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ホタテ貝殻のポテンシャル

レルムナチュレジャパンさんの618 scallop powder の取扱を始めました。

日本における貝類の漁獲量は、以下の通りほたてがいがもっとも多くなっています。
主に可食部である身の部分が流通するため、貝殻は廃棄されているのが現状で、この産業廃棄物であるホタテの貝殻をアップサイクルしたマルチパウダーとなります。

農林水産省 令和3年漁業・養殖業生産統計より

主成分


天然成分100%の「ホタテ貝殻焼成パウダー」で、炭酸カルシウム(CaCO3)という成分です。
炭酸カルシウムは、薬の錠剤の基材、食品添加物(こんにゃく製造の添加物など)、歯磨き粉の研磨成分など幅広い分野で使用されている成分です。
放射線試験をクリアした貝殻のみを使用し、食品添加物製造業許可を取得した工場で製造されている最高品質の食品添加物グレードのホタテパウダーになります。

使用用途

マルチパウダーの名の通り、様々な用途に使え、これがあれば家庭の掃除にすべて対応できると言っても過言ではない素晴らしい製品です。
除菌、洗濯、掃除、マウスウォッシュ、入浴剤など様々な用途に使用できま
す。
詳しくは618 scallop powderのホームページに記載されています。
当店でも使用方法など説明させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

水に対する溶解度(どれくらい溶けるかの指標)は25℃の水に対し、1.5mg/100gとなります。
618 scallop powderの推奨は1Lの水に対し、1gのホタテパウダーを使用するとされておりますので、25℃の水に対しては十分溶ける量ですが、冬場など水温が低いと溶解度も低下しますので、溶け残る場合があります。
スプレー詰まりの原因にもなるので、いったん別容器に溶かして、しばらく静置し、上澄み部分をスプレーボトルにいれると詰まりにくくなります。

効果のメカニズム

1)除菌性能


ホタテパウダーを溶かしただけの水溶液にになぜ除菌性能があるか?それを解説します。
主成分は炭酸カルシウムでこれを水に溶かすと、水酸化カルシウムCa(OH)2という別の成分に化学変化をします。
CaCO3 → CaO + CO2 
CaO + H2O → Ca(OH)2

水酸化カルシウムのpHは12~13と高アルカリ性を示します。
高アルカリ性溶液には、細菌やウイルスの細胞壁を透過する性質があり、細胞質を加水分解することで、除菌性能が得られる機構です。
研究レポートでは、インフルエンザウイルスに対しても効果があり、同じエンベロープウイルスであるコロナウイルスにも効果が期待できるため、アルコールが使用できない箇所にスプレーでき、普段使いに最適であると考えます。

高アルカリ性で人に対する刺激性はないのかと心配になるかもしれませんが、一般的な水道水よりも腐食性は低いと考えられます。
ランゲリア係数という考え方があり、日本の水道水はこの係数は-2.0程度とされています。マイナスになるほど、水の腐食性が高いことになりますが、水酸化カルシウム水溶液はランゲリア係数はプラス側にあるため、腐食性は低いと言えますので、刺激性は水道水よりも低いと考えられます。

2)消臭性能


上記の除菌性能にも関わるのですが、臭いの原因は嫌気性菌による匂い物質(アンモニア、硫化物)の産生といわれています。主に酸化過程で発生するため、嫌気性菌を抑制することで臭い原因物質を抑制できると期待できます。
また、水酸化イオン(OH-)はマイナスイオンで、臭い原因物質はプラスイオンであることが多いので、プラスイオンを中和することで、臭い原因物質を無臭化することができるとされています。

各国で研究もされており、その効果が証明されています。

https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/kankyosenta/files/No13_2002(H14).pdf

出典:青森県環境保健センター研究結果より(2003年 14報)

3)水汚染の改善


現在、海の酸性化が問題となり、生態系が大きく変わり、漁獲量や養殖業に大きな影響を与えていると言われています。
原因の一つとして、生活排水などに含まれる酸性物質(リンなど)の増加が懸念されています。
ホタテパウダー水溶液は高アルカリ性のため、酸性物質を中和することができます。
リンに限れば、リンと水酸化カルシウムの反応でハイドロキシアパタイトという成分(歯のエナメル質の主成分)に変換されることで、酸性から中性~アルカリ性にすることが期待されます。

さらにハイドロキシアパタイトにはイオン交換による吸着力が高く、排水中に含まれるアンモニウムイオン(NH4+)や金属イオン(鉛やヒ素)などを吸着する性質があり、水の浄化機能が発揮されます。

コスト


1袋150gで、¥1,100です。
500mlのスプレー換算にすると、一回あたり0.5gの使用になるので、300本分に相当するので、水道料金を考慮しても1本分5円程度で除菌スプレーが作れます。

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