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【乳がん闘病記:68】ドキリ。久しぶりのマンモ&エコー検診。

今日は3月23日(水)
コロナワクチン3回目接種に行って来ました。
前回まではお世話になっている乳腺クリニックで接種していましたが
3回目はどうにもクリニックの接種日と予定が合わず
市内の集団接種会場に行って来ました。

担当して下さったお医者さんがとってもカンジが良くて
「あの、普段は何処の病院にいらっしゃるのですか?」と尋ねたかったです。
あの先生の治療なら安心してお任せ出来そう。

そして昨日22日は乳腺クリニックの検診日でした。
手術から9ヶ月目になるので
今回は術後初のマンモ、エコー検診があります。

まずはいつもの血液検査。
そして呼ばれてマンモ室へ。

実はマンモ、ちょっと不安でした。
というのも切除した右胸、まだ痛みが残っているからです。
痛いと言っても上からギュッと押さえつけたら感じる程度で
日常生活では特に支障はないのですが。

その不安を技師さんにお伝えしようと思ったら
技師さんから先に丁寧なご説明とご案内がありました。

9ヶ月だとまだ痛みを感じる方も多いです。
内側に痛みを感じる方もいらっしゃれば
放射線治療の影響で皮膚が突っ張って痛い、という方もいらっしゃいます。
少しの痛みなら何とか頑張って頂きたいですが
もし、耐えられないくらい痛いと感じたら、すぐに機械止めますので遠慮なく仰って下さいね。

ガマンしない
痛かったら痛いって言う

心でそう呟いて
「分かりました、お願いします」と機械に身体を近づけ
ドキドキしながら技師さんの動きを凝視。

乳房に近付いてくる透明の板
ギュウ~ッ
みるみる潰されていく右胸

痛かったら言う!
痛かったら言う!
その瞬間を神経研ぎ澄ませながら待っていましたが・・・

ビックリ。
痛くない。

「大丈夫ですか?ガマン出来ます?」
心配そうに顔を覗き込んでくる技師さんへ
「はい。全然痛くないです。ちょっとビックリ。」
と答えました。

横から挟まれても
上下に挟まれても痛くなかった。
私、乳首の真下を切除しているから
胸の真ん中辺りを上から押さえつけると痛いのだけど
外側からこんな風に圧力かけられるのは大丈夫なんだ・・・。

あぁ良かった!
今回の検診で一番心配だったところ、難なくクリア~!!
と思いきや

ノーマークだったエコーで
一気に不安が駆け巡る事態に。

エコーはまず術後の右胸から。
スルスルと機材が動き、頭上のモニターにモノトーンの映像が映ります。
それをぼんやり見ていたら右胸の上の方で機材も持つ技師さんの手が止まり
その周辺を行ったり来たり。
画面には黒い丸い映像が映っていました。
そしてピピッ、ピピッと音が鳴り、その丸い物体の上に点線が表示され・・・

え・・・まさか。

この光景は覚えがある。
一番最初
しこりを見つけて初めてこのクリニックを訪れた時にも同じ作業をされてた。

あの点線は腫瘍の直径を測るもの。
初めての検査の時、そう知りました。

何で?
え?まさか再発!?

急に心臓がバクバク音を立て始めました。
まさか、そんなはずはない。
だって、今のところ体調はめちゃめちゃいいし
血液検査も今まで異常なし、毎月先生にも診てもらってる
なのにこんなに早く再発なんて有り得ない。

まさか、を心で繰り返す私
そんな私の上で滑らかに動き続ける技師さんの手。

そして
右胸の下の方でまたその手が止まり
画面には黒くて丸い影が。

ピピッ、ピピッと計測開始。

まさか、と思う反面
この頃には「1年未満の再発って、私のがん保険利くんだっけ?」
と考え始めていました。

ちなみに左胸は一切ピピッの測定ナシ。
首のリンパの検査もサクッと終わりました。

検査が終わり
待合室で待っている数分間は
再発していたら、先生に何をどう尋ねよう、という不安でいっぱい。
でしたが

診察室に入って座ったとたん
「うん!検査は全て異常なし!順調ですね!」
と、いつもの明るいハキハキした先生の声がかかり
崩れ落ちそうなくらいホッとしました。
ではあのエコーで映ったものは?というと

