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アークナイツ合同記事 モジュールについて 前編
挨拶
私たち「ロドスの図書館」は、アークナイツの考察を好む人たちが、互いに意見を述べ、情報を共有しながら、アークナイツを考察することを目的とするDiscordサーバーです。
今回は有志により、オペレーターのモジュールについての考察を行い、それらをまとめて記事としました。本記事では前編・後編で計5名のオペレーターのモジュールに関する考察をしています。
勿論、素人の人間の集まりのため内容に正確性を欠く、文章が読みづらい等もあるでしょうが、よろしければ前後編合わせて、お楽しみください。
モジュール考察:パッセンジャー
written by myama(https://twitter.com/Reginleif9)
![](https://assets.st-note.com/img/1660671717809-M4kd3xyCh3.png?width=800)
皆様はじめまして、myamaと申します。今回はパッセンジャーのモジュール考察を担当させていただきます。考察記事を書くのが初めてですので至らない点も多々あると思いますが、よろしくお願いいたします。
パッセンジャーというオペレーターの性質上、モジュールの情報以外にもサイドストーリー「遺塵の道を」についても取り扱っています。またゲーム内でエリオットと記されている箇所は本考察でもエリオットとしています。※エリオットはパッセンジャーの本名です。
モジュール/基本情報について
「水……」
砂嵐の中をかなり歩いた上、水も丸一日口にしていない。身体の限界が近づいていた。
ケルシーは水筒を出すわけでもなく、冷たく「もう少し我慢しろ。」と告げると、さっさと歩きだしてしまった。
どれほど砂嵐の中を歩いただろうか? 三時間? 五時間? 砂嵐が絶えず服の中に差し込まれ、勢いそのままに顔を叩く砂に、目が潰れてしまいそうだった。しかし止まるわけにはいかない。後ろから執拗に迫るサルカズの傭兵は、その責務に駆られ、砂嵐でも歩みを止めることはないのだ。
水は……とうに飲み干してしまったのだろう。
砂漠には空の水筒に砂をつめて希望を絶やさないようにする伝統があると聞く。だがもう砂など飲み飽きた。水だ。水のことしか考えられない。手に入るのなら、手持ちの硬貨をすべて出したっていい。
しかしこの砂漠では、輝く金属には何の価値もないのだ。
銀色のトランクを抱きしめて、歯を食いしばりながら足を動かす。
耳に飛び込むすさまじいうなり声は、亡者の泣き声のようであり、亡霊の呼び声のようでもあった。ソーン教授もそれに混じり、僕の名前を呼んでいるのかもしれない。
だが、もうよく聞こえない。
頭の中ではそんな音が反響し続けている。どれほどになるだろうか? 三分? 三時間? それとも三年?
砂嵐に覆われた空からは、昼夜の表情すらうかがい知ることはできず、まるで時間が止まってしまったかのようだ。その下で生を求めてもがく人々だけが、刑罰に耐え続けているのだ。
僕はただ研究がしたいだけ――ただ科学の進歩の一助になりたいだけだ。こんな風に、砂の海に倒れて干からびるのは本意じゃない。
頭がもやもやしてガンガン痛む。身体はとうに知覚を失ったようだ。僕はまだ歩いているだけなのだろうか?
いいや……もはや思考すら贅沢なものになってしまった。今頭にあるのは、「進め」という指令だけだ。
進め……進め……進め……
……しかし砂漠はどこまでも広がっている。
「エリオット、口を開け。」
口を?
無意識に唇と歯が緩み、口の奥への通り道を露わにしていた。
砂をまとった果実が口の中に飛び込む。
酸っぱくて渋い。いや、甘い? ああ、水だ、水だ。
水だ。
……
いつの間にか、耳元の風音は止み、大地は静寂を取り戻していた。そこにあるのは、太陽と、砂漠と、そこを歩む平凡な二人だけだった。
……
視線を上げると、どこまでも一面の砂が広がっていた。一目で見通すことなど到底不可能だ。まるで地面に散らばり、濡れた革靴で何度か踏まれた技術資料のようだ。
元通りに集めることも、揃えることもできない。
感情のままに砂を蹴り上げた。蹴られた砂は砂丘の傾斜を転がり落ち、何事もなかったかのように砂漠の中に溶けてゆく。
砂、あるのは砂ばかりだ。
生まれて初めて砂を恨んだ。
「行くぞ。もうすぐ補給が得られる。」
ケルシーの言葉が思考を遮った。
だけど、もうすぐって、どれくらいの時間なのだろう。
補給といっても、どれほどの補給が得られるのだろう。
ケルシーは決して、余計な希望を持たせるようなことはしない。
だが、少なくとも……
視界の奥に、サボテンが一株見えた気がした。
この基本情報のテキストには、若き日のパッセンジャー(エリオット)の体験について書かれています。
要約すると、
「エリオットはサルカズ傭兵の追っ手から逃れるために、砂嵐や脱水症状に耐えながらもケルシーと共に砂漠を歩き続け、その中でエリオットは生まれて初めて砂を恨んだ。」
といった内容になっています。
せっかくですのでサイドストーリー「遺塵の道を」で語られた時系列を参考に、これはいつの出来事なのか見てみましょう。
「水……」砂嵐の中をかなり歩いた上、水も丸一日口にしていない。身体の限界が近づいていた。
…
どれほど砂嵐の中を歩いただろうか? 三時間? 五時間? 砂嵐が絶えず服の中に差し込まれ、勢いそのままに顔を叩く砂に、目が潰れてしまいそうだった。しかし止まるわけにはいかない。後ろから執拗に迫るサルカズの傭兵は、その責務に駆られ、砂嵐でも歩みを止めることはないのだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1660661682078-6hcjTmOoG3.png?width=800)
