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光とレンズの勉強3 〜焦点距離と映像素子サイズ、画角〜

映像距離と焦点距離と被写体距離

ガウス公式

$$
s' = \frac{1}{\left(\frac{1}{f} - \frac{1}{s}\right)}
$$

より、sを被写体距離、fを焦点距離として 映像距離s'を求めることができる。
この公式から 被写体距離sが♾️(無限遠)の場合は、映像距離s’が焦点距離fと等しくなることを示している。また、被写体距離が小さくなると、映像距離が大きくなる。
例えば、f=50mm  の条件下で、s=5m  では s’=50.51mm  に対し、s=0.5m では s'= 55.56mm となる。
すなわち普通のレンズでは、無限に遠い景色は映すことができても、接写には限界があるということ。

映像素子と画角

35mmフィルムの対角線長は 43.3mm で 焦点距離 f = 50mm のときの画角 θは、

$$
\tan\left(\frac{\theta}{s}\right) = \frac{\frac{43.3\text{mm}}{2}}{50\text{mm}}
$$

となり、θは約47度となる。これは人間の肉眼に近い画角なので、35mm フィルムと 焦点距離 50mm レンズの組み合わせを 標準レンズ と呼んでいる。

ここで、35mm  フィルムの対角線長 43.3mm を 1/1.5 倍した28.7mm の対角線長を持つ映像素子を APS-Cサイズと呼ぶ。
三角形の相似の性質から 映像素子を 1/1.5 倍すると、その焦点距離も 1/1.5 倍となる(画角=角度は変わらず)。
すなわち、APS-Cで 35mm フィルムと同等の画角(焦点距離50mmレンズ)を得ようとすると焦点距離 33.3mm ($${ 33.3 \approx 50 \times \left( \frac{1}{1.5} \right) }$$ ) レンズ が必要となることがわかる。

今日はここまで。


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