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片親引き離し症候群(PAS)について

PAS(片親引き離し症候群)とは、夫婦間の葛藤が強く、同居親が、別居親の悪口を言い会いたくないという気持ちにさせていくことです。

苦しんでいた当初、一番辛かったのは、私のことを大好きだった子ども達が私には会いたくないと言うようになり、隠れて会いに行くとすごく困り、嫌な顔をされることでした。

実際に私が経験した子どもたちの様子をお伝えします 

中学2年生の長男は、調停中の試行面会で、
「お母さんのせいで兄弟みんな辛い思いをしている。」
「これ以上、お父さんと争って裁判までして兄弟バラバラにして苦しませないでほしい。早く離婚してほしい。」
「お母さんに会って、お母さんが泣いているのを見ると辛い。嫌だから会いたくない。」
と言われ、この時から子供の前では、泣いていません。

小学校5年生の次男に、習い事を隠れて見に行ったときは、「最初は来てくれてありがとう!」と喜んでいたのですが、
「会いに来てるじゃねえよ!くそばばぁー」と言われるようになりました。

私と会えなくなって 、一番泣いて取り乱していたのは次男だったと 長男から聞いていたので、私もその状況を受け入れられず、苦しみました。
弱音を絶対言わない、気持ちの強い子だったからなおさらでした。

会えなくなって間もない時には、
小学校2年生の三男 に、誕生日に学校で待ち伏せして会ったときは 、喜んで私の膝に乗ってきたり、一緒に誕生日プレゼントを買いに行ったり楽しく過ごしたのに、父親のところに帰る時間になると、「お母さんに会ってたから怒られる」と泣き出し、しがみついて離れなかったのです。
元夫に、泣いてしまっているのでもう少し一緒にいて気持ちが落ち着いたら帰宅させるからと伝えたところ、「約束の時間を守れないのなら警察を呼びます」と言われました。泣きじゃくる三男に、「帰ったら怒らないようにお父さんに伝えたから」と言い聞かせて、私も三男も身を引き裂かれる思いで別れたことを鮮明に覚えています。
そんな事があってからは、三男も習い事を見に行くと困った顔をし、嫌な顔をするようになっていきました。


5歳だった四男は、公園で遊んでいるところに、会いに行っただけで、泣いて叫んで家に帰ってしまいました。
話かけることも出来ず、抱きしめることも出来ず四男の泣き声だけが脳裏に残り、辛かったのを覚えてい ます。
四男は、子育てにも余裕が出来て孫のように可愛がっていたので私にベッタリだったはずなのに、変わってしまったのです。

このように子ども達が変わった原因として考えられるのは、
元夫は、私の弁護士が書いた調停資料をすべて読ませていたようです。調停資料は、相手の悪いことを誇張して書くため、それを見た子ども達は、お父さんの悪口をお母さんが言っていると捉え、嫌な気持ちにさせたのかもしれません。

もう一つは、会えなくなって間もなく、元夫から子ども達と一緒に遊びに行くと提案がありました。
元夫からの裏切りと暴言が続き憔悴しきっていた私は、行くことが出来ず断ったため、「子どもたちはお母さんに捨てられた」と思い心を閉ざしてしまいました。

元夫からは、「私が子ども達に会いにいく度に気持ちが不安定になり、大変な思いをしている。自分の気持ちだけで動くのは、やめて欲しい」と言われていました。

学校にも行かせないし会わせないと言われるのが、一番怖かったのと子ども達が困っているのを見ていると、だんだん子供に会いに行くのも遠のいていってしまいました。

私の気持ちにも限界がきた・・・
自分で子供に対しての気持ちに蓋をすることが、子供にとっても良いのだろうと・・・
子ども達は、同居親と一緒にいることも出来なくなることや今の環境が変わる(転校)ことが、怖くて「会いたくない」と言うしかなかったのだろうと思います。

今現在、私と同じように子どもから会えない中で
「嫌いだ!」
「会いたくない!」
と言われている方は、本当に辛くて苦しんでいるかと思いますが、子どもはそう言わなければならなくなってしまって いるだけで、お父さんもお母さんも大好きです。

中学3年生になった次男が、会えるようになった後「お母さんに会いたくないと言っていたけれど、そう言うしかなかったんだよ。一度もお母さんに会いたくないなんて思ったことないよ。お母さんに会うと、楽しかった時の事思い出してつらかったから。」
「どれだけお母さんがいなくなって、大変で、家が変わったと思う?辛かったよ!だから、12歳と9歳の弟達も、お母さんに会いたくないと言っているけど、会いたいに決まってる。今は無理なだけだよ。」と言ってくれたことに私の気持ちは救われたのを覚えています。

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