長くなってしまったので詳細は省きますが、「遺塵の道を」を参考にするとエリオット保護/出発~砂漠で二人が上記の会話をするまでが最短でも1日、その後砂漠を歩き続け沁礁闇市へ到着するまでさらに時間がかかると考えると、基本情報で語られるのは車両襲撃から沁礁闇市到着の間だと考えられます。
また「遺塵の道を」クエスト説明文ではWD-7、8を除き、サルゴンでの出来事について書かれています。
WD-2 オアシスの霹靂
ケルシーは生存者と共に徒歩で広いオアシスにたどり着いた。多くの動物が水を求めてここに訪れる。当然、水を必要としない敵偵察ドローンもついてくる。
もしエリオットが最後に見かけた一株のサボテンの先にオアシスがあったとしたら、エリオットが期待するような水のある補給場所に立ち寄れたのかもしれませんね。
モジュール本体について
![](https://assets.st-note.com/img/1660661682346-BLWrvidN68.jpg?width=800)
続いてモジュール本体について見ていきましょう。
この画像からは、電磁調節器本体、昔のパッセンジャーの写真、サルゴンの写真、専門書、真空管のようなもの、以上5つが確認できます。
電磁調節器は言わずもがなこのモジュールの本体になるもので、パッセンジャーの立ち絵でも似たような装備が確認できます。今回バージョンアップを行ったのでしょうか、モジュールは改良版だと思われます。
![](https://assets.st-note.com/img/1660661682239-81MY2KvQmF.png?width=800)
続いて2枚の写真についてです。これらは最近撮ったものではないと思われ、理由としては言わずもがな1枚はパッセンジャーの若い頃の写真であること、また2枚ともモノクロ写真であることがあげられます。アークナイツの世界において現在はカラー写真がメインであると推測しており、公式サイトのギャラリーで見ることのできる写真や、オペレーターの証明写真はどちらもカラー写真となっています。
余談ですが、パッセンジャーはエリオットの人生を「滑稽な人生」と言っています。
エリオット?なぜその名を……ふっ、エリオット。両親を早くに亡くし、唯一に敬愛する恩師もサルゴンで失った人物です。信念を持って行っていた仕事すら陰謀に使われる踏み台でしかなかった。彼は何もかも失い、今日に至る。エリオット・グラバーはそんなただの滑稽な人生を示す名ですよ。
では、20年近く前に撮ったであろう写真を今まで持ち続けていたのでしょうか。
パッセンジャーのプロファイルから分かる通り、彼はサルゴンで自身が二十数年をかけて築き上げた全てをいとも簡単に捨て去っています。
…イバト地区において、彼は相当の人脈、財産と権力を手にした。闇市という場の特殊性から、多くの地元の貴族と境外の商人が彼と密接な関係を保っていた__しかし復讐という目的を遂げた後、それら全てを、自身が二十数年をかけて築き上げたそれら全てを、彼はいとも簡単に捨て去ってしまったのである。…
そんな彼が昔の自分の写真をロドスに来てからも捨てずに持ち続けているというのは、この写真が彼にとって重要なものであることを指していると思われます。ですが思い出の品を大事にしているのではなく、過去の自分の愚かさを忘れないためなのではないでしょうか。
また、電磁調節器の下に緑色の本のようなものが確認できます。この本には「A DYNAMICAL THEORY」と書かれており、訳すと動的理論や力学理論といった意味で、表紙に源石のシルエットがあることからおそらく源石を利用した理論の専門書と思われます。この機器を作った際に参考にした専門書かもしれません。
最後に×印のように見えるラインが入った真空管らしき物にも触れておきましょう。
【真空管】
内部を高度に真空にし、電極を封入した中空の管球。陰極から陽極に流れる電子流を制御することによって増幅・検波・整流・発振などに幅広く用いた
「電磁調節器」の調節の役割を担っているのがこのパーツであると予想されます。真空管は構造によっては高い耐電圧を確保できるとのことで、雷のようなアーツを使用するパッセンジャーが利用していてもおかしくないと考えられます。また左上に2つのストックが用意されているのも、真空管は寿命が短いデメリットを持つゆえに替えを用意していると考えられます。
最後と言いましたがもう一つ触れ忘れていました!これが本当に最後です。画像の一番下のレイヤーにある白い文字のうち解読できたものをご紹介します。それが右端に書いてある文字ですが、「ORIGINIUMS DRIVE TUBE」と書かれています。日本語に訳すとおそらく「源石伝動管」で、ここから源石のエネルギーを伝えてアーツユニットで利用する仕組みになっていると推測できます。調節器の下部にあるオレンジ色の管がこれにあたると思われます。
「源石伝動管」を利用してエネルギーを引き出し、それを真空管によって調節、パッセンジャーが左手に持っているアーツユニット(調節器と繋がっていることが立ち絵から確認できる)から指示を出し、背後にいる自律兵器からアーツを出力している、という仕組みなのではないでしょうか。電気関係が全く分からないながらに仕組みを推測してみました。
モジュールと過去の関連について
最後に、どうしてモジュールの基本情報に過去のパッセンジャーの思い出が記されているのかについて簡単に考察してみましょう。
(モジュールと基本情報に関係があるとは限らず、また以下の考察は妄想とこじつけが多分に含まれています。ご了承ください。)
簡単に言えば、このモジュールを見て過去を思い出した、だと考えます。この電磁調節器のプロトタイプを作った、もしくは考案したのがまだサルゴンにいた頃で、写真に写っているような十代後半の頃だったのではないでしょうか。
今回モジュールとして電磁調節器の改良版を用意するにあたり、開発当時の昔のことを思い出し、過去の自分の愚かさやすべてを変えた事件のこと、エリオットの人生に大きな影響を与えたケルシーと砂漠を共にしたことを回顧したのかもしれません。
