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『さすが教授』という話


イラストは全然似ていません。

その1
学生の時、大学の階段から転落して、上の前歯を折りました。
休日に大学に勉強会に行っていて、終わった後、屋上に上がり、気分転換。
降りたときに足を滑らせました。
前歯と右肘を骨折しました。医学部ですので、そのまま大学病院へ。
休日当番の先生が診察してくれて、右腕にはギプス、翌日に前歯はその当時の教授が治療してくれました。
「年頃になったら良い歯に変えてあげるよ」とプラスチック?の安い素材で治療してもらいました。もう20歳だったのに。。。年頃はいつ?
しかしさすが教授、いつまでも丈夫な差し歯は医局の先生方は変更してくれません。
その後、別の大学病院へ移動してから、子供も生まれて、まだ、その時の歯で食べています。時々表面が欠けて、付け足していますが差し歯の下の部分はしっかりしているのでそのままです。さすが教授!

その2
息子が小学校に入るのに合わせて、夫の郷里に引っ越してきました。友達もいなくて数年間さみしく過ごしていました。偶然、当地で小さな学会があり、東京の大学の医局の教授が来県してくれました。
その時は何にも思わなかったけれど、心配で来てくれたんだなぁと後から気づきました。
上手くいっているときは手厳しく(ムッとします)、がっかりして落ち込んでいると励ましてくれる(泣きたくなります)、そんな教授でした。
大学いたときに病院、校舎を立て直す話があり、弱小なその医局は研究室がなくなる計画でした。

その時、病院長へお手紙を書いて。
はっきり覚えてないのですが内容を読んだのよね、私。なんでよんだんだろう?封筒開けたのかな?私が院長室に届けるように頼まれたのかな?よく覚えていませんが、内容は
『この大学に私(教授)が赴任した時から大変頼りにしていました。ありがとうございます。この度の新しい病院では。。。当科としても医局と研究室が必要ですのでご配慮ください。。。』
普段は人に頭を下げない人でしたが、さすが教授、病院長の心をくすぐる素晴らしいお手紙でした。
もちろん、研究室は維持されて、数年でしたが、快適に研究できました。
その後教授は病院長になりましたとさ。さすが教授!

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