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「なくてもいい」はあってもいい

自粛を求められ、外出のできない休日の昼過ぎにギターを弾きながらふと思いました。

音楽を奏でることも、絵を書くことも、コーヒーの淹れ方にこだわることも、すべて極論で言ってしまえば「なくてもいい」ことです。

ですがそれらがある事で、ほんの少しだけ生活を豊かになる。
どれが欠けても死ぬことはありませんが、心がじわじわと蝕まれていくような感覚を覚えます。

ライブや旅行などの大きなイベントはたしかに楽しい”非日常”です。それらが無くなってしまうと大きな損失感を覚えてしまいます。ですがそれらが毎日続くとなると仕事に支障も出ますし、何より生活が立ち行かなくなってしまいます。

そんな時、ただただ過ぎる日常に、少しだけスパイスになるものはきっと「なくてもいい」ものたち。

メディアやSNSを見ているとこうした誰かが大切にする「なくてもいい」を「無駄なものだ」「それをして何になる」「くだらないことを」「うまくもないのに辞めたほうがいい」なんて辛辣な言葉を見かけます。

ですが、「なくてもいい」で誰かを傷つけるわけではありませんし、ましてや傷つけられていい理由にはなりません。

下手の横好きで結構、金にならなくて結構。自身のために、もしくは誰かのために、何なら理由は無くても「なくてもいい」はあってもいい。

そんなことをふと考えつつ、自粛生活で持て余してしまう休日に下手なギターをかき鳴らす時間が幸せだなと思います。

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