以上でパッセンジャーのモジュール考察を終了します。お読みいただきありがとうございました。
参考サイト
モジュール考察:ヴィグナ【ザ・グレイトロック】
written by Dr.CCCC (https://twitter.com/oneto4Cforone)
![](https://assets.st-note.com/img/1660671892359-6QgbaTbYNj.png?width=800)
本記事は、ヴィグナのモジュール「ザ・グレイトロック」についての考察記事です。
先鋒オペレーターとして活躍しているヴィグナ。彼女への理解を深めるために、モジュールをベースに様々な視点からアプローチしてみましょう。
エレキギター
先ずは、ヴィジュアル面から迫っていこう。
複雑な見た目をしているモジュールも多い中、ヴィグナのモジュールはパッと見で分かりやすい。
そう、エレキギターだ。(コーデのギターと同じ)
![](https://assets.st-note.com/img/1660665017552-SlBayZNRgI.png?width=800)
(ゲーム:アークナイツ内)
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201611-6ETZubr5uC.jpg?width=800)
ギター
ギターストラップ
エフェクター
バッジ&ステッカー?
自主制作したCD?
背景の文字(Vigna Rockwave?)
「Vシェイプ」と呼ばれる特徴的な形をしている。
ギブソン社のフライングVがベースになっていると思われる。高音が弾きやすい、座ったまま弾きづらいなどの特徴があるらしく、多くのアーティストに愛用されている名作のようだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1660662200802-ccOnAW5VIv.png?width=800)
ギブソン・フライングVは、「ギターのボディは、ひょうたん型や丸型をベースとしなくてもいい」という前例を作ることとなった、歴史上極めて意義深いギターです。「どんな形でも作れる」というソリッドボディの特性をいかんなく発揮した、エクスプローラーに並ぶ「変形ギター」の先駆けとなっています。
「V」とも「矢印」とも云われるボディ形状は、音のためでもプレイアビリティのためでも重量バランスのためでもなく、「ステージでのかっこ良さ」のみを追求して考案されました。アルバート・キングなどブルースギタリストの使用例もありますが、現代ではその「攻めたデザイン」の攻撃的なかっこよさに惚れたロックギタリストが選ぶことが多く、SGに並ぶ「ロックの象徴」的存在だとされています。
エレキギター>ギターブランド一覧>ギブソン>ギブソン・フライングV(Gibson FlyingV)
[記事公開日]2016年1月1日
[最終更新日]2022年4月5日❞
https://guitar-hakase.com/25490/
クルビアのモチーフをアメリカ前提とした場合、アメリカ出身のギタリストでVシェイプを愛用していたギタリストに Lenny Kravits や Randy Rhoads などが挙げられる。
ヴィグナはクルビアのとあるロックバンドファンであるが、同バンドのギタリストがVシェイプギターを使用していて憧れからチョイスしたのかもしれない。
と述べてはみたものの、実際ヴィグナのモジュール(とコーデ)に採用されたのは単純な見た目のインパクト(ロック感)だけな気もしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201682-EFch0FyXFa.jpg)
ギターの左右に3台ずつ添えられているのは、エフェクター。
ギターの音色に変化を与えるものだ。
ライブで、ギタリストが上記の機材を足で踏んでいるのを見たことがある人も多いだろう。
色にこそ特徴はあるが、その他の情報は読み取れない為ここは特に考察の要素はなさそう。ギターストラップも同様。
(各エフェクターに文字が書かれているが読み取れず。左上ピンクのエフェクターに施されているロゴは、コーデブランドAMBIENCE SYNESTHESIAのロゴのようにも見える。)
![](https://assets.st-note.com/img/1660665060223-CwZ0GbI1rI.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1660662200049-LBlzg9kDfb.png)
エフェクターとは日本語にすると「効果を与えるもの」と考えましょう。エフェクトが「効果」という意味です。つまりエレキギターの音に様々な効果を与える機械と考えてください。
著者:津本幸司
記事公開日:2022-02-23❞
https://blog.t-guitar.com/entry/effector_towa_2022
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201586-ctkWZkYm7t.jpg)
バッジ&ステッカーは、バンドの物販としてお馴染みのものだ。
ファンは、これでバッグや服をカスタマイズすることも多い。
ヴィグナも、ステッカーで自身のギターをカスタマイズしている。
売れっ子の人気ミュージシャンであれば、別注のオリジナルギターである可能性もあるが、インディーズであろうバンドとなるとステッカーなどを用いた安価なカスタマイズが主だろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1660665088715-8ZHNMymB5f.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201603-OWm0l883Ut.jpg)
