ込める人がそれほど多いとは思えないため、その程度と考えて、間をとって15枚とします。

 そして、ばらつき。これの推測はとても難しいですが、あくまで私の体感として、
「9割の人の購入枚数は、100枚以下だろう」
 と考えました。100枚とは、金額にすると12万円に相当します。
 通常の趣味であれば12万円は、まずお目に掛かれない金額かも知れませんが、握手会・ミーグリ参加者の感覚からすればそこまででもなく、9割は良い線な気がします。
 この場合の標準偏差は、54.7になります。計算過程は割愛します。

 これにより、購入枚数毎の参加者総数に対する割合が、正規分布の式に従って計算出来ます。
 グラフで図示すると、下のような感じです。

最頻値15、9割が100枚以下の場合のグラフ

 線の下の部分の面積のうち、水色(1~100枚の部分)が占めているのが9割。オレンジ色(101枚以上)が、残りの1割。このように分布する、と考えるわけです。


・個別ミーグリ売上枚数

 個別ミーグリの売上枚数は、完売表から推計出来ます。会話時間から一部完売で500枚。30部を全完売すれば1万5千枚になります。
 完売していない部も、そのメンバーの全体の完売率程度には売れているとして計算します。そのメンバーの全体の完売率がゼロ、または著しく低い場合は、10%として計算します。
 この仮定で計算すると、35枚目の個別ミーグリの総売上枚数(9次受付終了時点)は、27.9万枚です。


・計算

 これで一応、材料は出揃いました。
 一般的に表すと…
 参加者総数をAとし、購入枚数m枚の人の割合 f(m)を計算します。
 するとA×f(m)が、m枚買う者の人数、になります。この人数がm枚買うわけなので、
 m枚買う人達による売上枚数B(m) = A × f(m) ×m
 になります。
 購入枚数は最低で1枚。最高はキリがなくなるので、1000枚とします。B(1)(1枚購入者達の売上枚数)、B(2)、…、B(999)、B(1000)を全て足したものが、総売上枚数と等しくなる、はずです。
 この計算はもちろん、私が手で行うのではなく、EXCELで行います。その結果が5600人、冒頭で提示した参加者総数約6000人、ということです。


・影響が大きいのはばらつき

 さて、計算の途中でいくつか仮定を重ねて来ましたが、影響が大きいのは、ばらつき(標準偏差)です。
「9割の人の購入枚数は100枚以下」
 としましたが、これが
「9割の人の購入枚数は50枚以下」
 とするとどうなるかというと、標準偏差は24.3、参加者総数は10600人になります。これなら、神宮球場に集う人数の4分の1程度にはなります。
 それぞれの場合で計算したミーグリ参加者総数を、下の表に示します。

総参加者数推定値の変化

 このように、縦に見て行く(ばらつきが変化する)と参加者総数は大きく変化しますが、横に見て行っても(最頻値が変化しても)そこまで大きく変わりません。

 9割の人が50枚以下というのは、やや少な過ぎるように思えます。それ以上買っている人は、全く珍しくありません。ただ、Twitter等で見ているだけでは全体像は把握出来ないため、私の感覚でしかないのですが…
 ばらつきの影響が非常に大きいため、本当ならもう少し判断材料が欲しいのですが、現状では私の感覚以外に材料がないのが正直なところです。そのため、あくまでもこの稿では、6千人を結論とさせて頂きます。表の緑色に塗りつぶされた部分です。


・ファンの総数に対する割合

 ライブの抽選では落選祭りなのが基本の乃木坂46で、ライブに参加しようと申し込むファンは、4万人(神宮のキャパ)では済みません。どんなに少なく見積もっても、6,7万人はいるでしょう。
 それに対して、個別ミーグリ参加者総数は、私の推計が正しいとしたら6000人程度。
 すなわち、ミーグリ参加者はファンの1割程度、と言えるのではないでしょうか。

 今回、リアルミーグリや全国オンラインミーグリは計算の対象としていませんが、そもそも個別ミーグリに参加している人とほぼ被っているでしょうから、恐らくほとんど変わりません。
 1割と考えれば、特典目当てのファンの数は、ファンの総数に比してそれほど多くない、と言えるでしょう。

 ただしミーグリを初めとする特典は、売上の大部分を占める重要な要素です。例え人数が1割だろうと、その動向を完全に無視することは、商売上難しい。それは理解は出来ます。
 しかし、もし世間一般を巻き込んで行こうという狙いや思いがあるのなら、ミーグリ売上を過度に重視することはやめて欲しい、と思います。7割をミーグリ、3割をスタッフが評価したスキル、で選抜を決めても別に良いじゃないかと思います。
 まあ、そんな変革をするはずがないのですが、そう主張しておきます。


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