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ChatGPTにお勧めされた本を読んでみた「しあわせな王子」オスカー・ワイルド

”気分が重くならない、明るい雰囲気のもの”の条件で紹介してもらった本だけど、悲しい話のように思うのですが…。
有名な童話です。絵本にもなっていて、本によって少しずつ細部が異なっているものもありますね。
美しい王子の像が、貧しい人々に宝石や金箔を与えるためにツバメにそれらを運んでもらう。最後にはすべての装飾品を与えてしまい、王子の像はみすぼらしい姿になって捨てられ、南国に渡る機会を逃したツバメも死んでしまう。このようなあらすじは覚えていたのですが、改めて読んでみるとツバメが街に残っていた理由が「葦に恋をしていたから」だったり、ツバメが王子の像を好きになるといった場面があったりと、知らなかった部分がありました。

ツバメの優しさと愛

ツバメは、最初は葦に恋していました。

「きみのこと、すきになってもいい?」(中略)するとアシはふかぶかとおじぎをしたではありませんか。

しあわせな王子

「あの子は口ひとつきいてくれない。それにあの子は気がおおすぎる。いつだってかぜのやつとふざけてるんだもんな。」と、つばめはぼやきました。たしかにアシは、かぜがふくたびに、うれしそうにえしゃくするのですから。

しあわせな王子

「ね、ぼくといっしょにくる?」けれど、アシはあたまをよこにふり、いやいやをしました。アシはここにいるのがすきだったのです。

しあわせな王子

葦はおじぎをしたり、えしゃくをしたり、いやいやをしたりする描写がありますが、どれも風に吹かれて揺れているだけのようにも思えます。
ただ風で揺れているだけの葦を、ツバメが勝手に「おじぎをした」「風に会釈をする」「いやいやをしている」と解釈しているだけなのかもしれません。つまり、相手の事を本当に理解せず、自分の解釈だけを押し付けているような恋だったと言えるのではないでしょうか。
王子の優しさに触れ、ツバメの中に優しい気持ちが芽生えていきます。
そして、目を両方とも貧しい人に与えてしまった王子のそばにいつづけようとします。王子との交流の中で、ツバメは本当に王子の事が好きになったのです。

「さようなら王子さま。手にキスしてもよろしいでしょうか。」と、つばめはかずかにつぶやきました。
「きみがとうとうエジプトへいくことになってうれしいよ。つばめくん、きみはここにながいこといすぎたよ。でも、きみ、わたしのくちびるにキスしれくれなくちゃだめだ。わたしは、きみのことがとてもすきなのだから。」

しあわせな王子

王子とツバメは、互いに愛し合うようになっていました。しかし、ツバメはもう弱り切っており、王子にキスをした直後に死んでしまいます。すると、王子の鉛の心臓がまっぷたつに割れてしまいます。(文字通りのheartbreak:悲嘆、悲痛、失恋という事でしょうか…)


王子のやったことは正しいのか?

王子は、宝石や金箔を貧しい人々に分け与えました。
しかし、それは一時的な助けにしかならず、貧しさの根本的な解決にはならない、とも思ってしまいます。実際、支援にはお金を与えるだけでなく、困窮した状況を脱するための方法を身につけさせることが大事だと聞きます。
とはいえ、現実的な話はこの物語の主題ではないのでしょう。

物語の最後に、神様は「あの街で一番のものをふたつ持ってくるのじゃ」と天使に命じ、天使はゴミ捨て場に捨てられていた王子の鉛の心臓と死んだツバメを持ってきます。神に認められ、死んだ王子とツバメは報われたともいえますが、「街で一番のもの」がゴミ捨て場のツバメの死体と壊れた鉛の心臓であるのが何とも皮肉に思えます。それよりも良いものがない街…。


AIは何故この話を”明るい雰囲気のもの”としたのか?

気分が重くならない、明るい雰囲気のもの:
『幸福な王子』オスカー・ワイルド著
この短編集は、オスカー・ワイルドの優れた筆致で描かれた、心温まる物語を含んでいます。表題作の「幸福な王子」をはじめ、美しくも教訓的なストーリーが描かれており、大人も子供も楽しめる内容です。ワイルドの独特なユーモアと洗練された文体が、読者を楽しませてくれるでしょう。

ChatGPTの回答

回答をよく見ると”表題作の「幸福な王子」をはじめ”とあります。つまり、「幸福な王子」単品ではなく、いくつかの話をまとめた童話集を想定しており、その中には明るい雰囲気の話もあったというのが正解ではないでしょうか。たまたま図書館にあったのが「しあわせな王子」のみ収録の本だったのです。

おわりに

子供向けの物語で、短くわかりやすい話ですが、ツバメの優しさと悲しい運命に鼻水が出るほど泣いてしまいました…。
AIに紹介してもらった本の感想でした。ここまでお読みいただきありがとうございました。
(見出し画像はChatGPTのDALL-Eで作成しました。)
#読書 #AI #ChatGPT


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