背景のピンク色で書かれた文字は、全容が掴めないがおそらく
「Vigna Rockwave」
コーデタイトルの「漆黒の熱波」の”波”とも結びつく。
左下の正方形のものは、ディスクジャケットのように見える。
ヴィグナが自身でコーデしたステージ衣装。この衣装はクローゼットで長い間眠っていた。いつかこれを着てステージに立ちたいとずっと思っていた彼女に、ようやくそのチャンスがやって来た。
コーデの説明文から、これは実際のステージ衣装且つ、初めて本番で着用した瞬間だということが分かる。
だとすると、「Rockwave」というのは、参加したフェスか箱でのライブタイトルかも知れない。
ピンク色基調だったり、モジュール名の「ザ・グレイトロック」から、UKバンドの SEX PISTOLS が連想されるが、ヴィグナがやっていたバンドはUKパンクテイストだったのだろうか?
(個人的には、ヴィグナはUSの方が好きそうだ。)
ちなみに、SEX PISTOLS のギタリスト Steve Jones が愛用していたギターは個人的にはレスポールの印象だが、FlyingVも愛用していたようだ。
ジョーンズはまた、黒いレスポール・カスタム、ダブル・カット・レスポール・スペシャル、そしてフライングVもプレイしていました。(スタジオにて、彼がピストルズの悪名高き“I Hate Pink Floyd”と書かれたTシャツを着ている写真が残っています) そして、ピストルズのラストギグでは彼はファイアーバードVをプレイしました。しかしながら、何故彼がレスポール好きなのかについて、高尚な分析を期待しないでください。“Wally (Nightingale)からレスポールをぶん盗ったんだ” とジョーンズはSex-Pistols.netに語りました。“いつだってレスポールに夢中だったんだ。ただレスポールが好きでね。レスポールはより大柄だしね。まあ、知らないよ。レスポールは他のどんなモデルよりも分厚いサウンドだったからさ”
ギブソン・ギタリスト偉人伝: スティーヴ・ジョーンズ
2019.04.01 - 特集記事❞
https://gibson.jp/news-events/201
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201696-NStvWCFSBV.jpg)
セックス・ピストルズ ザ・グレイト・ロックン・ロール・スウィンドル【生産限定盤】 【CD】❞
https://store.universal-music.co.jp/product/uicy77056/
性能面
![](https://assets.st-note.com/img/1660662200226-2bfFrg8Jdb.png)
(ゲーム:アークナイツ内)
・モジュール「ザ・グレイトロック」の効果
ステータス:HP+80、攻撃力+40
特性:HPが最大値の40%未満の敵を攻撃時、攻撃力が115%まで上昇
元々のステータスで高い攻撃力に加えて、素質も一緒に嚙み合えば、断続的ではあるが非常に高火力な一発をお見舞いできる内容だ。
一時的ではあるが、瞬間的に高火力が出せる素質とモジュール。
これについては、ヴィグナの逆理演算で分かりやすく述べられてるのでそのまま引用させていただく。
ヴィグナにとって、何をするにおいても熱意が非常に重要だ。
戦闘でも同じで、彼女はたまに、普段の力をはるかに超えたパワーを発揮することがある。
それはロックンロールの最もぶっ飛ぶ瞬間に似ている。
説明文
・前半
![](https://assets.st-note.com/img/1660665163716-n0TWn7kgzZ.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1660665171612-QyjWujWaBt.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201631-kOCJwXIBVy.jpg)
講師からとあるバンドマンの説明を受ける。
「ビル・ペルレイ」
ロックの第一人者のような存在だろう。
となると、こちらでいうところのジミヘンこと Jimi Hendrix がそれに近い。
彼もFlying Vのギターを愛用していた。
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201635-2tsunK9rdU.jpg?width=800)
ギブソン、ジミ・ヘンドリックスのフライングVとSGを復刻「1969 Flying V」&「1967 SG Custom」リリース
記事公開日:2020.11.21 11:07❞ https://www.barks.jp/news/?id=1000192621
ビル・ペルレイは、「故郷ーかつてのカズデルに戻るのだ。」と宣言したのを最後に行方が分からなくなったようだが、ここは Jimi Hendrix の最後とは異なる。
彼はドラッグによってこの世を去った。
ただ、いくつもの陰謀論が囁かれており、一概には単純なドラッグ使用による死とも言い切れない模様。
これに照らし合わせると、ビル・ペルレイの失踪(カズデルへの帰還)も本人の意思によるところでは無いと考えることもできるかもしれないが、それでは後半のヴィグナの台詞との乖離が生じてしまうことからその可能性は低い。
この考察を伸ばすには情報が少なすぎるので割愛。
・後半
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201679-VhmCez1MMH.jpg)
場面は変わり、ヴィグナの所属しているバンドのライブ前でのドラマーとの会話となる。ドラマーの名前は「フィノ」
ヴィグナは次の質問を向ける。
ヴィグナ:いつかカズデルに戻るって考えたことある?
