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ビールが美味しく飲める人生

ビールが美味しく飲める人生を誇りに思います。
先日の講習会で聴いた高次脳機能障がい者の方の言葉です。

11月6日に高次脳機能障害啓蒙のための、第15回山形県高次脳機能障がい者リハビリテーション講習会に参加しました。実行委員の一人として企画からお手伝いしています。

昨年は現地に集まってくださる家族会の方も7人と少なくしなければならなかったのですが、今回は10人以上の家族会の会の方が参加。
講師の東北大学教授鈴木匡子先生も久しぶりのリアル講演で緊張していますとお話しされていました(もちろん、他の当事者の発表をおもんばかってのご発言でしたが)

特に心にに残ったのは、当地の当事者(Aさん)の発表でした。
「ビールが美味しく飲めるようになった。私と一緒に汗をかいて、働きましょう」
彼は高次脳機能障がい者となって、元の仕事を続けられず、作業所で働いています。
当初はB型作業所(福祉的終了の入り口ともいえますが、給料は10000円以下/月)
現在は雇用契約が結べるA型作業所で屋外の農作業などを行っています。お給料も上がっています。
「障がい者になって良かったとは思っていない、でも今働いた後のビールが美味しく飲める」
もしかしたらこれからも働き方は変わっていくかもしれません。

障害のある自分の代わりにやってくれる人ではなく、自分と一緒にやってくれる人が必要だとも語ってくれました。
ふつうはそんなに話さないAさん。一生懸命に練習して、講演をしてくれたのです。
その人の中からでた言葉は、心に響きました。

記憶障害のため作業所の名前も、仕事の内容がわからないこともありました。最初は仕事?つまらないよと話していました。
数年継続して、作業所の名前を憶えて、今は仕事が楽しい、自分の役割を見出せたAさん、そして後押ししてくれる家族の方も、私、尊敬しています。

Aさんありがとうございました。

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