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アイドルは良くも悪くも全てがストーリーになる:乃木坂46二期生のこと②

 私は、二期生加入当時は乃木坂46のファンではなかったですが、一通りのことは知っています。

 乃木坂46の二期生は、加入当時は研究生という立場で(推測ですが、AKBに倣ったのではないかと思われます)、アンダーにすら参加出来ないという状況が続きました。
 SNSの使用も許されておらず、自己アピールのやり様もない状態での研究生待遇は、単なる放置であったようにも思われます。

 また今でこそ、後輩に温かく接する先輩、という態度が当然とされている乃木坂46ですが、当時の成長途上のグループでは、一期生達にもそこまで余裕は無かったのでしょう。ギスギスとは言わないまでも、ちょっとした緊張感があったことは各所で語られています。

前向きな子はほぼいなかったよ。だから、2期生はホントに可哀想だったと思う。

桜井玲香 BUBKA 2019年4月号より

 そうした雰囲気が解消された後も、二期生の待遇はあまり改善されず、フレッシュな売り出し時期を棒に振ることになった二期生は、現在に至るまで、選抜に入るメンバーも少ない状態が続いています。
 対照的に、三期生、四期生は期別曲や期別ライブの機会を与えられ、冠番組でもしっかりスポットが当てられています。
 不公平ではありますが、世代交代への布石としても、グループに勢いをもたらすための施策としても、三、四期生の扱いの方が明らかにうまく行っています。
 二期生の初期の扱いの反省を活かした、ということでしょう。そのこと自体は賢明でありもっともなことですが、二期生の失われた機会は戻っては来ません

 それでも二期生が努力を続け、グループ内では一目置かれ、外では自分の特長を活かして仕事を取って来る存在になったのは、ただただ立派と言う他ありません。歌もダンスもバラエティーも、しっかりやれています。

 ただ、せっかく『アナスターシャ』という曲を得て、再生回数も随分伸びて『じゃあね』よりも多く(9/6現在)なりましたが、四期生の『I See...』が1000万再生を超え、単独で音楽番組にも出ている中では、それほど話題にもなりませんでした。

 二期生が大挙して選抜入りする日が来る可能性は、かなり低いです。入っても何の問題もなくパフォーマンス出来るはずですが、それでも、です。
それでも、二期生がグループ内で果たす役割は、まだあると思います。彼女たち自身の口から度々語られているそれは、繋ぐこと、です。

 目立ちたさばかりが前面に出ていた(ように見える)堀はごく自然に後輩を慈しむようになり、本来バチバチ気質であろう北野は後輩に対する熱い愛情を度々見せてくれています。
 そうやって、一期生を見送り、新しい主力メンバー達の成長を導いて行くこと。オタクの言う『人気』は無くても、彼女達にはそれが出来るだけの力量があります。
 まあ、そんな風に言葉を飾ったところで、縁の下の力持ちに過ぎません。将来に対する不安もあるでしょうし、いつまでも続けていられない、という気持ちになるメンバーもいるでしょう。
 その決断については、外野がどうこう言うことは出来ません。彼女達の思うがままに、道を選び、歩んで行って欲しいと思います。

 ただし、いつかは客を入れてのライブが再開される時が来るでしょう。その時は当然、小さい規模のものからスタートするでしょうから、二期生ライブを実施して欲しいです。
 最初に時が止まってしまった二期生のライブから、再び時を刻み始めて欲しい。それも、今いる8人が欠けないうちに。
 恐らくそう簡単に実現はしないでしょうが、それが願いです。


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