このヴィグナの問いかけだが、マドロックも同じような帰属意識を口にしている。
亡くなった戦士や仲間のことを、よく思い出す。
そして時折、いまだに逃げ惑っているかのような錯覚に陥る・・・・・
ドクター、あなたはカズデルに行ったことはあるか?
あそこは私の旅の起点であり、そして終点になる場所だと思っていた。
フィノの返事はこうだ。
フィノ:なんでカズデルに戻らなきゃいけないんだ?俺はクルビア人だぜ。ここが俺の故郷だ。
ヴィグナと違い、フィノに帰属意識は無かった。
後でも述べるが、世代を重ねるごとに当時の帰属意識が薄らいでいくことは容易に考えられる。
ヴィグナやフィノの世代で帰属意識を抱えている方が珍しい可能性もあるだろう。
説明文前半の描写的に、ヴィグナの帰属意識の芽生えはビル・ペルレイの発言に影響されて、というところが大きそう。
熱狂的なロックバンドファンは時代を遡ってアーティスト掘り、その影響を受ける、ということはよくあるが、フィノはそういうタイプではないのかも知れない。
クルビアについて
帰属意識について言及していきたいところだが、先に、ヴィグナ一家が生活していたクルビアとはどのような国なのか簡単に把握しておきたい。
【組織】
・Black Steel Worldwide(BSW)
・ライン生命ラボラトリー
・レイジアン工業
【都市】
・トカロント
・バンカーヒルシティ
・アイアンフォージシティ
・ニューライバーグ
・サンソフィーシティ
・ランクウッド
【その他】
・マンスフィールド監獄
高い技術力を有した企業に巨大監獄、映画産業(娯楽)もあり、テラの中でも発展した大規模な国であることが分かる。
映画産業が盛んなランクウッド。これはハリウッドがモチーフだろう。
ランクウッドじゃ、映画のスターなんて商品に過ぎないんだよ。
ランクウッドでは、どう話せとか、何をしろとか、誰と関わりを持てとか、どこに行ってもそういうのを教えてくる人がいてね。やることなすこと筋書が用意されてて、映画を撮ってるみたいだよ。
その指示に従ってキャラを作ればオーケー。
だって本当の姿なんて誰も気にしてないし、みんな作られた完璧な虚像
が好きなだけだから。
―エフイーターの所感より
ランクウッド?悪くないところだよ。儲けやすいしね。
だけど嫌いと言えば嫌いかな。態度だけデカくて現実が見えなくて飢え死にするやつなんて、ランクウッド付近の安い貸し部屋でごまんといるよ。
クルビアじゃ、十分に稼ぎがない限り、自由なんて誰も語れないよ。
―ロベルタの所感より
スターを作り上げ、作品を通して会社の看板にする。そしてその結果、それが興行成績に跳ね返り、会社には大金が舞い込んでくる仕組み。
これを始めたのは言うまでもなくハリウッド映画産業である。
自由奔放に振舞っているように見える女優たちも、1920年代の末までにはハリウッドに完全にコントロールされるようになった。
この時代の契約は、通常、スターたちの社会的なイメージをコントロールす
ることによって、彼らを使って行なう自社映画の宣伝キャンペーンを有利に展開することを可能にした。
これはスタジオがスターのインタビューの台本を書き、彼らの公の場での発言や、写真撮影時のポーズや、ゴシップ欄の内容などを牛耳ることができることを意味した。
スタジオは、スターの顔の表情や、毛髪の色や、履歴の細部を変えさせたり、名前まで変えるように命じたりすることができたのである。
「迷走する1920年代のハリウッド」
著者:小林 憲夫
発行日:2014/12/25❞
https://123deta.com/document/q5m0lweg-%E8%BF%B7%E8%B5%B0%E3%81%99%E3%82%8B192%E5%B9%B4%E4%BB%A3%E3%81%AE%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89%E5%B0%8F%E6%9E%97%E6%86%B2%E5%A4%AB.html
(※)現代では、俳優を商品扱いするのはハリウッドに留まらないが、エフイーターの ”ランクウッドじゃ” という言い方から、他の国ではまだ定着していない売り出し手法かと推測し、ハリウッド発展当初の資料を参考にした。
巨大移動監獄であるマンスフィールド監獄。このモチーフは、監獄として海上で独立している世界最大の刑務所アルカトラズ。
![](https://assets.st-note.com/img/1660662201571-SvQSrXoLqE.jpg?width=800)
更新日:2019/09/07❞ https://taptrip.jp/5757/
アルカトラズ島(アルカトラズとう、英: Alcatraz Island)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州のサンフランシスコ湾内、サンフランシスコ市から2.4kmのところに浮かぶ、面積0.076km2の小島である。
昔は灯台、軍事要塞、軍事監獄、そして1963年まで連邦刑務所として使用され、ザ・ロック、囚人島、監獄島とも呼ばれている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%BA%E5%B3%B6
