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古文の教え方②助動詞「る」「らる」

古文の助動詞は覚えることが多い。

①その助動詞がどのような活用表なのか。
②接続
③助動詞の意味
④訳し方

これを丸暗記するように教えられるだろうが、ここではもっと面白く紹介しよう。
①「れ・れ・る・るる・るれ・れよ」の下二段型。
 「らる」は↑に「ら」が乗っかるだけ。あんまり入試の問題にならない。
②接続
「る」……四段活用、ナ変型、ラ変型の未然形。
「らる」…↑以外の未然形。

★未然形にくっつくという点で共通している。

③助動詞の意味
・自発……知覚動詞(聞く・見る・思ふ等)を伴う。
・尊敬……かる~い尊敬。★「れ給ふ」の用法は無い。
     →その場合だいたい「受身」+尊敬の補助動詞
・可能……★ほぼ確実に「打消」を伴う。「~れず」
・受身……「~に」の格助詞を伴うことが多い。

④訳し方
 ③を参考にしてネ。

★ここからが大切なトコロ。

★「る」「らる」は未然形接続という共通性があることについて

というか、「る」という助動詞に「ら」がのっかるのが「らる」。
だから「る」も「らる」も意味が同じ。

ほんで、「る」という助動詞は「a音」にくっつきたい。
で、未然形が「a音」でないサ変とか下二段とかは「ら」をはさんでいる。
(例)動詞「す」→未然形が「せ」で「e音」。
 「せ」「る」としたいけど、本当は「a音」にくっつきたいから
 「せ」「ら」「る」にする。
 ここで前回の学びが役に立つね!「e音」にくっつきたいのが「り」
 でした! はいこれで共通テスト4点get(感謝せられよ)

古文の助動詞にも、「話すときにこうしたい」「この音にくっつきたい」
という欲望がある(擬人法的理解)ことを理解できれば、ちょっと仲良くなれるヨ!!


★「れ給ふ」で「尊敬の用法は無い」ことと、
 「可能」の意味の場合ほぼ「打消」を伴うことについて。

これは学者さんが「用例検討」を行っています。
具体的に言うと、「る」「らる」の助動詞が登場する文章を徹底的に取り出して、でっかいデータベースを作っています。
それでその用法を検討した結果、そういうことがわかりました。
この「でっかいデータベース」を「コーパス」と言います。
「コーパス」を共有すれば、言語の使用方法についてもおのずとわかるわけですね。で、「この言葉はこの単語と仲がいい(一緒に登場しやすい)」っていうのは「コロケーション」っていいます。

ほくほくとしておいしそうな名前ですね。
     (そりゃ、コロッケじゃい☝)


モノマネが上手そうな名前ですね。
     (それも、コロッケじゃい☝)


後半は4-4-2で行きますか。
   (そりゃ、フォーメーションじゃい☝)


コロケーションって言われて、「その程度」しかネタが出ませんね。
        (さらっと押韻すな~☝)


もうええわ……はい、ありがとうございました。
ボケ倒した後には、「もうええわ」って聞きたくなるでしょ。
これも「コロケーション」なんですよ。
まるで、飲んだ後にラーメン食べたくなるような…。
     (そこは、コロッケじゃないんかい☝)


ところで、現代の日本語を研究する場合、こういう「コーパス」を「インターネット」にも求める場合がありますので、気をつけてください。
「コーパス」を混乱させるような用法をしたらアカンってことです。
まあ、一例くらいなら例外ではじけますがね…。

「関ヶ原の戦いで和田アキ子がコロッケと衝突した。」
はい、コーパスを混乱させました。
また次回、お楽しみに。

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