対話の読書会 #1 はじめまして
このノートでは、5/15に実施した対話の読書会について、企画者の感じたことを振り返りとして書き残していきます。
シリーズ初回ということもあって図らずも長編になってしまった…
次回からはもっとずっと気軽に書いていきたいと思います。
企画者・書き手について
いしかわちかと申します。読書会の案内によせた自己紹介はこんなもの。
改めて読むと、書き直そうかなという気持ちになりますが…私自身のここに至るまでの話はまたいずれかの機会で。
簡単に言い換えると、
わたしは自己認識や他者理解の仕方が変わっていく過程に興味があり、
その契機となる「人・こと・もの同士の出会いの場」の観察・探求から、意識・行動の変容を促すためのアプローチを探っていきたいと思っている人間です。
読書会開催の経緯
横浜コミュニティデザイン・ラボの事務局のみなさまに、上記のような自分の関心やバックグラウンドをお伝えした上で、「なにかやりたいんです…!」と突撃していったところ、
「読書会をずっとやりたいと思っていたので、一緒にやりませんか?」とのありがたい申し出をいただき、企画させていただく運びとなった。
コンセプトは、コミュニケーションの実験場としての読書会。
本にまつわる対話を通じて、それまでの解釈をひらき、新しい意味と出会い直すことを試みて行きたいと思っている。
(第一回のテーマなど詳細が気になる方はイベントページにて。)
読書会、やってみて
楽しかった。
振り返ると、既に関係性が出来ている友人同士での読書会しか経験がなく、それもコロナ以前・学生時代のものだったので、
いち大人として、肩書抜きで「こんばんは」から始める読書会は新鮮で、ちょっと緊張した。
話題は、本との付き合い方についての話から、読書の身体性、過去が現在にどう作用してくるか、改訂によって失われてしまったエッセンスについて等々…。
話が広がる程に、それぞれの人生の中できっかけとなる本があった方々が集まっていることがわかる。
お互いの本やエピソードについて、素敵なところを見つけ、大事にしあう時間はとても愛おしい。
私自身は、今回の読書会に向けて昔読んだ本を改めて読み返していたのだが、参加者のおひとりから出た「(自分にとっての本は)読もうと思って読むというよりも、つねに傍に在るものという感覚」で「読むたびに感じ方が変わるもの」という言葉がとても印象的だった。
読書はインプットの手段と見なされがちだが、テキストとの対話の場であり、過去の自分と再び接続する/出会い直す可能性に開かれた場でもある、と気付かせていただいたのは大きな学びだったように思う。
今回はコミュニケーションの実験のための触媒・媒介として本を引っ提げていたが、本そのものを取り巻く人の思いは想像以上で、本や読書の持つ可能性について改めて感じることができた夜だった。
次回に向けて
ありがたいことに想定以上に多くの方に参加いただけたほか、一人ひとりの熱のこもった本の紹介に聞き入ってしまい、対話パートが実質本編修了後になってしまった(大反省…)。
場の握り具合を調整するということもまだまだ自己研鑽が必要な状態ではあるのだが、実験場というコンセプトの通り、試行錯誤を重ねながら対話の場を参加される方と一緒に作っていけたらと思う。
最後に、
参加いただいた皆さま、大切な本とエピソードを持ち寄ってくださりありがとうございました。
また、企画の壁打ち・運営面でのサポートなど、小林さん・姜さんの手厚いサポートなしには成立しませんでした。至らぬところも多いかと思いますが、一緒に実験を楽しんでいけたらと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
当日集まった本のリスト(タイトル・著者名のみ)
『新訂 新古今和歌集』
『流星ワゴン』重松清
『裏庭』梨木香歩
『モモ』ミヒャエル・エンデ
『ダ・ヴィンチの遺言』池上英洋
『ボクの音楽武者修行』小澤征爾
『CONTEXT DESIGN』渡邉康太郎
『新版 夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル
『69』村上龍
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