バンカーヒルシティは、そのままアメリカ独立戦争初期のバンカーヒルの戦いから取られたものだろう。
バンカーヒルの戦い(バンカーヒルのたたかい、英: Battle of Bunker Hill)は、アメリカ独立戦争初期、ボストン包囲戦中の1775年6月17日に起こった大陸軍とイギリス軍の戦闘である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84
バンカーヒル記念塔(Bunker Hill Monument)は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン市北東部、チャールズタウン地区に位置する記念塔。独立戦争における主な戦いのひとつであるバンカーヒルの戦いを記念し、1825年から17年の歳月を費やして建てられた同国最初のオベリスクである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%AB%E8%A8%98%E5%BF%B5%E5%A1%94
トカロントは、カナダはトロントがモチーフ。
国境付近ということで地理的にも合致する。
『トカロント』はカナダのドラマ映画で、2007年にトロントのimagineNATIVE Film and Media Arts Festivalで初演された。 シェーン・ベルコート監督のこの映画は2008年夏に商業公開された。
トロントの街の名前の由来となったモホーク語にちなんで名付けられた
https://en.wikipedia.org/wiki/Tkaronto
フランカ:このエリアはおそらくトカロントね。クルビア国境付近の都市よ
![](https://assets.st-note.com/img/1660662200449-TExPFEFcSf.png)
その他述べていない企業や都市がまだまだあるが、上記だけでも、前述したようにクルビアのモチーフはアメリカであると推測するに十分だろう。
カズデルについて
続いて、ビル・ペルレイが帰ると宣言した、サルカズの故郷とされるカズデルについて。
マドロックによれば、カズデルは都市の名でも国家の名でもなく、ただの地域の呼び名のようだ。都市(国)として機能していないところがほとんどなのだろう。
所謂、ゲットー地区のようなものが想像される。
![](https://assets.st-note.com/img/1660662200684-cHbpawJk65.png?width=800)
フォリニック:カズデルは、良い場所とは言えないわ。
ゲットー(ghetto)は、ヨーロッパ諸都市内でユダヤ人が強制的に住まわされた居住地区である。第二次世界大戦時、東欧諸国に侵攻したナチス・ドイツがユダヤ人絶滅を策して設けた強制収容所もこう呼ばれる。
アメリカ合衆国などの大都市におけるマイノリティの密集居住地をさすこともある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BC
地域によっては村長を設けて村として成り立っているところもあり、カズデルでもある程度の生活を機能させている地域もある模様。
ケルシー:カズデルの辺境にあるベルーニ村は典型的な鉱山村だ。
メテオリーテ:源石を使った採掘で自給自足して、余った資源を近隣の都市に売って収益を得ている村ね。大きな遺跡が見つかれば、周辺の大きな移動都市に採掘の支援金を求めることもできるわ。
スルト:それにしても、この村は荒れ過ぎだ。
砂埃はひどいし、フェンスもボロボロ。人通りはあっても、誰も修理する気はなさそうだし。
また、大きな内戦が勃発した過去もある。
現摂政王と王室正統継承者が衝突したカズデルで内戦が勃発した後、各貴族に所属していた傭兵と民間武装集団はしだいに統合されていき、内戦双方のどちら側につくかの判断を余儀なくされた。戦争は残酷だが、一部の学者の考えによると、この内戦は貧困で混乱極まるカズデルに、権力を再分配するチャンスを与えたと言える。
古い貴族たちは、カズデルから追放された王室正統継承者を支持し続けた。彼らは莫大な経済力で数多くの傭兵を統合し、まとまりがなかった兵たちを王の御旗の元に集わせた。このことは、傭兵が内戦で重要な役割を担うきっかけになったと言われている。
その後、摂政王側も同じ方針を取ったため、傭兵の大部分は私兵となった。これは歴史の中から多くの「傭兵」がいなくなったことを意味している。
しかし、数こそ少ないが、この不毛な戦争に加担することを望まない傭兵も存在していた。彼らは傭兵、あるいはサルカズは自由であるべきだと主張し、独立した組織として、摂政と王政の間で揺れ動いている。
彼らの事跡は伝説的な物語として仕上げられ、カズデルの平民層の間で広く伝えられている。
ヘドリー:あの廃墟と化した戦場・・・あそこはかなり前から誰も寄り付かなくなっていた。
マドロック:カズデルは荒れ果てた不毛の地だが、かつての戦争で廃墟になった場所に流浪者たちが町を作り、まずまず栄えている。
