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過去の香水遍歴。

どうでもいいけどフリーギャラリーから美術館の絵を引っ張ってこれるのいいですねnote。楽しい。特にセザンヌのファンというわけではない。

さて今回は軽く自分の香水遍歴をメモしておく。
一番初めに香水に興味を持ったのは、実は10年ほど前だ。学生で、お小遣いを貯めてミニボトルを集めるのが好きだった。匂いというよりは可愛い小瓶が好きで、その趣味は普通の空瓶やオシャレな調味料ボトルで机を埋めていった。参考書はなかなか机を埋めてはくれなかった。
覚えているのは、ゴーストというシリーズの月の形をした可愛いティーン向けブランド。一番最初に買った。なぜならボトルが可愛かったので。
次にニナリッチのレールデュタン。ニナ。昔のレールデュタンは普通の細長い筒型ボトルだったようだが、うちに来たのは鳩が2羽のやつ。とても愛らしい。ニナもころんとしたリンゴ型に惹かれて買った。どちらも割と有名だと知ったのは購入後だった。
レールデュタンは特に名香と名高い(らしい)が、当時の自分にとっては別世界の香りというか、好きでも嫌いでもない香水。というポジションだった。今現行品を香ったらまた違う印象になるかもしれない。興味が向いたら、デパートなどで試してみようかなと思う。

次に覚えているのはジャンヌアルテス・ギュペシルクのブルームーン。これはフルボトルで、香りもボトルも好みだった。(10年は経っているはずだが、現在手元にある現品はそこまで香りが変質していないように感じる)(鼻が鈍感だとこういう時に楽だ)
あとは、ブンブンのサボンもあった。たしか、卸店で投げ売りされてたのを興味本位で買った。理由はしっかり覚えている。学校で香ってもおかしくない香り、を手に入れたかったのだ。
それでネットで調べまくり、どうやらこれくらいなら学生がつけていても怒られない匂いらしい、と判断した。うちは厳しい学校だったから、尚更『香水をつける学生』なんて不良だと勘違いされるのでは……とびくびくしていた。単純に好きな香りを常に嗅いでいたいという欲求だったんだが、色気付いていると思われるのも非常に癪だった(時代的にそういうイメージも強かったと思う)。思えばそのへんから徐々に自分の中の比率がボトルの可愛さ≦香り、にシフトしていたのだろう。
こうして考えると、ちゃんと香水の香りに向き合っていたのかもなあ。ただ厳しい雰囲気の学校であることと、バイト禁止なためお小遣い事情もあり、ミニボトル以外でなかなか香水を活用する機会はなかった。今から見ると可哀想。学生さん、年齢なんて気にせず背伸びしていい香りを探してくださいね。思い出に付随する香りの記憶は、大人になっても侮れないものだ。

初めの方に書いた、ゴーストシリーズ。これは知っている限り月の形のボトルでいくつも出てたと思うんだが、いま調べたら月の形じゃないものもあるっぽい。とにかくその月ボトルに惚れて、全種類集めたいな〜と密かに憧れていた。結局はじめに買ったシアサマー一本で終わってしまったが、遊びに行く時などこっそり付けていったものだ。香りを纏うと言う意味ではシアサマーが原初の香りかもしれない。ニナリッチやらジャンヌアルテスは、当時の自分が普段使いするには香水香水しすぎていた。
シアサマーはピーチ系と言いつつ実際は割と瓜系の香りで、ただし当時は瓜という認識は一切なかった。なんかいい香り、イメージカラーはちょっとピンク寄りの、自分には可愛すぎる香りだ。瓜系と気づいたのは使い始めてだいぶ経ってからだ。それくらい香水全般に置いて素人だったし鼻の解析度は幼児並みだった。今もだが。

こうしていくつか集めた香水は引っ越しの度になんとなく持ち込んで、今も結構残っていたりする。子供の頃に好きだったものは大人になっても変わらないものだ。ここしばらくの間に突然増えたフルボトルたちのためにも、改めて香水置き場を確保してやろうかなと画策している。大きくて綺麗な新しいフルボトルの横に小さくて可愛い昔のミニボトルを並べるのは、自分のポートレートをたくさん飾るみたいでなんだか面白い。



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