公務員を辞めた日

「課長、大事なお話があるのですが・・・」

2月のある日の午後、わたしは公務員を辞めることを伝えた。

勤続年数は15年ほど。
当時わたしは、ある地方自治体で働いていた。

就職氷河期の末期の頃に入庁し、民間より低い給与から始まり、年功序列でようやく同期の給与の追いついた矢先くらいのこと。

転職先の業務は、在職中に受験したある専門職。
いつか資格を登録して独立を目指している。

 「公務員を辞めて民間に行くの?
  本当にもったいない。」

親族にも色々な友人にも言われた言葉。

しかし、

 このまま公務員でいて良い未来が、本当にあるのか・・・

正直、既に行き詰まりを感じていた。

 新人であっても責任ばかりが重くなる現場
 権利思考の強いクレーマー対応の窓口
 人を減らしても仕事を増やし、無駄な仕事を削れない首長と議員・・・

妻や親族を説得し1年後、転職を決断。

そして、わたしは公務員を辞めました。

はじめまして

RYUと申します。
2023年3月まで公務員をしていました。
関東地方のある市町村に15年ほど勤め、退職しました。

在職時に合格した資格を活かそうと思い、転職。
現在に至ります。

初回なので、自己紹介も兼ねて当時のことを書いてみました。

外部の人が思い描く「公務員像」とのズレ

在職時から思ってはいたことですが、民間に転職して2つ強く感じたことがあります。

1つは、

 「民間(外部)から観た公務員のイメージのずれ」

もう1つは、

 「ブラック化する公務員(地方に限らず国家もです)の現場」

です。

最近こそ減ってきましたが、公務員という職を夢の理想郷かと思われている方をお見掛けしました。

民間の友人なども数年前は、

 公務員は9時から仕事、17時には帰宅
 高給取りで福利厚生も手厚いし、年金は民間より多い
 産休・育休も取りやすいし、ホワイト企業・・・

・・・いやいや、官公庁とはいえ日本にある団体です。

そんな公務員のイメージのずれを真に受けて就職・転職した人達が入庁。

「こんなはずではなかった・・・」

と悩む若手や転職した中途採用の方を見てきました。
そんなに甘くはない一方で、所属するメリットもありました。

このnoteの方向性

さて、今後このnoteで書いてみたいこと。

 地方公務員の現状(残留している方にも聞いてみます)
 民間が持つイメージのギャップの穴埋め
 公務員時代の失敗と成功から、立ち回り方・辞め方

など、現在、「公務員になってしまった人たちの戦い方」を書いていけたらと思っています。

わたしは就職氷河期世代の入庁で、入庁当時とはだいぶ事情や待遇も変わり、職場環境の悪化で「公務員の転職」が最近少しずつ話題になってきました。

しかしながら、転職こそした自分が言うのもアレですが、「公務員の転職は手段であり、必須ではない」と思っています。

別に公務員のままでもいいですし、
転職することも手段ひとつです。

 職場の内外から得た経験で事業を興しスピンオフするもよし、 
 投資で成功してFireを達成するもよし、
 逆に組織で上手く立ち回りエラくなるのもよし

必要なのは、自身が「どの方向を目指したいか決めて、それに合う行動をすること」です。

このnoteは、公務員、特に市町村の自治体職員の方をメインに話をしています。

 ・入庁後「こんなはずじゃなかった・・・」と思った若手の方。
 ・5年経ち、不条理な仕事配分に不公平を感じた中堅の方。
 ・10年以上経ち、「ズルいヤツばかり出世する」とうんざりした方

このような、つらい想いをわたしも体験しました。

そんな方々が、どのように立ち回るとよいか。
悩む人達のみちしるべになる記事を書いていきたいと思います。

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