クルビア=アメリカに加えて、カズデル=ゲットー区域という表現をしたが、そう仮定して照らし合わせてみると、薄っすらと、サルカズ族=ユダヤ人?という印象を受ける。
サルカズ族とユダヤ人の歴史を見比べてみよう。
ユダヤ人の歴史
ナチス・ドイツの領土的膨張はオーストリアの併合ないし編入とともに開始される。ドイツ本国で1933年の権力掌握以来遂行されたと同様の民族主義的統治体制の確立の諸政策が実行され、その政策体系の一環としてオートリア・ユダヤ人に対する迫害・追放が推進された。
第三帝国の膨張政策とユダヤ人迫害・強制移送 1938
――最近の史料集による検証――
著者:永岑 三千輝
投稿日:2018/11/29❞
https://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/2021-11-06Resuemee-4-Pdf.html
【諸外国の受け入れの制限・拒否・追放・押し付け合い】
1938年のうちにますます明らかになったことは、ユダヤ人からの財産没収が、ユダヤ人の追放をいかに困難にするかということであった。
移住に課される強制的な税や外貨に関する諸規則、輸出の禁止や手数料などが、外国で新しい生活の場を構築するために彼らの財産の少なくとも一部を持参することを妨げた。
ユダヤ人が目指した国々、受け入れ候補となる諸国は、資金のない難民の受け入れを拒否した。
第三帝国の膨張政策とユダヤ人迫害・強制移送 1938
――最近の史料集による検証――
著者:永岑 三千輝
投稿日:2018/11/29❞
https://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/2021-11-06Resuemee-4-Pdf.html
【身分証明書の義務化・ユダヤ名強制・強制労働】
1938年 7 月末、全ユダヤ人住民に対し身分証明書の強制が導入された。年末までに、15歳以上のユダヤ人は身分証明書を申請しなければならず、それにはパスポート写真、指紋、所有者の署名が必要であった。
こうして、身分証明書、強制名、国勢調査、さらに28年導入の国民カード(Volkskartei)など、何度も「人種属性」の調査が行われ、該当者が把捉から逃れることは難しく、罰則もあるので危険であった。
オーストリア併合・ズデーテン併合で盛り上がった民族意識・ナショナリズムは、ユダヤ人の宗教的人種的差別措置の過激化において具体化した。
第三帝国の膨張政策とユダヤ人迫害・強制移送 1938
――最近の史料集による検証――
著者:永岑 三千輝
投稿日:2018/11/29❞
https://eba-www.yokohama-cu.ac.jp/~kogiseminagamine/2021-11-06Resuemee-4-Pdf.html
ユダヤ人移住の国際的拡がりは世界各国にみるわけだが、米国への集中度はケタ違いに高い。
かれらの「アメリカ経済に占める地位は確かに大きなもの」となったわけだが「それは『アメリカ経済全体を支配する』ほどのものでは決してない」と言えよう。
多国籍企業の出発時点での外国市場は、未開拓でリスキーな分野として誰もが担当したがらない活動領域であったのだろう。かれらは、そこに“隙間”を見付け、自らの“腕”を示し、企業内での出世の道を歩んで行ったに違いない。
著者:横浜国立大学 名誉教授
竹田 志郎❞
https://www.ibunkakeiei.com/s-board/data/f118_00.pdf
ユダヤ人の迫害の歴史については、当記事にてその全てを語ることは難しく、ごく一部の抜粋とさせていただく。
より詳細な内容は、引用元の資料をご覧いただきたい。
サルカズ族の歴史
ヴィグナはカズデルで生まれたが、彼女が物心ついた時には既に両親とともにクルビア市街で生活していた。引っ越しを繰り返し、不安定だった幼少期に頻繁にクルビアの街頭でいざこざを起こしたことで、ヴィグナの奔放な性格が形成された。
ひとりのサルカズとして、ヴィグナは流浪の同族が地元民に差別されるのを目の当たりにし、同族を守る為に他人と衝突し続けたのだ。
当然、サルカズに対して友好的な人がいないわけではなかったが、既に形成されている差別的な環境に向かい合えば、少数の好意が脆弱で無力なのは明らかだった。
カズデルからリターニアに至るまで、多くの烙印が被災者たちに刻まれた。
感染者とまでは行かないが、事実サルカズ人は現代社会において、地域差はあるものの差別の対象となっている。
これは歴史的な問題で、ここで語ることは憚られるが、結論を言えば、多くのサルカズ人は世間の主流から逸脱しており、皮肉屋、独善、自分本位など、彼らを指す呼び名が数多くある。
カズデルのサルカズはほとんどみんな感染者よ。それに、色んな圧力や矛盾を抱えてる・・・
その歴史的背景の重さから、引用が多くなってしまったがご容赦願いたい。
戦争、迫害によって居場所を失い、各地へ散り散りとなりながらも差別などの逆風に立ち向かいながら懸命に生きる姿、その血を背負った誇り、たどり着いた地で見せるポテンシャルの高さ、などの様子が重なって見えた。
