【第19回Liberte】きょうはお出かけリベルテ〜 大ど根性ホルモン 椿直樹さん〜
きょうははじめての「おでかけリベルテ」!いつもの会場massmass関内を飛び出しておでかけです。
横浜で地産地消の野菜を広めるために取り組み、西区で横浜野菜のお店「大ど根性ホルモン」を開いている椿直樹さんにお話を伺いました。
まずはおいしいおいしい「大ど根性ホルモン」のランチをいただきます!
ジャガイモのチヂミです。ぱりぱりジャガイモたっぷり!
なすと自家製チーズの揚げ出しです。じゅっと味がしみています。
割ったら中はきれいなオレンジ色の「カボチャのコロッケ」
メイン料理はオムガパオ です〜。野菜のトッピングも盛り盛りで、おいしい〜
そしてデザートです。何だと思いますか?
抹茶アイスではありません。すっぱいよ!
答えは、ジャガイモトリュフとルッコラグラニテです。
これも野菜のデザートですよ!
本日のお品書きです(ジャガイモ料理はチヂミに変更)。
各料理、誰のどこの畑でとれた野菜を使っているのかが記載してあります。店内のメニューもそのほとんどが、誰が作った野菜を使っているのかを明記してあるんですよ。
使う野菜は99%横浜市内産。肉も調理料も横浜産。小さな子のいる家族連れも安心して食べてもらえる料理店を目指しています。
新鮮横浜野菜のランチをいただいたあと、シェフ椿直樹さんにお話を伺いました。
椿直樹さん プロフィール
19歳より料理の道へ
2003年 横浜の野菜を広く伝える活動をするため「横浜野菜推進委員会」を設立。代表。料理教室、講座などを定期開催。会員数10名。
2009年 地産地消、食育などの活動が評価され、農林水産省より神奈川県で最初の「地産地消の仕事人」に認定される。
2010年 「濱の料理人」設立。代表。
地産地消をさらに広げる目的で、料理人や企業、メーカーなどで設立。会員数45名。
2011年 株式会社よこはまグリーンピース設立。代表取締役。
2012年 西区高島町に「横濱うたげや ど根性ホルモン」開店。
2014年 西区北幸に移転「大ど根性ホルモン」として再開店。
2016年8月 相鉄線いずみ野駅前に「ど根性キッチン」を開店予定。
現在
横浜の野菜を使った日々の食卓を提案する書籍『横浜の食卓(仮)』の出版に向けて faavo横浜にてクラウドファンディングにチャレンジ中。
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<横浜野菜との出会い>
料理を始めて20年くらいたった頃、横浜野菜と出会いました。全国の野菜フェアをやろうということになったときに市場に買いにいったんです。端境期だったこともあって、神奈川県って大根・ネギ・ホウレンソウ・小松菜しかない。他県の野菜はきれいなのがあるのに、とがっかりしたのですが、いざ手に取り、調理し始めたら、他県にない野菜の強さを感じたのです。そのときに、地場野菜ってすごいと気づきました。
そして、生産者のもとに通うことになりました。当時はコックが畑に行ったりしない時代でした。都筑区でなすを作っている中山さんの畑に行ったのですが、最初はあやしまれてね。半年くらい原付でほぼ毎日畑に通いました。すると、夏に突然はさみを渡されて好きな野菜を好きなだけ持っていけといわれた。そのときに生産者からはじめて信頼されたと感じました。
サラダなすでしたので、指紋がつくから手で触るなと怒られ、栽培だけでなく収穫のときも職人は気にするのだと知りました。
<横浜野菜の応援へ>
「農業振興課に地場野菜を振興したいのだが何かできることはないか」と相談に行きました。すると、「ハマ菜」ちゃんの個人的な応援をしてくださいと言われました。
その後、2003年の10月に市民団体「横浜野菜推進委員会」を立ち上げ、料理教室を地区センターなどでやりはじめました。その後、問い合わせが多くなり料理教室を本格的にやるようになった2010年に「濱の料理人」という団体をたちあげました。
当時フレンチやイタリアンなどはあっても、料理人の他ジャンル交流がなかったのですが、地場野菜というテーマなら他のジャンルの人とも仲良くなれると思ったのです。現在はメンバーが45人。料理人以外のメンバーも増えてきました。
地場食材をなんとかしたいと思ってその翌年法人を設立しました。しかし、震災があり、そんなときですので地場野菜への関心はたかまらず、なかなかうまくいきませんでした。
2012年に、戸部の高島町に「ど根性ホルモン」という店をはじめ、その2年後にいまの場所に移転し、「大ど根性ホルモン」と名前を変えました。
店では生産者を月に一度呼んで店のお客さんとの交流をはかっています。また、ど根性ファームのとりくみをはじめた軽部さんの畑で唐辛子をつくって、それを「岩井のごま油」にもっていってラー油を作ってもらうという試みも始めたんですよ。
<新規店舗もオープン>
8月31日に「ど根性キッチン」を相鉄線のいずみ野駅前にオープン予定です。
店舗で使用する野菜ほぼ100%泉区でまかなえるお店です。
泉区の人たちとつながりを大事にしていく店にしたいと思っています。
そんな椿さんはいま横浜野菜を使ったレシピ本をつくりたいとクラウンドファンディングに挑戦中です。
<横浜野菜のレシピ本をつくりたい>
実はこれまでに3回レシピ本にチャレンジしたことがあります。
最初は23歳くらいの若い頃、レシピ本を書いたら有名になれるかもとおもって(笑)、でも軽くあしらわれてあきらめました。
そこから10年くらいたったあと、地場食材に触れ始めた頃、地場食材を紹介したいという気持ちで出版社に持って行ったが、共同出版を持ちかけられ、そうではないと断念。
それから14〜5年の月日が流れ、今回の挑戦になりました。大きな出版社2、3社に持っていったのがインパクトが足りないといわれて納得できず、いまクラウドファンディングに挑戦しています。
レシピ本には、60品目はいる予定です。きょうのオムガパオやチーズの揚げ出しなど、家で10分以内にできるようなレシピです。
これまでの自分の取り組みの集大成、そして、自分だけでなくチームで取り組む本づくりにかなりの手応えを感じています。ぜひ、応援をお願いします。
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<ライターより>
わが家では、家族のお祝いがあるとき、お客さんが見えたときなどここぞと言うときにいつも利用するのが「大ど根性ホルモン」でした。第2子出産直前に「何が食べたい?」と聞かれ、訪れた思い出もあるくらいです。
本当にここで食べる野菜はおいしい。横浜にこんなに野菜を作っている農家さんがあるんだと、気づかされた場所でした。
そんな椿さんがいまクラウドファンディングに挑戦中と聞き、とても興味を持っていました。
レシピ本ができたら、わたしも横浜野菜をもとめて、都筑区へ青葉区へ泉区へと、旅に出てしまいそうです。
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