順を追って説明していくと
今回もマンモは左右とも何も以上を感じるものは映っていませんでした。
しかしエコーには
右胸の外側上部と中央下部にしこりのようなものが映っていました。

マンモに映らないのにエコーに映る
これは、私の一番最初の検査の時と全く同じです。
こういう場合、腫瘍は大抵良性。
ですが、昨年の私の場合、更なる検査で悪性と判明しました。
(その時の話は乳がん闘病記3辺りに書いています。)
なので一瞬不安になりましたが、先生の

「この上のヤツですけど、一番最初検査した時に中央と上、2ヶ所に腫瘍がありますって説明したの、覚えてます?」

という言葉で「あぁ!!」と思い出しました。

そうだった、2ヶ所エコーで腫瘍が見つかって、2ヶ所とも針生検したんですよね。
そして中央部分のが悪性、上側は良性って言われたんだった。
そっかそっか、アレは切除してないからあって当然なんだよね。
しかも先生曰く、ホルモン剤の影響で最初に見つかった時より小さくなっているのだそう。

思い出し、明らかに表情が緩んだであろう私に先生も笑顔になり
「そして、この下に映っている腫瘍っぽいものなんですけど、実はこれも腫瘍じゃなくて・・・」
と続いての解説。
簡単に言うと、コチラは「手術した切り口に出来る盛り上がり部分」らしく

「ホラ、この黒い真っ直ぐな線が手術で切った場所、でこの腫瘍っぽいのはこの切り口の真上にあるでしょ?これはハンコンって言って傷口が塞がる過程で出来る膨らみで腫瘍じゃないから。一応計測はしたけど、まぁ問題ないはず。」

とのこと。

その後触診問診と続き、いずれも異常なし。
っていうか、かなり順調。

「うん、順調ですね!温存手術にして良かった。」
と最後に先生が仰って
「はい、有難うございます。」と答えたけど

診察室を出て思いました。
あれは多分、私にというより
過去の自分に対して仰った言葉ではないかと。

私の場合
出来ている場所が悪く、通常なら全摘になるはずだったのですが
でも先生は、過去に成功経験があるから、と
温存手術を提案されました。

術例としては少ないはずなので
きっと先生も提案するのを迷われたことでしょう。
手術前日まで、エコーで腫瘍を確認しながら切り方のシュミレーションをされていたっけ。

がんって
その腫瘍を切り取るだけでは終わらない
っていうか
切ってみて、実は他にも転移していた、と分かる場合も多い。

沢山検査して
沢山のデータを分析して
これまでの経験と組み合わせて
一番確実にがんを寛解させ、かつ患者のQOLを維持する
その着地点となる治療法を決めるって
お医者様も実はすごく悩んだりされるんじゃないだろうか。

そしてだからこそ
自分の判断が今のところ間違っていない、いう結果に
多分、心からホッとされるのではないだろうか。

先生の声に滲んでいた喜びを感じ
自分の身体のことを
自分と同じくらい大切にし、向き合って下さる主治医がいることに
改めて感謝せずにはいられませんでした。

次回の検査は3ヶ月後
手術からちょうど1年でCTなどの検査があります。
その時も、「順調ですね!」と
先生の明るい声が聞けますように。

さて、書き始めは23日でしたが
途中で発熱し、翌24日も1日寝込んでいて
現在25日です。
丸2日経って、ようやく机に向かえるようになりました。
ワクチンも終わったし検査結果も良好だったし
来週辺りから、桜を追いかけて元気に飛び回りたいと思います。

自分の治療や生活は何とかなるので、もしサポート頂けましたらご支援は近くの保護猫支援団体に寄付させて頂こうと思います。ネコ達に沢山生きる力をもらってきたから、せめてもの恩返しに。