以上から、サルカズ族=ユダヤ人がモチーフだと受け取ることも難しくないと思う。
サルカズの帰属意識については、ヴィグナ以外のサルカズ人が口にしているところも目にするが、世代が進むにつれ、その帰属意識が薄らいで行くこともまた当然だろう。
我々の世界でも自然に発生している。フィノの返答はまさにそれだ。
移民家族の世代間の偏差は通常、当該国での「社会的変化の速度、社会構造の複雑性、および文化的統合の程度および階層的可動性の速度」という要因で形成され、米国系ユダヤ人の三世代の偏差は「初代と二代目の対立と差異にみるほど、二代目と三代目では大きくはなく」、かれらの米国社会への同化作用はかなり異なっている。
ただ、各世代とも「伝統的な宗教信念を保有し、ゲットーの安楽と安全から去ろうとしなかった者がいる一方で、急速に“アメリカ化”を受け入れビジネスに成功し、また婚姻を通じてユダヤ的特質を失っていった」者も存在した。
著者:横浜国立大学 名誉教授
竹田 志郎❞
https://www.ibunkakeiei.com/s-board/data/f118_00.pdf
だが、この帰属意識。サルカズだけに限定された話ではない。
実際ロドスには、サルカズほど熾烈でなくとも感染などを理由にやむを得ず故郷を離れた他族オペレーターも多く在籍している。
彼(彼女)らが抱える気持ちも、また同様のものだと思う。
アンセル:結局、自分たちの出自は捨てられないんだと思います。
故郷そのものというよりも、故郷で過ごした時間が私たちにどんな痕跡を残したかだと思います。
私はその痕跡を捨てることも出来ましたが、やっぱり受け入れることを選んだんです。
エイプリルさんはどうですか?
エイプリル:あたしは・・・うーん・・・今はまだ分からない、かな。
正直、これ以上に彼らの感情や思いを汲み取ることは私には難しい。
私には帰ることができる地元があり、そこに親も居る。
そして、ともに不自由ない生活を送ることが出来ている。
様々な理由で故郷を離れたオペレーター達。
帰りたい者、帰りたくない者、答えが出せない者。
一時の気休めでも良い。
ロドスが彼らの帰るべき場所、家となり、少しでも不安や葛藤を和らげられればと願う。
メテオリーテ:お互いに、心の奥ではただ帰る場所を求めているだけなのかもしれないし。
おわりに
ロックンロール、サルカズ、カズデル、クルビア。
ヴィグナを構成する要素からモジュール考察を述べてみた。
何事にも情熱をもって挑む、真っ直ぐなヴィグナそのままを表したモジュールだった。
これほどさっぱりしているサルカズは意外と珍しい。
もちろん、戦闘経験が1年と比較的短く、他のサルカズオペレーターよりも悲惨な戦場の経験がない(少ない)ということも要因としてあるだろう。
しかし、やはりヴィグナの性格そのものによるところが大きいように思う。
サルカズ族の歴史で載せたヴィグナのプロファイルを改めて見てみると、周りの差別された同族を守っていた様子こそあれど、ヴィグナ自身がそれを受けた描写はない。
例えば、両親が社会的に高い立場を獲得しており、そのおかげでヴィグナがそれを受けずに済んだ可能性も考えられるが、"引っ越しを繰り返し"という一文を見るに、やはりこの家族も世間から相応の扱いをされながら、クルビアにたどり着いたと考える方が自然だ。
彼女の正義感、責任感の高さは彼女のプロファイルや回想秘録から十分に読み取れる。
自身への差別経験はあえて述べなかったのではないだろうか。
ロックは趣味の全てであるかもしれない、だが生活の全てではない。
フィノの言葉に対するヴィグナの返答は書かれていない。
ヴィグナはどう返答したのだろう?
帰属意識はある種の束縛でもある。
ヴィグナ自身の考えを少し整理するきっかけになったかもしれない。
まだはっきりした答えは出ていないだろう。
簡単に答えが出る問題ではないし、出るべきでもない。
どのような答えを出そうが、ヴィグナはヴィグナであり、
依然としてロックンロールを心に掲げ、持ち前の正義感と責任感で任務に臨み、真っ直ぐに生きて行くだろう。
本記事を締め括ろうとしている今、改めて思う。
彼女は魅力あふれる素晴らしい存在だと。
あとがき
はじめまして。今回ヴィグナのモジュール考察記事を執筆させていただきました。CCCCと申します。
拙い文章を最後までお読みいただきありがとうございました。
☆4らしからぬ攻撃力を持つ先鋒、ヴィグナ。今でも多くお世話になっている大好きなオペレーターです。
また、私自身もロックバンドが好きなこともあり、今回ヴィグナを選択させていただきました。
少しでも彼女へ興味を向けるきっかけとなっていれば嬉しく思います。
それでは最後に、私が大好きなヴィグナの1シーンを添えて締めとさせていただきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1660662200902-LvsncGApge.png?width=800)
(ゲーム:アークナイツ内)
後編記事はこちらから。
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